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シャルロット・ペリアン展(パリ、ポンピドーセンターにて) [☆彡Paris  展覧会]

実はシャルロット・ペリアンという名前を知らなかったのです。
ポンピドー・センターに「DADA」展を見に行った時、同じ6階で
開催中だったので(5月27日まで)寄ってみました。


あ、このいす! 知ってる。なんとこの左の椅子はペリアンチェアー
とよばれているのです。ものすごく薄くて軽いので有名。
そして右の寝いすはコルビジェとの共同作品。角度を変えて
寝ることができます。ここでは毛皮を敷いてているけれど、
日本の夏のためには、たたみも可というすぐれもの。

    

ペリアンは1903年パリの生まれ。
建築家を志し、ル・コルビジェのアトリエで働く。
同僚に日本からの留学生、前川國男(東京文化会館、西洋美術館の設計者)と
坂倉準三(パリ万博日本館の設計)がいたことから、後年、坂倉の推薦で日本の
商工省(今の経済産業省)から招きをうける。
ペリアンは京都で竹製家具に心ひかれ、陶芸家川合寛次郎と親交を結ぶ。

昭和16年(1941年)に日本橋高島屋で展覧会を開催。
第二次世界大戦のため活動を休むが、戦後復帰。
昭和30年には再び高島屋で、「コルビジェ、レジェ、ペリアン展」を開催。

ペリアンはモダニズムのインテリアデザイナーとして多くの作品を残している。
パリの日本公邸、エールフランス日本支社のオフィスの他に茶室も設計。

この展覧会では、日本滞在時の数々の写真、昭和16年の高島屋のお得意様宛
招待状、棟方志功の絵と書による日本政府からの巻物の招待状、戦争中の日本
での通行許可書
など、興味深いものがたくさんあった。
さらに工業デザイナーの柳宗理はペリアンの弟子ということもわかって、なるほど~と納得。



自ら設計した多機能の棚の後方にたたずむペリアン女史。

 「いいものを見た」、と満足してギャラリーを後にしたのでした。

 


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