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男の花道(7月)、サロメ(6月) [演劇、ミュージカル、Jazz]

 「行きましょう」と誘われた時、「男の花道?」、きいたことのあるタイトルだけど、
はて、何だったか。。
公演場所は、ル・テアトル銀座。見やすいので好きな劇場。

hanamiti.jpg

最近、行ってないけれど、父が好きだったので、よくお伴で出かけた歌舞伎。
(とはいえ、来週、猿之助襲名披露に行く)
一番好きな役者は、福助。
なんと、「男の花道」は、福助が主演[黒ハート]。しかも初の歌舞伎以外の舞台出演。

あらすじは、人気女方役者歌右衛門(福助)と、御殿医の眼医者(梅雀)の男の友情物語。
演出はマキノ雅彦(津川雅彦)。

幕があくと、福助が踊りを披露。さすが踊りの名手。見とれてしまう。
筋書きでは、歌右衛門(福助)は達者な踊りだけど、実は眼病で、ほとんど見えていない。
それを眼医者役の梅雀に指摘されると、「見えてないように見えるなんて、まだまだ修行が
足りませんなぁ」と、軽くいなす。しかし、眼医者の強いすすめで、手術を受け、成功。
押しも押されぬ人気役者になる歌右衛門。

舞台の展開は速いし、福助、梅雀の二人が上手いので、あきることがない。
もちろん、大ドラマがあって、最後は、めでたしめでたし、で終わる。
尾上松也、風間俊介、一色采子という共演者も皆上手だった。
元気な長屋の娘を演じたのは、津川雅彦の娘で真由子。
2時間半、なかなか面白かった。音楽は宇崎竜童。

終演後、このお芝居に誘ってくれた親友歌姫が、一色采子さんの楽屋に行くのに
いっしょに行った。楽屋の廊下には、匂いにむせかえるほど、たくさんの蘭の花があった。
どれも「マキノ雅彦」さまだった。津川雅彦の叔父が、初代の映画「男の花道」の監督
をつとめたマキノ雅弘。だから、演出家としては、マキノにしてるのね、と思いながら、
花を眺めていたら、ご本人が「ご苦労様です」と言いながら、楽屋口から帰って行った。
(7月26日まで公演)


6月には、新国立劇場で、お芝居の「サロメ」を見た。
宮本亜門演出の斬新なものだった。
サロメ役は、多部未華子。清純なサロメという演出にぴったり。堂々としていて、
声も通ってよかった。
母ヘロディアス役の麻実れいが、実にうまい。だから、ヘロデ王奥田瑛二の声のなさが
目立ってしまった。ヨカナーンは、成河(ソンハ)、ういういしい感じだが、セリフが少ない。

ヨージヤマモトの衣装がすばらしかった。ヘロデ王は、赤いガウン、ヘロディアスは黒の
ドレス、サロメは、白いシンプルなドレス。周りを固めるおつきの者たちのスーツが
それぞれ、デザインされていて、思わず、目が衣装に釘づけになる。

最後、床にずっと血が流れていく演出に驚いた。(片づけるのが大変そう)
このちらしは、流れていく血を表していると、見終わってから気づいた。

salomeのコピー.jpg


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コメント 14

mayu

Taekoさん、おはようございます^^

わぁ観てみたいですね、是非!!!
男の花道…
キャスティングだけでも『面白い!!』ってなっちゃいます。
テンション上がります!!

サロメも面白そうだし、どちらも時間がアッと言う間に過ぎてしまいそうですね。
by mayu (2012-07-18 08:11) 

coco030705

こんばんは。
福助いいですね。それに梅雀も上手いし、いいお芝居だったことでしょう。
できたら観たいなあと思います。
私は大阪松竹座の「七月大歌舞伎」を観てきました。
仁左衛門、吉右衛門、梅玉、染五郎、芝雀、孝太郎、錦之介など、東西の
役者がそろっていて充実した公演でした。私は仁左衛門の「荒川の佐吉」が
大好きなので、ほんとうに大満足でした。また記事にしたいと思います。
by coco030705 (2012-07-18 23:43) 

kazu-m

Taekoさん、1年ぶりの更新にもかかわらず早々にコメントありがとうございます。
改めてお返事させていただきます。
「男の花道」見に行かれたんですね。
中村福助さんと親交の有る東京の友達が、やはりブログで「男の花道」のことをコメントしていましたので、これも何かの縁かなと思い。
http://blog.shiranmaki.com/?eid=999947
松本も中村勘九郎さん主演の「天日坊」一色です。

by kazu-m (2012-07-19 05:47) 

バニラ

豪華なキャスティングの舞台ですね。  津川さんのお父さんが映画監督だったとは
知りませんでした。
サロメ、観に行きたかったです。 
子どもにもせがまれているので、歌舞伎かお芝居、おもしろそうなものを探さなきゃ…。
by バニラ (2012-07-19 05:51) 

Bonheur

昔から歌舞伎にも頻繁に行かれているTaekoさん、やはり世界が違う・・・
どちらも見てみたいです。
by Bonheur (2012-07-19 19:25) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲mayuさん、「男の花道」は、いわゆる「人情もの」というドラマなので、
歌舞伎で、義理・人情の「世話物」のおかみさん役が得意な福助には、
ぴったりの役でした。人情ものは、役者が上手いと、見ているうちに、
ぐいぐい、ひきこまれてしまいます。つまり~、テンションあがる、あがる(笑)
サロメは異次元の面白さ。オペラで何回か見てる「サロメ」だけど、同じストーリー
でも、演劇は、セリフと動作、演出をオペラの時と比較しながら見て、これも、
テンションあがったぜぃ、でした。

▲cocoさん、たしか御贔屓は、仁左衛門でしたよね。7月の大阪は、「荒川の
佐吉」だったんですね。さきっつぁん ##、泣けますね。
私は誰ので見たのか、覚えてないけど、仁左衛門だったら、人情の機微をみごとに演じるでしょうね。是非、記事にしてくださいね。私も、猿翁、猿之助、中車、襲名披露を記事にしますから。

▲kazu-mさん、福助さんと御親交のあるかたのサイト見ました。福助さんの楽屋にいらしてるんですね。私は、楽屋廊下で、福助さんが出てらしたらいいな、とひそかに思っていたんですよ。
まつもと歌舞伎ですね。話題になっていますね。渋谷のコクーンでやった天日坊の引っ越し公演、勘九郎、七之助兄弟、若手ががんばっているのが、うれしいです。病気の勘三郎のことが心配ですが。
by TaekoLovesParis (2012-07-20 09:58) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲バニラさん、津川雅彦は、ご両親、お兄さん(長門裕之)、叔父、叔母と芸能一家なんですよ。監督はお父さんじゃなくて叔父さん。私が幼稚園の頃、成城の従妹の家の近くに、「マキノ雅弘」の家があって、有名な監督ときいてたけど、木の表札に、横書きで、「マキノ」と私が読めるカタカナで書いてあるのが、とても不思議でした。
宮本亜門に演出は、バニラさんに合うかも。
バニラ家の夏休みは、ホテルでのビュッフェというのが、定番でしたよね。お誕生日でしたっけ?いつもいいなぁと思って記事を見てました。歌舞伎は、若いうちに見ておくと、外国でたづねられたりしたときに役立ちますね。

▲Bonheurさん、ブログを初めてわかったけれど、東京に住んでると、歌舞伎、
演劇、美術館が近くて便利なんですね。
Bonheurさん、この夏は、どこかにお出かけですか?私はまたまたユングフラウを却下され、イタリアに行くことになりました。さっき、NHKのTVで、日本アルプスに平岳大が登る番組を見てて、あぁ、スイスって思っていたところです。あきらめません、いつか、きっと。
by TaekoLovesParis (2012-07-20 22:44) 

angie17

男の花道、面白そう!
タイトルも、すっきりと分かりやすく、良いですね~。


by angie17 (2012-07-21 00:22) 

Inatimy

絵画やオペラでいろんなサロメをご覧になってますよね。 
(ふふ、前回は、オペラの“18禁”風でしたっけ。)
白いドレスのサロメに、最後、血が流れていくシーン・・・なんだかとってもインパクトありそう。
怖いような、でも見てみたいような。
by Inatimy (2012-07-21 06:21) 

kazu-m

楽日に勘三郎さんが、舞台に挨拶に出られたそうです。
前回復帰された時の初舞台も松本だったので、特別な思い入れがあるかもしれないですね。(渋谷の時は分かりませんが)
僕も、勘三郎さんの考え方や生き様が好きなので、早く元気になられてほしいと願っています。
by kazu-m (2012-07-21 06:54) 

Bonheur

Taekoさん、こんにちは!
はい、今年は3度目のスイスに行ってくる予定です。ユングフラウとセガンティーニ再訪です。(今年はユングフラウ鉄道開通100周年の記念の年です!)
イタリア、素敵ですね。私は未踏なので、Taekoさんの記事を楽しみにお待ちします。スイスはいつでもTaekoさんをお待ちしてると思いますよ(^O^)
by Bonheur (2012-07-21 15:45) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます
▲angieさん、「男の花道」っていうタイトルで、劇場にはいったら、昔の歌謡曲っぽい歌が流れていて、レトロな雰囲気。宇崎竜童が作曲して歌ってる主題歌でした。

▲Inatimyさん、オペラのサロメのこと、覚えていてくださって、さすが~、頭のいいInatimyさん。血の流れるシーンね、私は前から5番目の席だったので、血が、にせもの、絵の具と、はっきりわかり、気持ち悪くなくてよかったです。遠い席だと
リアルに見えたかも。

▲kazu-mさん、勘三郎さんが、松本の舞台でご挨拶だったのですか。松本歌舞伎に寄せる特別な思いが伝わりますね。勘九郎・七之助さんにも成功してほしいでしょうしね。歌舞伎をもっともっと大勢の人に見てほしいという勘三郎さんの情熱は立派ですね。

▲Bonheurさん、お返事うれしいです!しかもスイスはいつまでも私を待ってくれるなんて、元気が出ます。だから、忘れないようにと、今、ずっと、Bonheurさんの
10年8月2度目のスイス旅行の記事を読んでいました。空の青さ、雪が少し残るアイガー、メンヒ、ユングフラウの並んだ姿、牛がのんびりいる野原、地図がつかめていませんが、ミューレン、グリンデルワルトは外せないなぁ、って考え中。
もちろんセガンティーニ美術館もね。
いらしたら、また記事で、写真を見せてくださいね。
by TaekoLovesParis (2012-07-22 01:09) 

moz

演劇も良いですね。最近は全然行っていませんけれど・・・、そうですか、襲名披露にもいかれるんですね。流石、TaekoLovesParisさん!! はば広いなぁ。
芸術に関しては全て守備範囲なんですね ^^
ぼくは最近だと、水道橋の能舞台で能を見たくらいかなぁ~。昔は歌舞伎とかもたまには行っていたんですが・・・。
もう少し、幅広くしないといけませんね。 ^^;
by moz (2012-07-22 09:27) 

TaekoLovesParis

mozさん、歌舞伎の襲名披露は、襲名する役者の一門が打ちそろって裃を
着て挨拶する口上が面白いんです。それに舞台も華やかで、力がはいって
いますから、襲名披露はかかさず見るようにしています。
芸術は、周りにアーティストが多いので、見たり、聞いたりの機会が多いだけ
です。幅広くね、、どうかしら、一番はやはり仕事かと。
by TaekoLovesParis (2012-07-25 00:17) 

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