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ルーヴル美術館で好きな作品(1) [☆彡Paris 美術館]

 一昨日買った「ミュジアムパス4日券」を持って、ルーヴル美術館へ。
ルーヴルは昔の王宮。ルイ14世のヴェルサイユ宮に住むのがイヤだったナポレオンが、
ルーヴル宮に手を加え、現在のような広いものになった。
 ルーヴルで一番私が好きなのは、「サモトラケのニケ」

 金色の翼を広げ、立派! さすがNIKE(勝利の神)。
2階への階段といういい位置にある。(これは10年前の写真)

カメラを持って行かなかったので、同じ頃、ルーヴルにいらしたIkesanのサイトを
見てください。Ikesanは、とても写真がお上手で、私は絵葉書のような欧州各地の
写真のファン。
http://blog.so-net.ne.jp/ikesan/2007-01-15

ルーヴルは、1階が、古代オリエントやエジプトのコーナー。
中学の社会科で習った「ハムラビ法典」や「古代エジプトの書記座像」がある。
ここは、Ikesanがきちんと説明してくださっているので、そちらを見てください。

ギリシア神話の「アモールとプシケ」の彫刻、白い優美さに吸い寄せられてしまう。
yk2さんも写真をのせていらっしゃいます。
http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2006-04-13

私はルーヴルは、もう5度目くらいなので、いつものお決まりのエジプトから、でなく、
「フランス絵画の大作、2階」、ここから見ようと思い、階段を上り始めたが、宮殿なので
天井が高く、入口のある地下から2階へは、半端じゃない段数。その上、大理石の階段は、
年月を経て真ん中が磨り減っていてすべりやすい。誰にもすれ違わなかったことが、
いっそう不気味さを添えた。
ようやくたどりついた2階展示室。 コローの「青衣の女」と目があう。
この絵を見るのは、何度目かなのだけど、階段でも誰にも会わず、この部屋にも誰もいない
ので、「よく来たわね」と、この女の人がちらっと振り返って私を見てくれたような気がした。

コローは風景画が多く、人物画は少ない。
うちに昔、掛かっていたのは、この絵の複製。

私が好きなのは、アングル。
「グラン・オダリスク」、透き通るように美しい。
古典派と言われ、忠実な描写のように見えるけれど、胴があり得ないほど長いのは、
アングルの意志がはいっているから。

前述のyk2さんのルーヴルのピラミッドのところの写真を見たとき、「アングル展」という
看板が出ていて、この絵が使われていた。やはり代表作なのだろう。

アングルとドラクロワは同世代。ボウザール(美術学校)を卒業する時、特別賞を
とったのはアングル。アングルにはきれいな裸婦が多い。丸い額縁にはいった「トルコ風呂」
は、アングル83歳の作品。
ドラクロワは終始、アングルの静けさに対抗して、「民衆を導く自由の女神」「キオス島の虐殺」
「狂えるメディア」など、ドラマティックな大作を描いた。

 ドラクロワが気になった私は、パリ市内にあるドラクロワ美術館にも行こうと思った。

 



 


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コメント 28

plot

こんにちは。ルーブルのご紹介、とても親密な雰囲気が素敵です。続きも楽しみにしています。
Ikesanとyk2さんのページのアドレス、最後の/をとったほうが良いみたいです。
by plot (2007-01-20 05:56) 

NIKEが金に見えます。
よき来たわね。はうれしいお出迎えですね。
ルーブルはやはりいいもんです。
by (2007-01-20 07:33) 

TaekoLovesParis

plotさん、ご指摘たすかりました。ありがとうございます。
なおしました。
by TaekoLovesParis (2007-01-20 07:57) 

匁

Taekoさん おはようございます。
NIKE(勝利の神) これは東京の ルーブル・ルーブル の時観たNIKE とは別の彫像なんですか?!
もし、同じ像としたら展覧会が終わって流石背中に羽を持っているだけに飛んで帰れたんですね。(笑)
う~ん これだけ広い立派な場所に飾ってもらえるって、NIKEも栄えますね。東京では多くの他の像といっしょでしたから。

誰もいない美術館で名画と一対一で向き合う?!
スゴイ体験ですね。
逃げてしますかも知れません。
by (2007-01-20 09:18) 

yk2

僕はドラクロワはおどろおどろしくって、やっぱりアングルの方がいいなぁ~。#単に美人な方が好き>ぢぶん・・・(自爆)。
「グラン・オダリスク」は僕が行った時には企画展の方に回されてたので、残念なことに観られなかったんですよ。

コローの「青衣の女」はいかにもtaekoさんの好みですね(笑)。
by yk2 (2007-01-20 10:32) 

雛鳥

当然ですが…ルーブルはやっぱり広いですね!
コローの作品は、私も大好きです。
柔らかな色彩に光が溢れた風景画も良いですが、
人物画も優しくて良いですね。
考えてみたら、コローの人物画を、初めてきちんと見た気がします。
アングルは、何年か前に横浜のルーブル展で「トルコ風呂」を見ましたが、
人物の肌の滑らかさが印象的でした。
表情や細部まで緻密に描かれ、感嘆のため息ばかりでした…。
by 雛鳥 (2007-01-20 10:35) 

julliez

胴がありえないほど長い(笑)
アングルの意思って、どんな意思なのですか?
NIKEはやはり映えますね。
by julliez (2007-01-20 13:52) 

おちあい

サモトラケのニケの展示場所、あれは本当に
素晴らしいと思います。
前の部屋から歩いていくと、まず階段が、下の
方から見えて、そのあと、徐々に、上にある
ニケが見えてくる・・・勝利への演出でしょう。

ビーナスも、もちっと良い感じの展示場所だったら、
感動が深まるかもしれませんね。


.
by おちあい (2007-01-20 14:17) 

りゅう

コローの風景画いいですね!大好きです♪( ̄ー ̄)v
《トルコ風呂》は一昨年のルーブル美術館展(横浜)で鑑賞しましたが、チラシの表にでかでかと《トルコ風呂》はちょっと引きましたが。。。(^_^;)

「サモトラケのニケ」いいですね~(^_^)/
Taekoさん、こっそりと日本にお持ち帰りしてくださいよ~ヾ( ̄ー ̄)ゞ
by りゅう (2007-01-20 16:38) 

美術の教科書に載っていら絵がありました。
間近で見たら、もっと迫力があって、細部まで美しいのでしょうね。
Taekoさんの写真だってキレイですよ。私の手ブレよりず~っと良いです。
Taekoさんは、時間的にどれくらいで廻られたのですか?
by (2007-01-20 19:45) 

noriko

サモトラケのニケはいつ見てもため息が出ちゃう・・・
アングルは私も大好きな作家です。
とても美しい裸婦たち。
でも解剖学的にはありえないんですよね(笑)
by noriko (2007-01-20 23:06) 

バニラ

いいなぁ、ルーブル...
いつ行けるかなぁ。
コローの「青衣の女」、すごく好き。
誰もいない部屋で向き合えるなんて素敵。 
絵画、美術品は他の閲覧者に煩わされることなく
心ゆくまでゆっくり鑑賞したものですよね。
次は何が出てくるのでしょうか? わくわくです♪
by バニラ (2007-01-21 12:44) 

Taekoさん、私もリンクさせていただきました。
by (2007-01-21 23:24) 

TaekoLovesParis

名のある王 Ikesanへ
リンクをつけていただいてありがとうございます。
次は、オルセーですね。
by TaekoLovesParis (2007-01-22 02:47) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲kitaさんへ
芸大の「ルーブル・ルーブル」に来ていたのは、これとは違ってもっと
小さい作品。NIKEでしたが、サモトラケではないNIKE。この大きい金色の像は、ルーブルの顔ともいえる存在なので、日本に貸し出すことはまずない
でしょう。

kitaさん、こわがらなくても大丈夫、絵はkitaさんに手を出したりしませんから(笑)。

▲yk2さんへ
「青衣の女」ってフェルメールにもありますよね。
私はコローの方が好きだけど。いかにも好きそうって簡単に推測され
ちゃった(笑)
<僕はドラクロワはおどろおどろしくって、、>
→おどろおどろしいってうまい表現。ほんと、そうだと思う。心やすまる絵
ではないですよね。でも、どういうわけか今回ドラクロワの上手さに改めて感心したんですよ。

▲雛鳥さんへ
アングルの絵からは、西洋人の肌の白さがよく伝わってきますよね。
そして清楚な表情。オダリスクですら上品さが感じられます。そして
静けさが漂っている。
「トルコ風呂」は横浜に来たんでしたね。(私は見損ねたんだけど)
雛鳥さんもコローがお好きでうれしいです。

▲julliezさんへ
きっとアングルは、胴長の方がきれいに見えると思ったんでしょう。
オダリスクらしさがでるとおもったのか?
アングルの美意識が、写実そのものでは満足できなかったという
ことでしょうね。
(日本人だったら、これくらい胴長の人いるかも)

▲おちあいさんへ
<徐々に、上にあがる ニケが見えてくる・・・勝利への演出でしょう。>
→その通りですね。さらにライトアップされていて見事ですね。
それにくらべたら、たしかに、ビーナスは、見せる工夫が足りないですね。
by TaekoLovesParis (2007-01-22 03:29) 

ムーミン

ルーブルのご紹介、楽しかったです。
もう見慣れていらしゃるので、説明もなめらかですね。
いいですね、多分行けないと思うので続きが楽しみです^^
いいお友達がいらっしゃるんですね。
パリも暖冬ですか。ここは秋田なんですが^^ 
暖冬で、きのうは3月下旬の陽気でした~。
by ムーミン (2007-01-22 12:26) 

nicolas

ありえないほど胴が長い・・・
描き手の意志も若干入ってるとか、そういうビミョウな心情を
察しながら観ると、絵もまた違って見えますよね~
by nicolas (2007-01-22 16:43) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲りゅうさんへ
りゅうさんはコローの風景画をお好きだと思いました。なぜって、ウィーン
美術アカデミー名品展のブログで、ヤーコブ・ロイスダールの池、木々、森がいいってほめてらしたから。ロイスダールと構図や色合いに共通点がありますよね。
どうやってニケを持ち帰るんですかぁ?(大笑い)
スパイ大作戦のような大プロジェクトでやらないと。。

▲好くんへ
教科書で見てるのと、実物はまず大きさが違いますね。予想よりはるかに
大きかったり、小さかったり。それから色あいも若干違うし、絵の具の厚さ
も実物だとはっきりわかります。
私は見てるとすぐ疲れちゃうので、途中必ずお茶をして、2~3時間ですね。だからいつも全部見きれなくて、何度も行くことになってしまう。

▲てんとうむしさんへ
てんとうむしさんをアングルが描いてくれたらどうなるでしょう?
「泉」に着衣で、肩にかついだ壷から流れ出るのは、ワインというイメージ
が浮かんだのですが。。(笑)

▲バニラさんへ
美術館では、独り占め状態が最高ですよね。
気が散らないで、絵と対話できる気がします。

▲ムーミンさんへ
秋田だったのですね。私、青森と勝手に決めちゃって。。
見慣れている、、そのとおりなのですが、説明はかなり偏っちゃうのでは
ないかと。。だから、なめらかとほめていただくと、少しほっとします。

▲にこちゃんへ
<ビミョウな心情を察しながら観ると、絵もまた違って見えますよね~>
→そうなんですよね。絵も裏話を考えながら見ると、親しみがわいてきて、楽しいし、印象が深くなりますね。
by TaekoLovesParis (2007-01-22 22:09) 

シェリー

ルーブル美術館には私もいつか訪れてみたいですが
Taekoさんのブログでパリ気分をちょっぴり分けていただいた気持ちです。
美術館で写真も撮れるんですね(驚)
「青衣の女」という絵の女性もとても綺麗な方だなぁ。
Taekoさんがご紹介くださる絵画で、よく上品で素敵な女性の絵を色々と拝見させていただいているので、なんとなくいつもTaekoさんはそういうイメージの方なのかなぁって思ったりしてみています。
アングルの静けさに対抗されたドラクロワさんのドラマティックな大作も是非観てみたいです。
続きも楽しみにしていまーす!
by シェリー (2007-01-22 22:38) 

いっぷく

「サモトラケのニケ」を初めて見たときに感動した覚えがあります、ピラミッド型の入り口のできる前でした。それ以降行くたびに会いたくなりますね。
コローの青いドレスが素敵ですね、静かに観れてよかったですね、
アングルの肌の色の作り方に最近は関心がいってしまいます、
どうしたらこんな色が作れるのだろうかと。
by いっぷく (2007-01-23 08:25) 

TaekoLovesParis

シェリーさん、美術館はフラッシュ禁止だけど、写真OKという所が結構
あります。だからデジカメじゃない上等なカメラで撮ると、いい写真が撮れたりします。多分Ikesanは、いいカメラをお持ちだと思う。yk2さんも普通の
デジカメじゃないでしょう。
私はデジカメだし、美術館へはいると撮るの面倒になって「いいや」って思っちゃうんだけど、こうやってブログ書き始めると猛反省。いっしょに行った友達からもらった写真や、買った絵葉書をスキャンしてます。
<上品で素敵な女性の絵>
→言われてみれば、、、そうでした。うちは祖母が上品で美人だったのですが、だんだん子、孫と薄まって、いとこたちと「もう私たちの代になると、、」と笑っています。

ルーブルをもっと続けるつもりだったけど、Ikesanから連動企画のご提案が
あり、写真の乏しい私は、それ、って飛びついたのでした。そのうちつづき、
を書きます。
by TaekoLovesParis (2007-01-23 23:29) 

TaekoLovesParis

いっぷくさん、その気持ち、よ~くわかります。私がはじめてルーブルへ
行ったときは(もちろんピラミッド以前です)、ツァーだったので、「ミロのヴィーナス」「モナリザ」「自由の女神」、「ミレーの作品」、「エジプトのミイラ」とガイドさんに案内されて終わりでした。だから2回目に自分で行ったとき、
ニケを見てとっても驚きました。こんなすごいのがあったのに、なんでツァーで見なかったんだろうと。
毎回、ニケを見ると、その神々しさに背筋が伸びる思いがします。
by TaekoLovesParis (2007-01-23 23:38) 

luna

Taekoさんこんにちは。ルーブル5度目というのがすごいですね。
紹介読んでいてとても楽しいです(^^)
コローの「青衣の女」、すてきな絵ですね。
「「よく来たわね」と、この女の人がちらっと振り返って」
という表現がすきです。
リンクさせていただきました。また遊びに来ますね。
by luna (2007-01-24 21:39) 

TaekoLovesParis

Lunaさん、コメントをありがとうございます。
文学専攻のLunaさん、絵も音楽もお好きとのこと。日々、見たもの、聴いたものが、どんどん栄養になっていく若いLunaさんのみずみずしい感性の
ブログ、私も登録させていただきますね。
by TaekoLovesParis (2007-01-24 23:16) 

miku

「青衣の女」、青が美しいですね。
ほんとに、「よく来たわね」って
声が聞こえそうです。
by miku (2007-01-26 23:49) 

TaekoLovesParis

mikuさま、館内は写真撮影OKのところがいくつもあります。
私はカメラ持たずに行っちゃったけど、mikuさんがいらっしゃるときは
ぜひ、傑作をとってきてくださいね。
by TaekoLovesParis (2007-01-27 23:06) 

りんこう

僕は絵画目当てでルーヴルへ行くので、
「サモトラケのニケ」は両手を広げてお出迎え。といった印象です。
コローは風景画が多いですが、「真珠の女」のような人物画もいいですね。
by りんこう (2007-01-27 23:57) 

coco030705

こんにちは。ご無沙汰しています。
「サモトラケのニケ」は、私が最初にルーブルへ行ったとき、
玄関を入って、(ピラミッド以前なので)
「ああ、なんと美しい像なんだろう!」と非常に感動しました。
今でもあの感動は薄れていません。人もいなくて、じっくり
ニケを眺めることができました。
それから、「カルトミュゼ」は便利ですね。私も一昨年、
コートダジュールの美術館めぐり(ツアー)をしたときに、
これを使いました。
フランスは本当に魅力的な国ですね。
先日、「あるいは裏切りという名の犬」を見ました。
フランス映画は犯罪映画といえども、なにか洒落た雰囲気が
ありますね。高倉健ではこうはいきません。(笑)
レビューを載せましたので、時間のあるときにお越しくださいませ。
またボツボツ書いていこうとおもっております。
by coco030705 (2007-02-01 17:17) 

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