大野和士指揮の「ウェルテル」

　大野和士という指揮者をご存じですか？
世界中で一番オファー（仕事依頼）の多いといわれている指揮者。48歳。
芸大卒、25歳でヨーロッパ留学、トスカニーニ国際指揮コンクールで優勝後、
欧州各地の音楽監督を務め、昨年夏、フランス国立リヨン歌劇場の首席指揮者
に就任し、話題となった。
　今回、リヨン歌劇場管弦楽団を連れての里帰りオペラ公演（演奏会形式）。
場所はBunkamura。演目はマスネの「ウェルテル」。

　演奏前に大野さんが今日のオペラの解説をする「プレトーク」があった。
これは参加自由。舞台にピアノが１台。大野さん登場。「美食の町、リヨンの大野です。
といっても僕はまだポール・ボキューズの店に行ったことがないんですが。」と、まず、
しゃれた自己紹介。
「今日のオペラは、上演機会が少ないので、見どころを説明します。まず３幕のアリア、
これが一番の聞かせどころ。メロディがきれいなんです」と、ピアノを弾いてみせる。
シューベルトのセレナーデに似た甘美なメロディ。他にも重要な所のメロディを弾いて
くれた。「ウェルテル」は、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を下にしているけれど、
違う点はここと説明、わかりやすい話で、期待がふくらむ。

　ウェルテルは、ジェームズ・ヴァレンティ　身長２ｍ細身で甘いマスクのアメリカ人
シャルロットは、ケイト・オールドリッチ　やはり細身で美しいアメリカ人
演奏会形式なので、オーケストラが舞台の上。正面からび～んとよく響いてくる。
主役の若い2人の声はよかったが、時々英語？と聞こえるようなフランス語。
他の出演者が芸達者のベテランで舞台を締めていた。
　リヨン管弦楽団の弦と管楽器のハーモニーは美しく、時に強く、大野さんの最後の
「ジャーン！」がドラマティックだった。

　さて、そのあとの夕食は、すぐ近くの「ＶＩＲＯＮ」
前々記事で、丸の内のＶＩＲＯＮのことを書いたけど、渋谷は久しぶり。
丸の内同様、メニューを書いた黒板が来た。
　
       

　まずはキール（白ワインのカシスわり）。
「どれも一皿が２人前になっております」と言われ、分けることにする。
前菜は、オマール、ホタテの燻製、鯖のポワレのグレープフルーツサラダ。
魚のスープ（粉チーズとおろしにんにくをいれたところ）。濃厚で温まる。

　  

　メインはチキン一羽のオーブン焼き。初めに焼きあがった所を見せてくれた。
程なくして、２人分に切り分け、ソースと付け合せの野菜を添えて出てきた。
もちろん、ここのパンはおいしい。
デザートは、タルトタタンのバニラアイス添え。

   　

　オペラ見て、いろんな話をしながら、おいしいご飯で、楽しい夜だった。

　

コメント 34

「美食の町、Bunkamuraの匁です。
といっても僕はまだ「ＶＩＲＯＮ」の店に行ったことがないんですが。」
こんな挨拶できれば　良いですね。
by 匁 (2009-11-10 07:50) 

匁さん、コメントありがとうございます。私が匁さんの自己紹介を。
「埼玉の匁です。地元ライオンズのファンですが、まだライオンズ球場に
行ったことがないんです。出身地大阪の甲子園球場には毎年、行って
います。タイガーズの熱心なファンなので応援ブログをやっています。
趣味で描いている絵も載せています」

by TaekoLovesParis (2009-11-10 09:17) 

目でも耳でも舌でも楽しんじゃいましたね！
by pace (2009-11-10 11:08) 

至福の時、いいですね。
匁さんの紹介も面白いです。
by よしあき・ギャラリー (2009-11-10 12:05) 

見どころの解説があると、わかりやすくって、いいですね。
いいもの見て、おいしいもの食べて、たのしいおしゃべり・・・
元気の素ですね☆
by pistacci (2009-11-10 19:42) 

大学の先輩が、オペラシティで開催された回に行ってきたと言ってました。素晴らしかったようですね！
そして上品なオペラ鑑賞の後には、かならず上等なものを召し上がるTaekoさん。
上質な時間をお過ごしですね。
by Bonheur (2009-11-10 19:52) 

見所を説明してもらってからだと、気が楽になるかもしれないですね。
観終わってからの食事も美味しそうです

おしゃれな自己紹介が出来る人って、素敵ですよね。
というか、そう受け取れるのも、素敵です＾＾
自己紹介は苦手なので^_^;
by ムーミン (2009-11-10 20:11) 

タルトタタンは気になりますね、何だろ？
でもどの料理もホント美味しそうですね〜。

あっ、オペラが全然気になってないわ...
by Taddy (2009-11-10 22:01) 

じゃあ僕が一つ、ちょっとリアルな（笑）taekoねーさんの紹介文を・・・な～んてやっちゃったったら面白そうなトコなんでしょうが、こちらがお返しに何を書かれるかがすごく怖いので止めときます（＾＾；。

渋谷のVIRON、いいですね～。東急本店の辺りは僕もドゥマゴくらいしか行くお店がないので、今度はこっちに行ってみよっと。
by yk2 (2009-11-10 22:33) 

Taekoさんは芸術に造詣が深く上品で、気さくでお茶目で車好き♪
そして、お野菜をみんなに分けてくださいます^^


by てんとうむし (2009-11-10 22:46) 

最近バレエもオペラもご無沙汰で、Taekoさんの記事を読むと、行きたくなります。
たまには良いものを見ないといけませんね。美味しいお食事を食べながら振り返るって良いひと時ですね。私にオペラは少々難しいけど。
by チョコローズ (2009-11-11 00:22) 

nice＆コメントありがとうございます
▲paceさん、はい、その通りです。
充実した時間でした。

▲よしあきさん、匁さんはいつもユーモアいっぱいのコメントをくださるんですよ。
時々、ジャブがはいりますけど（なぁんて言ったら怒られるかな）。

▲pistaさん、今回はオペラがよかったから、「よかったわね～」と話しながら
食べましたが、期待はずれだったときも、文句を言いながら、食べると、
それはそれで盛り上がり、、食べて機嫌がなおります。

▲Ｂｏｎｈｅｕｒさん、先輩のかたもいらっしゃったんですね。オーチャードホール、
満席でした。
外国で指揮するって、言葉が違うから大変ですよね。
大野さんは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、どれも上手なんだそうです。

▲ムーミンさん、そうなんですよ。内容だけでなく、見どころ、聴きどころを
教えてもらえるのがいいです。
ムーミンさんは、奥ゆかしくて謙遜なさるタイプだから、自己主張型の自己紹介
は、きっと苦手でいらっしゃるのでしょう。

▲Ｔａｄｄｙさん、タルトタタンは、フランス風アップルパイ。中味のりんごを
アップルパイのように煮ないで、バターと砂糖でさっといためただけ。
横から写真を撮ればわかりやすかったですね。
by TaekoLovesParis (2009-11-11 01:12) 

nice＆コメントありがとうございます
▲yk2さん、面白ネライで、何を書かれることやら、、、、って、気づけば、
すでに自分のトコで、ひっそり、断りなしに書いちゃってるじゃないですか。
上から目線のプレッシャーだなんて、、、その後で軽く打ち消してるけど、
本音でしょう。でも、オペラ記事書いたから許してあげます。

▲てんちゃん、お野菜をみんなにわける（笑）。デザートはもらうことがあっても
わけたことがなかったですね。

▲チョコロさん、藤原ノリマサさんの「ヴィンチェロ～♪」を覚えてから、
トゥーランドットデビューがおすすめです。
by TaekoLovesParis (2009-11-11 02:06) 

演奏前のプレトークっていいですね。
いろんな角度から、公演が楽しめそうです＾＾
魚のスープ、とってもおいしそう♡
濃厚な味が、写真から伝わってきます。
お腹がすいてきちゃいました＾＾
by hatsu (2009-11-11 05:53) 

e-na *
by ＋k (2009-11-11 10:07) 

手ほどきがあって後のオペラは、よりいっそう楽しめるでしょうね。
｢ウェルテル」芸術の秋にぴったり、Taekoさまの雰囲気にしっくりですね。
私には「おしん」が似合ってそうです・・・＾＾；
by roseadagio (2009-11-11 14:41) 

マスネは「タイスの瞑想曲」は知っていますが、他の曲は…。
でもこうやって事前に解説があるとわかりやすくていいですね。
そして、おいしいお料理の写真。ごちそうさまです！
by りんこう (2009-11-11 22:05) 

開演前のトークで、軽く演目の予習ができるのは嬉しいですね。
指揮者の方は全く知識がないのですが、
Taekoさんのレポートから、大野和士さんは人間的にお洒落だなと思いました。
お名前を覚えておいて、何かのときにチェックするようにしたいと思います。
VIRONは相変わらずおいしそうですね。
お料理も、ですが、デザートのタルトタタンのつやつやさ…。
アイスもこの色は、濃くておいしいこと間違いないですね。
by 雛鳥 (2009-11-11 23:51) 

>「どれも一皿が２人前になっております」
・・・ということは、ひとりで気軽にふらりと入れないのかしら。
２人前覚悟じゃないと。　
前菜でもうお腹いっぱいになってしまうかなぁ。
オマールに帆立などのサラダに、魚のスープだけでもいいから食べてみたい♪
あ、でもよく考えてみると、普段から1.5～2人前食べてるかも（笑）。
by Inatimy (2009-11-12 06:42) 

ウェルテルいらしたんですね。
あの指揮から奏でられる音って本当に素晴らしいんです。
リハーサルを進めるにつれてどんどん音が変わっていく、
演奏家にとってもそんな引き寄せられる指揮者です。
オペラのあとはおいしいディナー、素敵な一日ですね。
vironの夕食、とっても興味がわいています♪
by ぎーこ (2009-11-12 22:51) 

チキンが美味しそうですね！
2人でシェアしやすいのでこの量は有り難いです！
by フェイリン (2009-11-13 14:25) 

nice&コメントありがとうございます
▲hatsuさん、そ、お魚のスープは濃厚。自分では絶対作れない味。
海老を使ってるからこの色だと思うけど、海老くさくないし。おいしかったです。
見たことのないオペラは、プレトークがあると助かります。

▲+kさん、+Kさんらしい一言で、にっこりしました。

▲roseadagioさん、なんで「おしん」って思ったら、roseadagioさんは浅草に
「おしん」を見にいらしたんですね。舞台の余韻は続きますよ、ね。

▲りんこうさん、はい、「タイスの瞑想曲」に似たロマンティックなメロディの
アリアが多かったです。シンガポールの旅ではお料理にあまり恵まれなかった
みたいですね。でも、値段からいったら◎だし、冒険がいっぱいでしたね。

▲雛鳥さん、はい、おおのかずしさんです。いつか機会があったらぜひ。
タルトタタンは、つやで見る、アイスは色で見る、なるほどね～。当たって
ますよ。りんごの甘酸っぱさがよかったです。
by TaekoLovesParis (2009-11-13 19:20) 

nice&コメントありがとうございます
▲Inatimyさん、たぶん、これはフランスの1人前サイズだったんだと思います。
だからInatimyさんがいつも召し上がってる1人前と同じでは？
この店のランチは、ひとり用サイズで割安で人気があるんですって。
でも夜は、おふたりでどうぞ、っていうことでしょうね。

▲ぎーこさん、ぎーこさんから大野さんがすばらしいというコメントをいただいて
から聴いたので、大野さんの指揮ぶりに大いに注目してしまいました。情熱が
伝わってくる指揮ぶりでした。プレトークも指揮と同じように手を動かして、話す
んですよ。終演後の拍手に応えて、オケのメンバーを紹介したのですが、
オケの人たちを愛してるというようすが伝わってきました。チェロのリーダーは、
女の人でした。

▲フェイリンさん、チキンはまず鍋（ルクルーゼ）にはいった状態で見せてくれます。
「焼き上がりました。切り分けてきます」。パフォーマンスつきですね。
あっさりめのソースと付け合せのマッシュポテトがおいしかったです。
by TaekoLovesParis (2009-11-13 19:32) 

オペラを観て　おいしいご飯を食べて・・・とありますが
中々　付いていけない"世界"です。
でも　こういうアップ記事も単調な生活に華を添えるような気がして
大好きです。
by ララアント (2009-11-14 14:30) 

ララアントさん、ようやく普通の生活に戻られたようでほっとしました。
私は今はとっても楽しい生活ですが、いつまで続くでしょう？
ずーーーーっと続くことを願っていますが。。
by TaekoLovesParis (2009-11-15 00:29) 

丸の内のVIRONに行ったことがあります。
おいしかったです。
by pokopeko (2009-11-15 08:10) 

pokopekoさん、ものすごく安いというわけじゃないけど、味と値段のバランスが
いいですよね。
by TaekoLovesParis (2009-11-15 12:29) 

計算し尽くした演出って所でしょうねぇ。こういう挨拶が
ぴったりなところがすばらしい。
珍しくも野菜の姿が見えますね（笑）。ＶＩＲＯＮ、、ここも
いつか行ってみることにします。リピートされるだけの価値が
ある店なんですね。
＞＞オペラ見て、いろんな話をしながら、おいしいご飯で、楽しい夜だった
そりゃそうでしょ。

by ａｒａｎｊｕｅｓ (2009-11-15 15:16) 

いつもお寄りいただき、ナイスコメント有難うございます。
by mwainfo (2009-11-15 16:01) 

こんにちは！ごぶさたです。。。お元気ですか？
久しぶりに遊びに来たTaekoさんのブログの題が大野和士さんだったので、びっくりしています。ベルギーにいる時に結成したトリオとつい数週間前にNYでコンサートをしたのですが、そのチェリストが大野和士さんがモネ歌劇場の常任指揮者をしていた時のオケの首席のチェリストで、彼は大野さんとも仲の良い友達なんです。大野さんとも室内楽も演奏していたんです。世間は狭いですね。世の中ってそうやってつながっていて面白いですね！
by newyork (2009-11-17 02:08) 

プレトーク、とっても楽しそうですね♪
そんなイベントあるんですね！

VIRONでお食事いいですね〜＾＾
by TARO (2009-11-17 21:05) 

遅くなりましたがnice＆コメントありがとうございます
▲aranjuesさん、緑ね、友達のリクエストでこのサラダになりましたが、私は自分の好きな部分だけとって、あとは友達が片付けてました。中学以来の親友だから、
「あ、うん」の呼吸でとりわけます。写真も彼女が催促したので、撮り忘れがなく。
やっぱり持つべきものは、、ですかね（苦笑）。VIRONね、aranjuesさんは、フレンチと
イタリアンとどっちがお好みなんでしょう？

▲mwainfoさん、いつもアカデミックな内容で、きちんと調べて書いていらっしゃるので、すごいなと思っています。

▲newyorkさん、更新がないのはお忙しいからでしょう、と思っておりました。
大野さん、前任がモネ歌劇場ですものね。首席チェリストだった方とnewyorkさん、
トリオでコンサートとは、すごいですね！大野さんは、お話をするときも右手が
大きく指揮をするように動いてました。
newyorkさんの新しいNYのオペラやコンサートの記事、とっても楽しいです。

▲TAROさん、パンにお詳しいから、VIRONはご存知でしょう。食事もできるんですよ。
by TaekoLovesParis (2009-11-18 23:03) 

今頃レスして申し訳ありません。
断然、イタリアン。だいたい、ピザとかパスタとかリゾットとか、
イタリアンの炭水化物がスキですのでリスキーではあります。
生野菜は私も遠慮したい方ですが、バーニャカウダｰだけは
ボウルいっぱいでも食べちゃいそうなくらい、あれば必ず
注文します。それから、ずっと以前、コメダのシロノワールの
事聴かれましたよね、たしか。コメダのシロノワールはコメダのデザートの
定番中の定番。私は１，２度しか食べたことありませんが、１，2切れ十分。
ところが、一人で一人で普通サイズのシロノワール食べてしまう人が
結構普通に観られて驚きます。数年前にミニシロノワールが出来ましたが、
これでも私は食べ切れません。
by ａｒａｎｊｕｅｓ (2009-11-24 23:18) 

aranjuesさん、いまごろでもおこたえくださる誠実さがうれしいです。
ベストはイタリアンだと思ってたんですよ。どこかで、”名古屋にaranjuesさんが
ピカイチと思ってらっしゃるイタリアンがある”って、読んだし、イタリアン記事に
寄せる情熱がいつもひたひた～っと伝わってきますからね（笑）

バーニャカウダーは、私も大好きだけど、野菜じゃなくて、パンにつけてるん
ですよ。最近は南仏料理のレストランでも、まず、バーニャカウダーが出て
きたりします。

コメダ、いろいろな所で話題のコメダ、小さいお店らしいけど、気になります。
シロノワールは、写真も見たので、本格派のaranjuesさんなら、どうおっしゃる
でしょうと思ったんです。ありがとうございました。
by TaekoLovesParis (2009-11-25 10:42)