カルメン(ローザンヌ歌劇場公演) [オペラ、コンサート、バレエ]
N嬢と、ローザンヌ歌劇場公演の「カルメン」を上野の文化会館に見に行った。
ローザンヌはスイス、レマン湖の北に位置するフランス語圏。
世界バレエへの登竜門、「ローザンヌ国際バレエコンクール」が開かれる場所。
熊川哲也は、このコンクールで日本人初の金賞をとった。
「春の祭典」や「ボレロ」など革新的なバレエの振り付けで有名なモーリス・ベジャール
のバレエ団も、ローザンヌが本拠地。この公演にもベジャール・バレエ学校の生徒
たちが出演している。
今回の「カルメン」は、新演出で話題をよんだ。
本来の設定の「1820年頃のスペイン、セビリア」を「1930年」にし、衣装もシンプルな
ものにしている。工場で働く人たちの衣装が地味だけど上品なアースカラー。
前奏曲が始まると幕が開き、闘牛士がスローモーションで動く。これからドラマが始まる
という予感に誘いこまれる。新しい試み。
台詞はなく、朗唱で、全部が歌という構成。
カルメン役は、メトで歌って評判になった「マリーナ・ドマシェンコ」だったのだが、病気で
来日できなくなり、ベアトリス・ユリア=モンソン。
太ってない。色気があり見事な肢体で演技が実にうまい。実際、こんな女の人が
目の前のソファーで少しスカートをめくってみせたり、足をあげたりしたら、どんな男の人も
くらっときてしまうだろう。
この公演は、このあと、浜松、愛知、大阪、神戸、大分、横須賀、大宮と各地をまわる。
私の評価
ホセ:ルーベンス・ペリッツアーリ○ エスカミーリョ:ミコワイ・ザラシンスキ△
ミカエラ:ブリギッテ・フール◎ 指揮:シリル・ディーデリッヒ○