SSブログ

オラファー・エリアソン展 [展覧会(絵以外)]

東京都現代美術館で、「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展を見た。
現代美術はあまり興味がないのだが、NHK e-TVの「日曜美術館」での紹介を見て、
面白そうと思った。
オラファー・エリアソンはロンドンの美術館では、壁に作った太陽で夕陽鑑賞会を行い、
ニューヨークのイーストリヴァーには巨大な人工滝を作ったり、と、都市の中に自然を
つくる試みを成功させている。
作品は体験型なので、実際に行って、参加するのがベスト。

OlafurEliason.jpg


オラファー・エリアソンはデンマーク生まれ、アイスランドとデンマークで育つ。
作品を通して、サスティナブル(持続可能)な世界の実現を試みている。
光や水、氷、霧などの自然現象を取り入れた知覚体験を試みるインスタレーションを
作り、注目されている。


●「太陽の中心への探査」2017年
ガラスでできた複雑な多面体、これを太陽に見立てている。
多面体の中心から出る光が、多面体の面に当たり、反射して壁や床に映る。
様々な色が組み合わされた万華鏡のようにキラキラ光り美しい。
しくみを理解するのに、時間がかかった。天井から吊るされた多面体は
ゆらゆらと揺れ、それがまた反射に複雑さを添えている。
MOT多面体.jpg


次の部屋には、何もない。
しかし、人が通ると、人の影が動く。
パリのポンピドーで見たジャコモ・バルラの作品と同じアニメの原理。
●「あなたに今、起きていること、起きたこと、これから起きること」という名前の作品

分割.jpg


●「Who is afraid」2004年
天井から吊るされた丸い3枚のガラス板。空間を移動する。光を当てると壁に色が
映る。光源はどこ? 形が重なる時に色の重なりが生まれる。

円盤2.jpg

円盤3.jpg


●「時に川は橋となる」2020年
展覧会のタイトルになっている新作。
暗い部屋。水を張った丸い水盆に並べられた円形の白く薄いものP。
動力でさざ波を起こし、ライトを当てると、水面で起こる頭上に波紋のように白いPがゆらめく。
絶えず流動的に動く世界情勢を表しているそうだ。

水盤.jpg



●「ビューティ」1993年
初期の代表作。暗闇の中に虹が現れる。滝の中を歩くこともできる。
チラシに使われているのは、この作品。

滝虹.jpg

見終わって:
たしかに体験型は面白い。↑の滝には私も入ってみたが、服は濡れず面白かった。

会期は、9月27日(日)まで。


nice!(36)  コメント(4) 
共通テーマ:アート

nice! 36

コメント 4

ぼんぼちぼちぼち

インスタレーション、作品の中に自分が入ってゆけて楽しいでやすよね!
by ぼんぼちぼちぼち (2020-09-20 14:11) 

TaekoLovesParis

ぼんぼちさん、その通りです。絵を見るのは一人のほうがいい時もあるけれど、こういう体験型は、友達と一緒のほうが楽しいです。
by TaekoLovesParis (2020-09-21 11:07) 

coco030705

こんばんは。
これは私も日曜美術館で観ました。面白いなぁと思っていました。いいですね、作品を体験できるなんて。地球の問題についても深く考えておられるアーティストですね。いつか機会があったら作品を観て、体験したいです。
by coco030705 (2020-09-23 21:21) 

TaekoLovesParis

cocoさん、同じく「日曜美術館」でご覧になったのですね。私も、NYの滝やロンドンでの夕陽を見たい!と思いました。それらに比べると、今回の東京のは、地味ですが、楽しめます。仕掛けがあるものは、どうやって作ってるんだろう?と謎解きの楽しさも経験できます。会場は、若い人が9割がたでした。
by TaekoLovesParis (2020-09-24 23:33) 

コメントを書く

お名前:
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。