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モーリス・ドニ [絵が描かれた場所を訪ねて]

 yk2さんの「アールヌーボーの画集」
http://blog.so-net.ne.jp/ilsale-diary/2006-12-wine09

にまつわる話を読んで、思い出したのは、「モーリス・ドニ」。

 私がこの画家の名前を知ったのは、2003年初夏に府中市美術館で開催された
「モーリス・ドニ展」でした。

 当時、この美術館のすぐそばに住んでいたので、広告に使われていたこの宗教画
のような不思議な絵↓ が何か気になって最終日に見に行きました。


 

 白の静けさが何ともいえず、心に残るいい絵。

版画、デッサン、ポスターなどもあり、展示作品数が多く、とても見応えがありました。

    

 私は、アールヌーボー風のものが、華やかだけれど線がやさしくて美しいので、とても
好きになりました。ずっと見ていても飽きないです。
↑の絵の華奢な額縁は、ドニ自身がデザインしたもの。


ドニは、1900年頃活躍。フランスの
象徴主義を代表する画家のひとりです。
象徴主義は、それまでの印象派の写実から離れ、人間の内面や超自然的なものを象徴という
方法で表現し、脚光をあびました。
ドニは、ゴーギャン、ボナールらと「ナビ派」(預言者)というグループを作り活躍しました。

           

 ↓の絵は、妻と食事をする自画像。
背景の森のような木々が、私にはルネ・マグリットの木に似ているように見えるけど。。

 もっとたくさんドニの作品を見たいと、昨年の冬、パリ郊外、サンジェルマン・アンレイ
にあるドニが晩年を過ごした元修道院の建物「モーリス・ドニ美術館」に行きました。

 しかし、休館日ではないのに、どういうわけか、その日は休みだったのです。
車で連れて行ってくれた友達のご主人は、「フランスではこういうことはよくあるのさ」と
言ってましたが。。(涙)

 1月下旬まで、パリのオルセー美術館で「モーリス・ドニ展」が開かれているので、
見に行く予定です。ちょっと楽しみ。

今、都美術館で開催中の「エルミタージュ美術館展」にもドニの作品があります。
「婚礼の行列」という横長の絵。

<付記>
この日はクリスマス休暇だったそう。日本のお正月と同じですね。
後日、行った時の記事は、こちらです。