鎌倉大谷美術館 [日本の美術館]
鎌倉の大谷美術館に行った。
ホテルニューオータニの前会長、大谷米一氏の別邸を美術館にしてコレクションを見せている。
以前にバニラさんの記事で見て、ぜひ行きたいと思っていた場所。
鎌倉駅を降りて、記憶の地図をたよりに歩くと、帰りに寄る予定の鎌倉珈琲香坊が
見つかった。「せっかく見つけたんだから、さきにお茶にしよう」
鎌倉で有名な和菓子店のお菓子つき。800円。
お客さんが誰もいなかったので、「どちらからいらしたんですか?」と
マスターにきかれた。「東京の××」。「あ~、そちらのかたや千葉のかたも
最近は、電車が便利になったんで、よくいらしゃるんですよ」
美術館のことをいろいろ教えていただいて、言われたとおり歩くと、ほんの数分で
門の前についた。
坂を上ると、玄関が見えた。
玄関の正面は、加藤唐九郎の陶板の大作。「白雲青松」
白い上の部分が雲、下の青緑部分が松。
別邸なので、こじんまりした造り。
一階に八畳ほどの居室があり、床の間の掛け軸は、富山県出身の作家の絵。
創業者の大谷米次郎翁が、富山県出身であったことを思い出す。
同郷の作家をひいきにしていたのであろう。
二階へ続く階段脇には、ボナールの大きな縦長の絵。「公園の中のこどもたち」
緑濃い公園で遊ぶ子供たち。階段脇という位置だからだろうか暗く見えた。
ここは、デュフィ、ヴラマンクを数点持っていて、季節ごとに展示品の入れ替えをする。
今のテーマは、「秋の彩り」で、横山大観、前田青頓、杉山寧など、日本画もあった。
ショップで買ったのは、絵葉書3枚と一筆箋。
絵葉書は、デュフィの「赤いヴァイオリン」。
デュフィの「オーケストラ」。
よく見ると、こんなにチェロが多いオーケストラ、、、実際にある?
ヴラマンクの「赤い屋根のある風景」
前田青頓の「秋草」の一筆箋。銀色の月に秋草。まさに琳派スタイル。
バニラさんが書いていらしたように、すいていて、静か。自分の足音だけが響く。
美術館というより、絵のたくさんあるお宅を訪問したという感じだった。
デュフィの絵がもっとご覧になりたい方は、前の記事「デュフィ展」をどうぞ。