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絵のあるインテリア(ボストン美術館にて) [外国の美術館、博物館]

 ボストン美術館には、絵を家具や調度品といっしょに展示してある部屋があった。
モネの「ラ・ジャポネーズ」(日本人)。 
絵の大きさに目を奪われる。

モネは日本文化が好きだったので、睡蓮で有名なジュヴェルニーの「モネの家」には、
モネが集めた扇や浮世絵がいくつも展示してあった。
http://blog.so-net.ne.jp/taekoParis/2005-09-11

 
 この絵でも、うちわがたくさん壁にかかって、さらに床にも置かれている。
赤い着物のすそ模様は、侍の顔。すそ回しがついていて、歌舞伎の衣装かもしれない。
袖や身ごろの部分のもみじの葉を模った緑と金の糸の刺繍の立体感がすばらしい。
モデルはモネ夫人のカミーユ。 チャーミングな微笑み。

 横のガラスケースには、ガレの花瓶。そして椅子もアールヌーボー調。
 

 ウィーン世紀末の オスカー・ココシュカの「Lovers」は、ウィーン風の椅子といっしょの展示。
花瓶も同時代のものでしょう。
オスカー・ココシュカなので、サインがOK。絵の隅にOKと記してあると、自分の絵に
OKじるしつけて、、と思えてしまう。
ココシュカは、クリムト、エゴン・シーレと同時代にウィーンで活躍した人。
1点だけですが、ココシュカの絵は、私の過去記事に。
http://blog.so-net.ne.jp/taekoParis/2006-01-20

 ココシュカは、作曲家マーラーの未亡人アルマ・マーラーと恋愛関係になり、
「アルマ・マーラー」という肖像画を描いた。その絵は今、東京の国立近代美術館にある。

 

 ルノアールの「アルジェリアの少女」は、こんなふうに。
いすの生地がアラビア風。

   

 

そして、中国の古い時代の木彫は、同時代の銅器と共に展示。

 

皆さんは、どの空間がお好きですか?


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dates

はじめまして!
去年の秋、ボストン美術館へ行きました。懐かしく拝見しました。
ラ・ジャポネーズ、良いですね。余り美術に造詣の深くない
私ですが、長い間見とれました。
by dates (2007-09-14 21:48) 

TaekoLovesParis

datesさん、はじめまして。
ラ・ジャポネーズは、この赤い衣装と金髪が異国情緒で印象的な作品
ですね。描いたときから、評判だったそうです。こういう絵を間近で見れる
って幸せですよね。
by TaekoLovesParis (2007-09-14 21:59) 

berry

家具や調度品のある部屋、いいですね。落ち着きます。
最初の写真のアールヌーボー調の椅子に目を奪われました。
椅子って大好きです。
何気ない配置にセンスを感じます。
実は、最後の中国も好きです。
背にした窓と木彫、好きですね。
by berry (2007-09-15 00:48) 

TaekoLovesParis

berryさんは建築にお詳しいから、絵を単体で見ているよりも、こういう風に
何といっしょに置くか、考える方がお好きでしょ。最初の椅子の曲線が
アールヌーボーですよね。berryさん、上海も得意分野だから、中国も
魅力でしょ。古い木彫、窓の向こうは近代という対比がおもしろいですね。
by TaekoLovesParis (2007-09-15 01:18) 

バニラ

その絵の雰囲気の調度合わせ、なんて楽しい企画でしょう。
どの部屋もいいけれど、どの部屋でお茶を楽しみたいかと考えたら
モネか、ルノアールかな...
by バニラ (2007-09-15 07:02) 

noriko

中国の木彫りに近づいてよくみたいなぁ・・・
by noriko (2007-09-15 09:06) 

yk2

カミーユはtaekoさんのblogには度々登場ですね。
着物や団扇の柄を細密に描写してあるせいか、この絵は印象派的でなくアカデミック(=サロン寄り)なイメージがあります。だから、何だかモネっぽく見えないモネ。

“ラ・ジャポネーズ”の頃のカミーユは若々しくて、まだ健康だったのかな。とても幸せそうな顔で描かれてますね。ただ、モデルとしては長時間このポーズを保つのは、かなりキツかったと思うけど・・・^^;。
by yk2 (2007-09-15 11:19) 

りゅう

やっぱり最初の部屋が好きです♪
インパクトが強くて他の作品とのバランスが崩れてしまいそうですが、
『ラ・ジャポネーズ』を先日のモネ展に持ってきて欲しかったですね!(^_^)/
今、ヤンキース対レッドソックスを見ながらこのコメントを記載しています!!
by りゅう (2007-09-15 11:42) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲バニラさん、バニラさんはお茶の時間重視。予想どおりでした(笑)。
こんな部屋で優雅なお茶のひととき、いいですよね。

▲てんとうむしさん、やっぱり中国(笑)。この木彫の顔つきはとても
やさしく気品がありました。
by TaekoLovesParis (2007-09-15 13:09) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲yk2さん、ご明察。この絵はサロンで好評で高い値段で売れたそうです。
カミーユは、他の作品では、ほほがこけているのに、これは、ふっくらして
笑顔がとってもかわいい。これと対称といわれている「カミーユ(緑衣の女)」という作品もあります。
http://www.salvastyle.com で、印象派→モネで見れます。

たしかに、このフラメンコっぽいポーズは、モデルとしては疲れますね(笑)

▲りゅうさん、そうですね!これがあったら、モネ展、完璧でしたね。
モネの少ない人物画の中でも、派手さではピカ一。
松坂が出てたけど、岡島が残念、、にしてもレッド・ソックス、8回に
あんなに点をいれられてしまうなんて。。
by TaekoLovesParis (2007-09-15 13:30) 

ココシュカがアルマを描いた「風の花嫁」が、バーゼルにありますね。
随分前ですが観にいきました。
by (2007-09-15 22:10) 

coco030705

こんばんは。
インテリアと絵画をあわせての展示は素敵ですね。
日本ではどうしてこんな展示がないんでしょうね。
絵に対する考え方が違うんでしょうか。

私はルノアールが好きだから、「アルジェリアの少女」のところでしょうか。
絵が美しく、テーブルと椅子も絵にマッチしていますね。
by coco030705 (2007-09-15 22:20) 

Wino

ガレの花瓶!ほしーなぁ~
by Wino (2007-09-15 22:55) 

nicolas

Taekoさんこんばんはー
やっぱりモネの赤いインパクトすごいです♪
ロートレックもモネも、ビートルズがインド音楽に傾倒したように、
当時の日本への入れ込み、すごいですよね。
今、ロートレックの本読んでるんですが、彼が神官に扮しておどけてる姿、
なんかとっても好きです。
モネが広重を真似て書いた亀戸天神の梅の絵、印象深いです。
ボストン美術館、すごい作品ぎっしりなんですね。。。
エドワード・モース(でしたっけ?)日本海の生物に関心を持たなければ、
日本の作品を収集しなかったかもしれないんですね。
by nicolas (2007-09-15 23:10) 

私はやはり、Renoでしょうか。
by (2007-09-15 23:19) 

miku

私はウィーン風の椅子、欲しいな。
「アルマ・マーラー」の肖像画、見てみたいですー。
by miku (2007-09-15 23:56) 

pistacci

「モネの家」の記事をまた拝見してきましたが、いつか行きたい気持ちが
ふくらんでしまいましたー。
ボストンはどの空間も好きだけれど、最後の中国の空間が、アメリカにある、というところを、見てみたい気がします。
by pistacci (2007-09-16 01:42) 

aia

空間そのものがアートと化している展示ってすごいですね。見事な企画、お見事という感じです。
私はルノアール+イスと机が一番好きです。なんだか落ち着けそう。
by aia (2007-09-16 05:11) 

Inatimy

私はアールヌーボー調の椅子がいいです。 
床に置いたクッションの上に座って本を読んで・・・。 椅子の上には、おいしいお茶とお菓子かな。
by Inatimy (2007-09-16 06:25) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲gonさん、「風の花嫁」タイトルがアルマとの関係をみごとに表していますね。バーゼルでご覧になったんですね!gonさん、いろんな美術館にいらしていて、すごいですね。

▲Cocoさん、<絵に対する考え方が違うんでしょうか。>
→たぶん、そうでしょうね。どんなすばらしい絵でも、しまっておいたのでは、、見て価値があるわけだから、展示のしかたも大切ですよね。
描かれた時代に合わせるというのは、いい方法ですね。
ルノアールのとこの椅子、テーブルは脚がすっきり細くて、脚線美を
感じます。
by TaekoLovesParis (2007-09-16 10:07) 

haru

やっばルノワールかなぁ・・
by haru (2007-09-16 21:03) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲winoさん、ガレの花瓶を眺めながら、開けるシャンパンは何ですか?

▲にこちゃん、ロートレックの本、、<彼が神官に扮しておどけてる姿>
→お茶目ですね。ロートレックのポスターで、Divan Japonaisと書いて
あって、貴婦人がカフェにいるのがありますよね。私、最初、なんで、
Japonais? 日本のもの何も書いてないのに、、て不思議だったけど、
ジャポニズムの時代だったんですね。

<モネが広重を真似て書いた亀戸天神の梅の絵、>→見たことないので、
見れるように気にかけてます。。

そう、大森貝塚のモース。彼が持ち帰った陶磁器がボストン美術館の日本
コレクションの始まり。フェノロサが持ち帰った絵画もボストン美術館へ。
フェノロサは岡倉天心といっしょに美術学校で教えていたので、ボストン
美術館の日本庭園の名は、「天心園」。にこちゃんがおっしゃるとおり、
ボストン美術館の日本作品収集の起源はモースですね。
by TaekoLovesParis (2007-09-16 23:33) 

りんこう

「ラ・ジャポネーズ」のモデルはモネ夫人なのですね。
この絵の華やかなイメージからは想像できませんが、
確かカミーユさんは若くして亡くなったのですよね…。
by りんこう (2007-09-17 00:23) 

TaekoLovesParis

りんこうさん、そうなんですよ。カミーユはこの絵が描かれた3年後に
亡くなったのです。睡蓮はカミーユが亡くなってからのテーマですから、
カミーユが生きていれば、ルノアールのように人物画の得意なモネ
だったかもしれません。
カミーユは黒髪なのですが、この絵では、金髪になっているので、
いっそう華やかさが感じられますね。
by TaekoLovesParis (2007-09-17 07:42) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲Ikesan、ロマンチストで正統派好みのIkesanは、やっぱりルノアール
ですね。

▲mikuさん、ウィーン風の椅子、かちっとして、でも背もたれに遊びの
模様がくりぬかれ、飽きがこない感じ。アルマ・マーラーは男遍歴の
多い人で有名。しかも相手が超有名アーティストばかり。肖像画は
ココシュカふうに仕上がっています。

▲pistaさん、古い中国のものがアメリカの一部屋に閉じ込められて
いるのでなく、こういう開放的な場所に置かれているのが、今と
密接につながっている感じでいいです。
パリ郊外のモネの家は、おすすめです!
by TaekoLovesParis (2007-09-17 07:55) 

aranjues

もてる美術館の余裕でしょうか。画一な見せ方でないところが
いいですね。
ジャパネスク派(笑)としては、もちろん「ラ・ジャポネーズ」のある部屋
がいいです。
by aranjues (2007-09-17 09:23) 

モネの「ラ・ジャポネーズ」は、一瞬にして虜になりそう。
団扇が舞うように描かれているのも面白いですね。
カミーユとの実生活はかなり経済的に厳しかったようですが、
絵の世界では、本当に満ち足りた雰囲気があふれていますね。

オスカー・ココシュカがOKサインを・・・・
昨日、娘がカナダから帰ってきたのですが、
大橋巨泉のお土産ショップの名前も頭をとって「OK」だとか。
くだらないプチ情報、すみません・・・(笑)

TaekoLovesさんって、芸術やホテル、レストランに
凄く精通されてますね。そしていろんなところへ行かれてる・・・
勉強にもなり、今後も楽しみです☆
by (2007-09-17 10:20) 

かよりん

モネの「ラ・ジャポネーズ」初めて見ました。
日本人でいて、そうでないような感じですね。
by かよりん (2007-09-17 23:41) 

Zunko

私も風景画のモネの方が好きなのですが、おっしゃる通り、奥様が亡くならなかったら、蓮の絵も無く、ルノワール系に行っていたかもしれないですね。。このラ、ジャポネーズ、初めて見ました♪ 良いな~、私はこの空間が良いですね、やはり。。ヨーロッパのジャポニズムって、ゴッホとか、オペラの蝶々婦人位しか知らなかったのですが、印象派も影響受けてるんですね。当然と言えば、当然か。。日本は、文明開花で、浮世絵の出版が廃れて行く中、こうしてヨーロッパに影響を及ぼしている、日本がヨーロッパから影響を受けただけでなく、その逆もあったんですね。。と気づかされました。
勉強になりました。有難うございます。

いつもヨーロッパの同僚と話をしていたんですけど。。ヨーロッパ人の方が、日本の侘・寂、義理、人情に通じる何か、があるんですよね。何が言いたいか、と言うと、アメリカには余りない。。。皆無とは言いませんけれど。。
by Zunko (2007-09-18 12:52) 

シェリー

絵と家具を一緒に展示するって面白いですねー
もし家にこの絵があったら・・・なんて想像してみたり。
私の家にはないような調度品や家具ばかりなのでしょうけど(笑)
by シェリー (2007-09-18 13:03) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲aiaさん、きっと直線より優美な曲線をお選びになると思っていました。
好きな空間は落ち着けますね。

▲Inatimyさん、<椅子の上には、おいしいお茶とお菓子>
→本、お茶とお菓子、これらといっしょがInatimyさんのお好きな時間
ですね。ウィーンの椅子をお選びになるかと思ってました。お蕎麦屋さん
の椅子に似てるから。

▲haruさん、ここでは、今までのところルノワールが一番人気ですね。
ゆっくり出来そうなんでしょうね。

▲aranjuesさん、美術館の建物も広いのに、さらに拡張工事をして
いました。ゆったりと収めようということでしょうね。日本では街中で、
そんなに広い場所が確保できないですよね。
aranjuesさん、浮世絵の記事の所で、古い日本の美術がお好みと
おっしゃっていましたものね。ジャパネスク派ですか(笑)
by TaekoLovesParis (2007-09-18 23:24) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
コールドターキーさん、赤い着物に金髪、この組み合わせは異国風で
インパクトが強いですね。カミーユは黒髪だったので、この時は、かつらを
かぶったのでは、と言われています。微笑みチャーミング。

大橋巨泉、なるほど、KOじゃノックアウトになっちゃうから、OKにしたん
ですね。お嬢様、おかえりなさい。いろいろな体験話を聞き出して、記事
にしてくださいね。

おほめの言葉を頂戴して、、ありがとうございます。

▲かよりん、着物を着ていると、日本人って思ってしまいますね。
でも、これはフランス人。モネの奥さんです。
by TaekoLovesParis (2007-09-18 23:37) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲Zunkoさん、アメリカ合衆国の歴史は新しいし、芸術のパトロンである
ロイヤルファミリーがいないというのが、欧州&日本との大きな違いだ
と思います。 たとえばお城がすぐ見えるところに住んでいたなら、
簡単に過去に、歴史に、思いを馳せられるけれど、お城を見る機会が
あったら、いいですね。
by TaekoLovesParis (2007-09-18 23:48) 

katsura

部屋は畳とできれば縁側で猫抱いて空見上げたいです・・・え?自分が住みたい家ぢゃないって?!
by katsura (2007-09-19 23:00) 

TaekoLovesParis

katsuraさん、あはは、、師匠、し、しつもんが違いますって。
by TaekoLovesParis (2007-09-19 23:46) 

TaekoLovesParis

シェリーさん、<もし家にこの絵があったら>
→どこに飾ろうかな、ですよね。
私ね、玄関に、来た人がびっくりするような、すご~くポップな絵を飾ったら
おもしろいかな、って思うんだけど。。(結局は無難な風景画)
by TaekoLovesParis (2007-09-19 23:55) 

いっぷく

ルノアールの「アルジェリアの少女」の部屋がいいです。
画集で見覚えがあるモネ絵の額まで和風な感じですね。
by いっぷく (2007-09-20 19:53) 

TaekoLovesParis

いっぷくさん、やっぱり「アルジェリアの、、」部屋ですね。モネの甘美さ
より、もう少し、きりっとしたした感じがいっぷくさんはお好きだろうな、と
思っていました。
そう、額でずいぶん絵の印象は変わりますよね。
by TaekoLovesParis (2007-09-20 21:19) 

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