ファウストの劫罪 [オペラ、コンサート、バレエ]
先週の日曜日、二期会のオペラ「ファウストの劫罪」を上野の文化会館で見た。
私が前に見たオペラ「ファウスト」(2007.9.16神奈川県民ホール)は、グノー作曲
だったけど、今回のはベルリオーズの台本&作曲。音楽がとってもよかった。きびきび。
軽快感と躍動感。メリハリがすごくある。フランス人指揮者ミシェル・プラッソン。
だったけど、今回のはベルリオーズの台本&作曲。音楽がとってもよかった。きびきび。
軽快感と躍動感。メリハリがすごくある。フランス人指揮者ミシェル・プラッソン。
歌よりもダンスを見に行った感じ。演出がジャズダンスの大島早紀子。
歌舞伎でよく使う宙釣りをたくさん取り入れて、夢の世界を表現しようとしてたような。。
舞台の後方に作られた階段をダンサーが何度もごろごろ転がり落ち、寝たまま上る
のもあって、びっくり。歌よりもダンスのアクロバティックな動きの奇抜さと激しさに
目が奪われてしまった。
のもあって、びっくり。歌よりもダンスのアクロバティックな動きの奇抜さと激しさに
目が奪われてしまった。
歌は、同行の友達歌姫が、「ディクションなんとかしなくちゃ。フランス語に聞こえない」
と言うと、フランス語卒のAが、「××の音は巻いたほうが、舞台では、はっきりしていい
のよね」なんて答えてた。
メフィスト役は、体が大きく衣装が似合ってたが、声がもう少し大きいほうが。。
ファウストの樋口達哉は甘い声。がんばってたけど、主役の華が足りなかった。
ダブルキャストなので、福井敬の日だったら、きっと、よかったのだろう。
ダブルキャストなので、福井敬の日だったら、きっと、よかったのだろう。
マルガレーテ役のの林正子は、悩める乙女のういういしさが出ていて、容姿も歌もよかった。
ストーリーは、ゲーテの「ファウスト」。
人生に絶望した老いたファウスト博士が、悪魔メフィストの力を借りて若返り、
人生に絶望した老いたファウスト博士が、悪魔メフィストの力を借りて若返り、
乙女マルガレーテに恋をする。しかし倫理に背いた二人は破滅するという話。
ゲーテのファウストは、本国ドイツで大人気。パリでも翻訳され、たちまち評判になった。
ベルリオーズは、翻訳版を読んで、特に韻文の詩の部分に感動し、音楽をつけた。代表作
「幻想交響曲」を発表する以前のことである。そして、楽譜と手紙をゲーテに送ったが、何の
返事もなかった。当時、ゲーテはヨーロッパ中に名声が響く大文豪だったので、
メンデルスゾーンやクララ・シューマンも腕前を認めてもらおうと、ゲーテの前で演奏したり
したほどだった。十数年後、ゲーテ亡き後、ファウストの曲に未練があったベルりオーズは、
これに手を加え、パリのオペラ・コミックで初演をした。
終了後は、同じ文化会館の「上野精養軒」で、お茶をした。
いっしょに行ったのは、歌姫、A,N嬢、Ne,つまり計5名。
大勢だと、見た後の感想がそれぞれ、まちまちで面白い。
ダンスは人間の欲望を表していたのか、それとも天上の世界を表現?
Neが、「幕が開いたとたん、中央に十字架。それを取り囲むように人が絡み合ってぶら下が
っていたのが、ラファエロの天井画に見えたけど、演出家の意図は何だったのかしら?」
これには、誰からも答え出ず。わかる人がいたら、教えてあげてください。
コメントしたくても何にコメントしてよいのやら状態でしたが、
皆さんそのようですので記事とは直接関係ないですが。
ずっと以前、モーツアルトにかぶれてた頃名古屋ではなかなか
いいコンサートに出会わなく東京のオケの定期会員になろうかと思った事が
あります。ところが当時は、N響のNHKホールは何時でもOKでしたが
私がなろうと思った新日本フィル、ホームグランド東京文化会館
はすごい人気でキャンセル待ち状態、結局東京に通うことなく、
仕事が忙しくなり実現することなく今に至ってます。
最近どうなのかHP見たら、そもそもサントリーホールがホームグランド
になってますね。もう20年近く新日本フィルの演奏会行った覚えもなく、
文化会館と聞いて懐かしい事を思い出したのでつぶやいてみました(^.^)。
by aranjues (2010-07-25 20:27)
専門家?と一緒の鑑賞は、詳しい説明や鑑賞ポイントなどを得ることができて
美術館だったら学芸員と一緒で心強いって感じで、うらやましいです。
上野で引けた後に入れるいいお店が近くにいくつかあれば、もっといいのにね。
by バニラ (2010-07-25 21:33)
>ラファエロの天井画に見えたけど、演出家の意図は何だったのかしら?
>これには、誰からも答え出ず。わかる人がいたら、教えてあげてください。
ラファエッロのどんな絵だか、もう少し詳しい説明がないと、さすがに舞台を観ていない人は誰も分からないでしょう、taekoねーさん(笑)。
とはいえ、説明があったとしても僕にはとんと分かりませんが・・・(^^;。
#ゲーテの「イタリア紀行」でも読めば、なんかヒントが見つかる???。
しかしまぁ、オペラってのは本当に多方面の教養が必要な娯楽ですねぇ。音楽のみならず、ゲーテを読んでいて、かつラファエッロの描いた世界(神話や宗教世界?)についての知識がないと、舞台装置でさえ理解出来ないんですから。やっぱり僕にはムリだな(笑)。
by yk2 (2010-07-26 07:20)
フランス語のオペラはあまり接する機会がないのですが、
副科声楽の授業でフランス語のアリアを歌わせてもらったときに、
フランス語の発音と歌の発音が違うということを色々教わったのを覚えています。
全然関係のない話ですが・・・
初めてこの作品の中から有名な行進曲(だったかな?)を演奏したとき、
劫罰という漢字が読めずにCDを探すのにも苦労しました(笑)
by ぎーこ (2010-07-26 11:23)
先日Bunkamuraで、蜷川幸雄演出の「ファウストの悲劇」を見ました。
私が見たものは、クリストファー・マーロウの原作で、
ゲーテのファウストとは少し違うようなのですが、世界観に魅せられてしまい、
ファウストに関する色々な情報収集をしているところでした。
メフィストフェレスの役どころがいいなあと思っていたのですが、
オペラで見るとまた違った印象なのかもしれないです。
因みにファウスト役は野村萬斎でした。思ったより役に合っていて良かったです。
by 雛鳥 (2010-07-26 21:23)
日本の某ミュージカル劇団でも、独特の発音法があると聞きました。
ってところしか、参加できません(笑)。
でも歌姫さま(あ、これって可愛い感じじゃありません?)が言われるのだから、また違うのかな。
一緒に行くメンバーで見終わっての楽しさはぐっと増しますね。
by pistacci (2010-07-26 21:45)
nice&コメントありがとうございます
▲aranjuesさん、週末に新幹線に乗って、東京に定期演奏会を聴きに行く、
カッコいいですね~。リッチなaranjuesさんらしいなぁ。
上野の文化会館は、駅の公園口を出れば目の前なので、地方の人にとっては便利な場所。NHKホールは駅から歩くし、東京駅からもちょっとありますね。定演は、
東京圏在住だと場所よりも、指揮者で選ぶことが多いかもしれませんね。
私は、オーケストラは寝そうになって、「あ、いけない」の連続。それで最近は
オペラばかりなんです。どこフィルだったか忘れたけど、オーチャードホールで、私がうとっとして、ぱっと目覚めたら、周りの人たちが結構大勢、寝ていたのに驚いたことがあります。眠りを誘う曲だったのかしら(笑)
オペラも1階より、2階席の少し端で、オーケストラ全体が見える席がいいときもあります。
▲バニラさん、そ、上野はいいお店が少ないですね。線路沿いに少し中央口の方に行った所のイタリアンに寄ったりしています。この日は終演が5時、食事時間には早いので、きっと文化会館の精養軒があいてるだろうと思って行きました。
言われて気付いたけど、専門家と一緒に見に行ってるんですね。振りかえってみれば、今までたくさん、音楽のこと、歌姫に教わってきました。感謝しないと。
バニラさんもコンサート好きのお友達がいらして、セッティングしてくださったり、でしたよね。
▲yk2さん、ご指摘のとおりです。。。見てなきゃわからないけど、ここを読んでくださるかたで、このオペラをご覧になったかたがいらしたら、、と思ったんですよ。
ゲーテの「イタリア紀行」って本、知らなかったです。でも、ゲーテは南の国に憧れて
たから、「君知るや南の国、シトロンの花咲き、、」ではじまる「ミニヨン」を書いたって
、ヴァイオリンで、トマの「ミニヨン」を習ったとき、母からききました。この詩の異国情緒の響きが謎めいて好きでした。
オペラに教養が必要なんじゃなくて、見てるうちに、教養や知識がついてくる部分が多いですよ。
by TaekoLovesParis (2010-07-27 00:31)
nice&コメントありがとうございます
▲ぎーこさん、その有名な行進曲部分、私もオペラを見たとき、聴いたことあるような、、と思いました。その曲に合わせて、ダンサーの人たちが、軍服のようのを着て、
行進してました。
そうなんですね。歌の発音と会話の発音は違うものがあるんですね。ぎーこさん、アリアも歌われたんですね。
by TaekoLovesParis (2010-07-27 00:39)
私も参加できる部分が少ないのですが^^;・・・おそらく同じ日に実家の両親が観にいったはずです。上野、二期会と言っていましたから。
1階席より、2階席の方が良かったという経験、よくあります。バレエは奥行きを見渡せるほうが、コールドの美しさが際立って見える気がします。
by roseadagio (2010-07-27 08:18)
nice&コメントありがとうございます
▲雛鳥さん、蜷川の「ファウストの悲劇」のことがきけてうれしいです。メフィスト役の
勝村政信をBunkamura コクーンの「マクベス」で見て以来、上手い役者なので、気になっています。蜷川らしい派手な演出だったことでしょう。野村萬斎もセリフが朗々としてよかったのでは。
ベルリオーズ版でも、メフィストは舞台を回しの役で、メフィストが神に対して賭けをすることによって、神対悪魔メフィストという構図。グノー作曲のオペラでは、マルガレーテの兄の友達も出てきてアリアがあります。ある意味、メフィストが主役で、ファウストは、メフィストの手の上で転がされているように見えます。
ファウストは、父の若い頃、大いに流行って、映画もあったと言ってました。ファウストの日本語訳をした相良先生を信奉していた親戚は、私の小さい頃、ドイツ文学の学生で、うちでよく父とゲーテの話をしてました。メフィストテレスはアリストテレスと似た名前だな~って思ってました。
シューベルトの歌曲「糸を紡ぐグレートヒェン」は、グレートヒェン=マルガレーテで、
ファウストの詩に曲をつけたもの。ものすごくドラマティックな曲です。横浜美術館で、この絵を見たとき、絶望的な表情に心打たれてしまいました。2009.8.27の私の記事に絵があります。http://taekoparis.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27
by TaekoLovesParis (2010-07-28 08:28)
nice&コメントありがとうございます
▲雛鳥さん、蜷川の「ファウストの悲劇」のことがきけてうれしいです。メフィスト役の
勝村政信をBunkamura コクーンの「マクベス」で見て以来、上手い役者なので、気になっています。蜷川らしい派手な演出だったことでしょう。野村萬斎もセリフが朗々としてよかったのでは。
ベルリオーズ版でも、メフィストは舞台を回しの役で、メフィストが神に対して賭けをすることによって、神対悪魔メフィストという構図。グノー作曲のオペラでは、マルガレーテの兄の友達も出てきてアリアがあります。ある意味、メフィストが主役で、ファウストは、メフィストの手の上で転がされているように見えます。
ファウストは、父の若い頃、大いに流行って、映画もあったと言ってました。ファウストの日本語訳をした相良先生を信奉していた親戚は、私の小さい頃、ドイツ文学の学生で、うちでよく父とゲーテの話をしてました。メフィストテレスはアリストテレスと似た名前だな~って思ってました。
シューベルトの歌曲「糸を紡ぐグレートヒェン」は、グレートヒェン=マルガレーテで、
ファウストの詩に曲をつけたもの。ものすごくドラマティックな曲です。横浜美術館で、この絵を見たとき、絶望的な表情に心打たれてしまいました。2009.8.27の私の記事に絵があります。http://taekoparis.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27
▲pistaさん、<日本の某ミュージカル劇団でも、独特の発音法があると、、>
もうすぐ8月。心は、「エリザベート」のpistaさんですね。私も行きますよー。
▲roseadagioさん、お正月のウィーンフィルを見にいらしたご両親さまだから、
オペラがお好きでいらっしゃるのでしょう。今度、感想をきいてみてください。
きっと、ダンスがすごかったとおっしゃると思います。
by TaekoLovesParis (2010-07-28 08:34)
newyorkさん、niceありがとうございます。
お久しぶりです。最近は、半年前くらいのメトのオペラが映画で
劇場(銀座・東劇)で上映されています。2500円。友達が、熱心に
見に行ってます。
by TaekoLovesParis (2010-08-14 09:16)