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ウィーン1900、クリムト、シーレ、モーザー、ココシュカ展(2) [☆彡Paris  展覧会]

ウィーンの1900年は、それまでのアカデミズムの技法から脱した新しい芸術をめざす「ウィーン分離派」が台頭した年。クリムト、エゴン・シーレ、コルマン・モザー、オスカー・ココシュカたちの新しい試みにスポットをあてたのが、この展覧会です。

いろいろな特徴をあげています。
(1)組み合わせ模様 Entrelacs

       
左がシーレの「臨終」Agonie 病人の横で司祭様が祈っているのでしょうか。
右はクリムトの「赤ちゃん」Bebe
生と死の絵が対比して並べてあるのです。

どちらも構図がパッチワークのよう。クリムトの絵ではピラミッド型の頂上が赤ん坊の頭。
色合いでパッチワークの一片が区切られているが、シーレの場合は強い線で一片一片
が区切られている。赤ちゃんの構図はジグソーパズルのようで、臨終の方は私には
ステンドグラスのような感じにみえるけど。。。

(2)プリズム Prismes

キュビズムとは一線を画しているが、プリズムのように見える絵。
左側の絵はシーレの「隠者たち」
手前がシーレで後方がクリムトといわれています。
2人の手と顔が絵の中心。

右の絵はココシュカの「ベロニック」
聖女の顔には白い三角形の後光がさしていて、左下の経帷子のキリストが呼応しているとのこと


     


(3)色合い couleurs

コロマン・モーザーは、ゲーテ(有名な文豪です)の「色のセオリー」に影響をうけました。
ゲーテは色環図を考案し、光による基本の色が黄色と青であると今から200年も前に
発表したのです。
モーザーのこの絵「歩く人」 Le Marcheur は、黄色を主体とし、影の部分も黄色ですが、
同じモチーフで影の部分が青のものは、ウィーン美術館にあるそうです。
(写真の色が悪くて黄色というより茶色に見えますね、スミマセン)



(4)人物

シーレの自画像。シーレは28歳で亡くなったのです。
この絵「ほおずきのある自画像」が展覧会のチケットに使われていました。

   

クリムトの「メーダ・プリマフェシの肖像」
この展覧会で私が一番気にいったのはこれでした。
実際は、この紫がもっともっときれいなのです!



シーレの風景画は、う~ん、、あまり好きになれなかったので写真は載せません。


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