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パリの100年展 [展覧会(西洋画)]

 日曜日は父の命日だったので、上野の「うさぎや」のどら焼きを弟が買いに行った。
上野といえば、、科学博物館の「ダーウィン展」のチケットがあったと思い出し、出かけた。

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 ダーウィンは、「進化論」で有名な人。
ビーグル号で、ガラパゴス諸島に旅し、そこに生息している動物たちを観察した。
「同じ気候でも海に近い所にいるゾウガメと、乾燥した草原にいるゾウガメは、
なんで甲羅の形が違うのだろう? 草原のゾウガメは、高い所のサボテンを取って
食べるから、首がのびやすいよう、甲羅の前がめくれている。。 つまり、動物は
環境に順応して進化する」という「進化論」をダーウィンは発表し、脚光を浴びた。

 はいってすぐ、上野動物園から来ているゾウガメが、ノッシノッシと檻(?)の中を歩いていた。
「すごい、歩いてる!」と、檻の前に集まってきた子供たちが、大はしゃぎ。
私も、「わ、ほんとにゾウ足。しっぽもあるし、、」と、観察。

この展覧会に関しては、りゅうさんの記事をご参照ください。くわしく書かれています。

 日曜日だったので、ダーウィン展は家族連れやデートの人で、にぎわっていた。
説明をとばし読みしたので、さっと終わってしまったが、ゾウガメと、シーラカンスを見たから、
ま、いっか、、と、同じ公園内の都美術館に「パリの100年展」を見に行った。

 日本とフランスの間に友好条約が締結されて、今年で150周年。
それを記念し、1830年から1930年まで、パリが一番華やかだった時代の芸術作品を
ポンピドゥセンターなどの美術館から借りて、展示しているとのこと。

 最初の部屋には、セーヌ川にかかる橋の絵がいろいろ。
色合いのきれいな、シニャックの「ポン・デ・ザール」(芸術橋)に目をひかれた。
8連アーチの橋。後ろに見えるのは、同じくアーチ型のポン・ヌフ?

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 パリの風景画といえば、ユトリロ(下の左の絵)が思い浮かぶ。
ユトリロの父に関しては、たくさんの憶測があるが誰かわかっていない。
母は、ルノアールやロートレックのモデルをしながら、独学で絵を学んだ
シュザンヌ・ヴァラドン。彼女の[リボン]「自画像」を発見。
本で、何回も見ている絵だが、本物を見たのは、初めて。うれしかった。

                 [リボン]
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 この絵はポンピドゥセンターから借りてきている。ポンピドゥはたくさんの絵を持って
いるので、何かの絵を目的に出向いても、見れる可能性が少ない。 
私も、ポンピドゥで、このヴァラドンの自画像に出会ったことがなかった。

 さらに、もう一枚、興味ある絵に会えた。ヴァラドンの作品「ユッテルの家族」[むかっ(怒り)]
ユッテルはユトリロの友人で、ヴァラドンの恋人となり、結婚した。
44歳のとき会った23歳の息子の友人を、恋人にしてしまう情熱的なヴァラドン。
右端が、ユッテルであろうか? 
今回、出展されていないが、ナンシー美術館所蔵のヴァラドンの代表作、[リボン]「網を打つ」
の右2人のモデルがユッテル。似ていますよね。

 [むかっ(怒り)]
Pbaradon.JPG
   

 [リボン]
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 ヴァラドンは、女性ながら、輪郭線のはっきりしたゴーギャン風の絵を描いた。
ヴァラドンに興味のある方は、yk2さんのロートレック展の記事をどうぞ

さて、他にどんな作品が展示されていたのかというと、

 [右斜め下]モネの「テュイルリー」  パリのテュイルリー公園

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 [右斜め下]ルノアール          [右斜め下]ギュスターヴ・モローの「レダ」
Prenoir.JPG   PLeda.JPG

 

この季節は、あじさいの色でもあるブルーに目が行く。
 [右斜め下]デュフィの「家と庭」

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[右斜め下]アンドレ・ボーシャンの「花束」
この不思議な大きさにひかれる。
庭師の家に生まれ、自分も庭師だったボーシャンは、花の絵を主に描いた。

PBauchant.JPG

「パリの100年」という企画展なので、パリの模型や、エッフェル塔の工事のようす
の写真も展示してあったが、ほとんどが絵画の展示であり、楽しかった。

<東京都美術館にて7月6日まで開催中>

 


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