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プーシキン美術館展(後編) [展覧会(西洋画)]

 プーシキン美術館展に行きたいな、と思っていたとき、「はちみつ」さんのブログを読んだ。
写真と共に紹介されていた「カリエール」の「母の接吻」という幻想的な、流れるような動き
の絵が気になった。
 その絵、ありました! 神秘的で静かです。茶褐色の明暗。近づいてみるともっと何かが見えるのでは、と思わせる吸引力。 
 もうひとつの作品「とげをぬく女」は、とげをぬく指に神経が集中していることがよく伝わってくる。光の使い方がうまい。
 もっといろいろな作品を見たいなと思っていたら、来春
西洋美術館で、「ロダンとカリエール展」
開催と書いてあった。楽しみ

この展覧会のキャッチコピーは「マチスの金魚40年ぶり」
とってもあざやかな色づかいで、遠くから「あ、あそこに!」 とわかる
。(下の写真)
マチスの赤は、いつ見ても元気がでる。

 


とにかくこの展覧会は大物ぞろいで見ごたえがある。

  モンスリー公園、サンクルー、セーブル橋など一昔前のパリのいろいろな場所が描かれていて、
昔はこうだったのね~とよくわかる。 
ピサロの「雪の朝パリのオペラ通り」風景は今も変わらない。

 私の好きな画家「ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ」の「貧しき漁夫」も2点あった。西洋美術館の常設の
同じタイトルのものとはどこかが違うのだろう。


 シャヴァンヌの名前を知ったのは2,3年前、エールフランスの機内誌で。オルセー美術館の館長が
新しく任命され、
インタビューで抱負を語っていた。 「今のオルセーは印象派の作品に偏りすぎている。
これからは私の好きなシャヴァンヌのような象徴主義の作品をもっととりあげたい。」 
数日後、オルセーに行ったら、入場チケットの絵がシャヴァンヌの「若い母」だった。(下の写真)
新館長の意向がもう現れている!と驚いた。


 ↓これはオルセーにある「夢」。おさえた色調で静かな絵。