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アラベッラ [オペラ、コンサート、バレエ]

10月17日(日)、新国立劇場へR.シュトラウスのオペラ「アラベッラ」を見に行った。
「一度オペラを見てみたいから誘って」と言っていた友達と、劇場はいってすぐの
チケット売り場前で待ち合わせ。「もう、着いてるから」と数分前に余裕の電話が
あったのに見当たらない。もしや、隣のビル、オペラシティに?と再度、電話をしてみると、
案の定、オペラシティのコンサートホールの前で待っていたんですって。
 シティはCity、劇場より大きいから、オペラシティの中に劇場があると思ったそうで。
開演ぎりぎりに飛び込んだ私たち。セーフ[あせあせ(飛び散る汗)]

arabella.JPG

 「アラベッラ」は、ワルツ王ヨハン・シュトラウスの息子、とは親戚関係がない
リヒャルト・シュトラウスが作曲したオペラで、1933年にドレスデン国立歌劇場で
初演。

 幕が開くと、そこはホテルのロビー。1900年のウィーンであることを示すために
「パラスアテナ」や「ユーディット」、クリムトの絵が5枚、かかっていた。 
没落貴族のヴァルトナー伯爵家には、2人姉妹がいる。しかし、賭博好きの伯爵
は、もう破産寸前。姉のアラベッラが資産家と結婚することだけが頼り。妹ズデンカ
はお金がかからないよう男の子の成りをして、育てられた。でも、ズデンカは姉への
求婚者マッテオ(テノール)に、密かな恋心をいだいている。
さて、きょうは謝肉祭。
美しいアラベッラへ求婚をする伯爵たちの中から、相手を決める日。

 第二幕、舞踏会場は、ブルーの部屋。そこにブルーのドレス、ブルーの長手袋、
ネックレスもイヤリングもブルーのアラベッラが登場。美しい!ブルーのドレスは、
シルクの上にレースが重ねられ、スカートのひだに沿っての刺繍が豪華。
スパンコールも使われ、キラキラ輝き、ドレスはぴったり身体にあっている。
衣装担当は、ヨーロッパのオートクチュールの第一人者、森英恵。
男性のマントやタキシードも上品で、見栄えがして、実に素敵だった。

舞台の写真

 むずかしいアリアが多いときいていたが、歌手たちは、恋愛感情を叙情豊かに
歌いあげ、すばらしかった。
アラベッラは、細かい情感まで、美しいソプラノで表現。「きょうは娘時代最後の日
なのね」、という感慨深い場面は、妹との二重唱。哀感が伝わってきた。

そして、アラベッラの写真を見て一目惚れ。領地の森を売って結納金を用意、遠方
から駆けつけた公爵マンドリカは、「ヴォツェック」を歌ったトーマス・ヨハネス・マイヤー。
すばらしいバリトン。ヴォツェックとは打って変わった破天荒ぶりがとてもよかった。

 第三幕、うまくいきそうだったアラベッラとマンドリカだが、ちょっとした事件がおき、、
と、急展開。ストーリーがわかりやすいので、次、どうなるのかと、わくわくしながら見、
とてもおもしろかった。オペラは悲劇が多いけど、これはハッピーエンドなので、見て
いる側も晴れやかな気分になれる。

 シュトラウスの作品なので、弦楽がきれいに奏でられ、音楽にも酔える。
指揮は、ウルフ・シルマー、東京フィルハーモニー管弦楽団

【演出・美術・照明】フィリップ・アルロー
【衣 裳】森 英恵

キャスト
【ヴァルトナー伯爵】妻屋秀和
【伯爵夫人】竹本節子
【アラベッラ】ミヒャエラ・カウネ
【ズデンカ】アグネーテ・ムンク・ラスムッセン
【マンドリカ】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【マッテオ】オリヴァー・リンゲルハーン
【フィアッカミリ】雨羽明恵


 前回に、ひきつづき、季節のケーキ、「モンブラン」
これは、ベルギーのチョコレート屋さん、ヴィタメールのです。
大きいのは、2~3人用。どちらも下はタルト生地。両者の味は、そんなに
変わらず、どちらもマロンペーストがとてもなめらかだった。

MontBlanc2.JPG

 


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コメント 16

りゅう

新国立劇場とオペラシティ、しっかりチェックしないと間違えちゃいますよね。
初めてならなおさら。
間違いついでにもうひとつ。
ヨハン・シュトラウスの息子はリヒャルト・シュトラウスではありませんよ。
もちろん血のつながりもありません。
ラデツキーのヨハン・シュトラウス1世の長男が美しく青きドナウのワルツ王シュトラウス2世、次男がヨーゼフ・シュトラウスです。
モンブランとってもおいしそうですが、
なんだかチョコレートっぽいので今回はパスしておきます。(^_^)
by りゅう (2010-10-25 23:50) 

とみっち

モンブランおいしそうですね♪
秋になると栗が食べたくなります^^
by とみっち (2010-10-25 23:57) 

TaekoLovesParis

りゅうさん、ありがとう!
ずっと間違って覚えてました。リヒャルト・シュトラウスは華麗なるシュトラウス一族
と親戚じゃないんですね。
りゅうさんは、チョコレート屋さんのモンブランってきくと、拒絶反応でしょ(笑)

とみっちさん、秋=栗ですね。今晩もゆでて食後に食べました。秋も深くなって
きたので、大粒でおいしいです。
by TaekoLovesParis (2010-10-26 00:41) 

ぎーこ

モンブランがとてもおいしそうです♪
この季節の楽しみですね。

アラベッラ、名前も知りませんでした。
関西にいるとなかなかいいオペラとも出会えなくて・・・
by ぎーこ (2010-10-26 08:24) 

yk2

>公爵マンドリカは、「ヴォッツェック」を歌ったトーマス・ヨハネス・マイヤー

リンク先の写真を見てきましたけど、今回は山海塾みたいに白塗りじゃないので安心しました(^^;。

で、ひょっとして、そのマンドリカは姉じゃなくって妹のズデンカを見そめちゃうんじゃ?・・・って、それではエリザベートが姉のお見合いでフランツ・ヨーゼフに・・・ってお話とまるで一緒になっちゃいますね。と、今回は“ご実家”(=ハプスブルク)なネタを更にpistaさん向きのコメントにアレンジしてみました(笑)。

by yk2 (2010-10-26 21:07) 

Inatimy

男の子の成りをして育てられたズデンカは、
華やかな服に身を包んだ姉をうらやましく思ったりはないのかしら。
ズデンカとマンドリカの間に何かが起こりそうな予感・・・昼のドラマなら(笑)。
ハッピーエンドで誰も悲しい思いをせずに終わるならいいな。
2~3人用の大きなモンブランでも、こうして見ると、
ひとりでも食べきれそうな気がしてくるから、秋の食欲ってものは恐ろしいですね・・・。
by Inatimy (2010-10-26 23:26) 

aranjues

コメントしようとしたら、上にInatimyさんのコメントが。
リヒャルト・シュトラウスときいての連想ゲームで
→ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
→昨年、Inatimyさんがベルギーのダムへ行かれた時に飲まれた
「ティル・オイレンシュピーゲル」、未だに飲んだ事も見たこともないな~~
と思ったところでしたのでちょっと驚きました。

ベルギーチョコレート屋さんのモンブランですか。
前記事のモンブランは白ワインがぴったりな感じでしたが、
このモンブランはきっとベルギーのフルーツビール系、
あのデュシャス・デ・ブルゴーニュ位を飲みながら食べたら、
きっと超おしゃれでしょうねぇ。
食べてみたいです。

by aranjues (2010-10-27 00:12) 

baby_pink

いつもtaekoさんのオペラ記事を拝見していると
心の中に潜んでいる情熱が甦ってくるようです(微笑)
はぁ~。私も歌いたくなっちゃいましたぁ。

モンブラン・・濃厚でおいしそうですね。
今日のような、空気の冷たい日、熱いコーヒー&カップッチーノ
と一緒にいただきたいです^^
by baby_pink (2010-10-27 09:06) 

シェリー

私もオペラは観たことがないですが
「誘って!」なんていえるオペラ通の友人もいないですし(笑)
難しいというか敷居が高いというか・・・
あまり縁がないもの。と思ってましたが
でもTaekoさんのところで記事を読んでいると
オペラが少し身近に感じます。
でもオペラって悲劇が多いのですか??
私もやっぱり最初はハッピーエンドを観てみたいな。

モンブラン今回のも美味しそうですね~
by シェリー (2010-10-27 13:30) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲ぎーこさん、栗は和菓子でもおいしいですね。
アラベッラは、誰もが終わったとたん、にこにこ顔になる、といわれている心温まる
ストーリーなんです。私も初めて見る演目でした。同じR・シュトラウスなので、
「ばらの騎士」と似ている所もあります。

▲yk2さん、トーマス・ヨハネス・マイヤー は、今回は、尊大な態度の領主さまです。だから毛皮の襟のコートで、お供を数人連れて登場します。気の弱い白塗り、松葉杖のヴォツェックと大違い。
エリザベートのお話はそうでしたね!ここは、違うんです。だって妹は男の子の服装で弟と思われてるんですもの。姉の求婚者すら、ズデンカを少年だと思ってる。少年姿のズデンカは、「これ、姉の部屋の鍵です。部屋で待ってるそうです」と、部屋の鍵をマッテオに渡し、自分が部屋で待つ。暗いので、マッテオは、ズデンカをアラベッラと間違え結ばれる。数分後、ホンモノのアラベッラを見かけたマッテオは、「さっきのきみはすばらしかった」なんて口走る。「えっ、なんのこと?」「愛してるって言ってくれたじゃないか」、この会話をマンドリカが聞いたから、嫉妬に燃えて、大変。でも、
ズデンカが寝巻き姿であらわれ、「ごめんなさい。私は本当は女なの。マッテオを好きだから、したことなの」と、告白し、2組のカップルができハッピーエンド。
こんな長いから、省略したけど、ちゃんと読むと、このあと、どうなる?って気になるわね。

▲Inatimyさん、鋭いご指摘ですねー。妹は一途に姉の幸せだけを祈ってるの。
すばらしい姉妹愛。そういうふうに教育され、時代も時代だから、従順なんでしょう。
男かと思ってたら女だった、なんて、ちょっとあり得ない話だけど、「ばらの騎士」も
そうだし、オペラでは、暗い所で、人違いって、しょっちゅうある仕掛けなんです。

<秋の食欲>、よーく、わかります(笑)。あれも食べなくちゃ、これもね、で、忙しいです。

▲aranjuesさん、<ティル・オイレンシュピーゲル>の話題、ありましたね!
<デュシャス・デ・ブルゴーニュ>、平安ふうのラベルのお顔が浮かびます。
何でも、ビールに結びついてしまうビール学専攻のaranjuesさんですね(笑)
by TaekoLovesParis (2010-10-28 01:53) 

hatsu

ちょっとした事件、急展開、ハッピーエンド、
Taekoさんのお話を聞いていると、わくわくしちゃいます♪
ブルーのドレスも美しい~。

マロンペーストがなめらかなモンブラン、おいしそうですね♡
by hatsu (2010-10-28 05:56) 

kakasisannpo

モンブラン 美味しそう

秋になると、モンブランが美味しくなりますね
by kakasisannpo (2010-10-28 12:28) 

pistacci

あらあら、どうもここのところくしゃみが止まらないと思ってたら、呼ばれてましたね(笑)
エリザベートのお話でつないでいただいたので、
>尊大な態度の領主さまです
今度の『モーツァルト!』では、モーツァルトの使えていたザルツブルグのコロレド大司教も、かなり尊大な態度なんですね・・・
と、すみません、次の舞台の話題につながせていただきました・・。
ハッピーエンドのお話はいいですね。

寒くなりましたね~モンブランと熱い紅茶、なんてティータイムがしたくなりました。
by pistacci (2010-10-28 21:02) 

てんとうむし

楽しそうなオペラ♪
ハッピーエンドもいいですね、いつか観てみたくなりました^^
リンクの舞台写真に見惚れていたのですが、モンブランには心を奪われました(笑)
大きい方でもイケそうです。
by てんとうむし (2010-10-28 21:41) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲baby-pinkさん、今は歌ってらっしゃらないのかしら。でも、情熱があれば、
いつでも再開できるでしょうね。私はメサイアを歌うコーラスに入ってるんだけど、
いっつもダメダメです。歌の難しさがわかります。「高い音はイメージして声を出す」
って言われてるんだけど。。。

きょうは雨で寒かったですね。こういう日こそ、モンブランなのに、うちにあったのは、
最中でした。おいしいケーキ屋さんがすぐ近くにあったらいいのに。。

▲シェリーさん、まわりに詳しい人がいないと、聞き覚えのあるこの曲は、××というオペラの曲だったり、ってわからないですね。オペラの曲もCMに使われてたり
するんですよ。私はたまたま親友が歌の道なので、いろいろ教えてもらえるし、
聞く機会が多くて、得してます。そ、オペラはたいてい悲劇。オペレッタが、
喜劇です。悲劇だけど、最初に見るのは、「カルメン」だと、知ってる曲もあるし、
ストーリーもわかりやすくていいと思います。
モンブラン、今、食べたいです。。

▲hatsuさん、ほめてくださってありがとう。いくら暗くても、恋人を間違えたり
するかしら?って、ちょっと疑問に思っちゃいますけど、ま、お話の世界だから、
って、自分を納得させています。
手前の小さいモンブランは、マロンを絞る?それとも塗ってから、型押し?
これも疑問です。

▲kakasisannpoさん、私はポルトガルで、モンブランを見かけませんでした。
おいしいけど、カスタードクリーム系ばかりですよね。

▲pistaさん、ちゃんと、呼ばれてるような気がしてたのね(笑)。でも、くしゃみは、
昨日、今日の急な寒さのせいかもね。10月に暖房入れるなんてと思いながらも、
入れてます。私も今、モンブランが食べたいって切に思ってますww。

尊大なコロレド大司教、山口さんは身体が大きいから、余計、そういうイメージですね。市村さんが大司教役をやるとしたら、、ソツなくこなすでしょうけど、イメージが
違う気がします。やっぱりお父さん役ですね。

▲てんちゃん、舞台写真、みてくださったのね。ブルーがきれいでしょう。
照明も有名な人で、いろいろな青を使いわけてたらしいんだけど、気付かなくて、
あとで、HPを読んでわかりました。
<大きい方でもイケそうです。 > → 笑ってます。 




by TaekoLovesParis (2010-10-28 23:58) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲baby-pinkさん、今は歌ってらっしゃらないのかしら。でも、情熱があれば、
いつでも再開できるでしょうね。私はメサイアを歌うコーラスに入ってるんだけど、
いっつもダメダメです。歌の難しさがわかります。「高い音はイメージして声を出す」
って言われてるんだけど。。。

きょうは雨で寒かったですね。こういう日こそ、モンブランなのに、うちにあったのは、
最中でした。おいしいケーキ屋さんがすぐ近くにあったらいいのに。。

▲シェリーさん、まわりに詳しい人がいないと、聞き覚えのあるこの曲は、××というオペラの曲だったり、ってわからないですね。オペラの曲もCMに使われてたり
するんですよ。私はたまたま親友が歌の道なので、いろいろ教えてもらえるし、
聞く機会が多くて、得してます。そ、オペラはたいてい悲劇。オペレッタが、
喜劇です。悲劇だけど、最初に見るのは、「カルメン」だと、知ってる曲もあるし、
ストーリーもわかりやすくていいと思います。
モンブラン、今、食べたいです。。

▲hatsuさん、ほめてくださってありがとう。いくら暗くても、恋人を間違えたり
するかしら?って、ちょっと疑問に思っちゃいますけど、ま、お話の世界だから、
って、自分を納得させています。
手前の小さいモンブランは、マロンを絞る?それとも塗ってから、型押し?
これも疑問です。

▲kakasisannpoさん、私はポルトガルで、モンブランを見かけませんでした。
おいしいけど、カスタードクリーム系ばかりですよね。

▲pistaさん、ちゃんと、呼ばれてるような気がしてたのね(笑)。でも、くしゃみは、
昨日、今日の急な寒さのせいかもね。10月に暖房入れるなんてと思いながらも、
入れてます。私も今、モンブランが食べたいって切に思ってますww。

尊大なコロレド大司教、山口さんは身体が大きいから、余計、そういうイメージですね。市村さんが大司教役をやるとしたら、、ソツなくこなすでしょうけど、イメージが
違う気がします。やっぱりお父さん役ですね。

▲てんちゃん、舞台写真、みてくださったのね。ブルーがきれいでしょう。
照明も有名な人で、いろいろな青を使いわけてたらしいんだけど、気付かなくて、
あとで、HPを読んでわかりました。
<大きい方でもイケそうです。 > → 笑ってます。 
by TaekoLovesParis (2010-10-28 23:59) 

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