ファロ資生堂 [レストラン(イタリアン、スペイン)]
ファロ資生堂は、銀座8丁目、新しい資生堂ビルの10Fのイタリアンレストラン。
以前のビルの「資生堂のレストラン」は父が好きだったので、時々、お供をしていた。
昭和初期から続く、「クロケット」「カレー」「海老フライ」「コンソメスープ」などのメニュー。
特に、クロケット=子牛肉のクリームコロッケは、オレンジがかった色のトマトソースで食べる
のがおいしかったが、ビルの改築に伴い、4丁目の教文館ビルに移動、現在も営業中。
新しく完成したビルには、イタリアンレストラン「ファロ資生堂」がオープンした。
ランチメニュー(3800円+サービス+税=4180円)は、前菜、パスタ、メインからひとつずつ
選び、デザートはケーキが好きなだけ。
1、前菜
左:友達の頼んだ「水なすのカプレーゼ(モッツァレラチーズ+トマト)」
トマトとモッツァレラの間にさいの目に切った水茄子のゼリー寄せ。手前の赤いのは
トマトソース。
右:私の頼んだ鮎のから揚げ入りサラダ、クレソンのエスプーマ(ムース)添え
2、パスタ フェットチーネの大山鶏とキャベツのラグーソース
3、メイン 牛ひき肉のハンバーグ風、ズッキーニ添え
4、デザートのケーキは好きなだけ頼める。
左:私が頼んだ「桃のコンポート」「チーズケーキ」「マンゴウケーキ」
右:友達の頼んだ「ティラミス」、「ブルーベリータルト」 「サバラン」
このあと仕事に行かなければならなかったので、アルコール類いっさいなし。
暑い日だったので、「お水をください」と言ったら、ミネラルウォーターではなく、無料のお水。
良心的(日本的)で、いいなと思った。お料理もおいしくて満足。
来るときは、太陽が照っていたのに、帰りには雲行き怪しく、今にもふりそう。
数日前の強い雨で、資生堂(化粧品)でもらった折りたたみ傘がこわれたので、松坂屋で
ちゃんとした傘を買った。
新世代シャンパン [シャンパン・ワイン・ビール]
これ、映画の1カットのようだと思いませんか?
私は、こういう人、好みです。くずれたチョイ悪より、こういうマジメそうな人、いいなぁ。
彼は、シャンパンの生産者、つまり醸造家のジュリアン。
何年も続いた名門「ルブロン・ルノワール」LEBLOND-LENOIRの蔵元に生まれ、
2003年に醸造デビュー。
この前、ここの「デジール・ド・マチュー」を飲んだとき、軽くすっきり、そして柔らかい
飲み口に驚いた。とても上品な味わいだったんですよ。
今日飲むのは、ロゼ・シャンパン。シャンパンに赤ワインを加えて造ったもの。
きれいな色!花の香りがさわやか。シュワっと細かい泡。苺の味。
苺の酸味がなく、甘さと香りだけ。でも、すっきりした喉ごしはシャンパン!
とりこになってしまいそう。
はじめ「おいしーい」と、ぐいぐい飲んでいたけれど、だんだんボトルの底が見えてくると、
「もったいない」からと、ゆっくり飲む。
きょうは、ひとり1本のチーム・エレガント3人の集まり。
明日から3連休という金曜の夜。
土用も近いので、つまみは「うざく」
さて2本目 同じくロゼ・シャンパン。
今度は女性醸造家。ドビ(DAUBY)。
生粋の貴族マダム・フランシーヌ・ドビによる蔵元の娘フロール・ドビは醸造学を専攻、
さらに醸造学校で自然環境も教えていた。
フロールは、アイ村の土壌には、ノン・ドセ(甘味を加えない)が合うのではと、ドビでは
初めてのノン・ドセを造ってデビュー。
ご覧のとおり、ラベルのデザインがかわいらしくて、女性的。
色もきれいなローズ色。こちらは、さくらんぼ味。ベリー系の味もする。
フレッシュではっきりした味だけど、まろやか。
女性だけど、しっかりした人ね、と想像したりする。飲むほどに惹き込まれる。
3本目、締めは基本に戻り、白い泡。ジュイエ・ラルマン(Juillet Lallemand)
こちらも若いイケメン、名前はジャン。
父ラルマンは30年以上、シャンパーニュ地方のヴェルジー(VERSY)村で村長を務め、
シャンパン産業の育成に力を注いできた人。
息子のジャンは父の元で修行、跡を継ぎ、2003年に自分のシャンパンを発売した。
彼も、かなりのイケ面。
これは厳しい顔をしていますが、広告に使われている写真は甘い表情で二コッ。
飲んだのは、グランクリュ(GRAND CRU)。
フレッシュでさわやかなのに、コクとまろやかさ。バランスがとれているというのは、
こういうのなのでしょう。きっと、造り手のジャンもバランスのとれた思慮深い人なのでは。。
3人とも、2000年以降に自分のシャンパンをリリースした人。
変わらぬ伝統の味というのもあるが、レストランなどでも最近は、自然を意識した素材が
多く取り入れられ、健康志向で、軽く見た目もきれいな料理に人気がある。
そういう料理に合わせて飲むシャンパンが、今までと同じではなく、新しい感覚のものに
なってくるのは、当然の流れなのだろう。
一口食べて、「あ、おいしい!」と、喜びがあふれるのと同じく、飲んで、「あ、おいしい!」
と、喜べるシャンパンだった。
MOA美術館(熱海) [日本の美術館]
熱海は東京から東海道線で1時間半くらい、新幹線ならばもっと早い。
海に面した風光明媚な温泉地だが、海の近くにまで山が迫っている。
MOA美術館は、山の中腹にある。車で行くとかなりの勾配の道を登ってつく。
この日はあいにく雨。
「アフリカの美」という企画展が開催されていた。(9月8日まで)
単にアフリカの美術工芸品を展示するのではなく、アフリカ美術に影響を受けた
20世紀の芸術家たちの作品と並べて見せているのが、興味深かった。
左:モディリアーニ「黒い瞳の女」 右:アフリカのグロ族の仮面
顔の輪郭、目鼻だちは似ているが、口元が違いすぎるのでは?
左:ピカソ「女の半身像」(フェルナンド) 右:アフリカのコタ族の遺骨容器守護像
ピカソは、実際にアフリカの像を持っていたので、それらを見て、左のようなキュビズム
の絵を思いついたのでは、顔が左右対称でないのも、アフリカの像からの影響との解説。
左:パウル・クレー「花のテラス」 右:クバ族の女性用前掛けの布
模様が似ている。
ミロの絵もこの布地に似ている面がある。
細長い人体彫刻が特徴のジャコメッティも、アフリカの彫像からインスピレーションを
得ている、とわかる。
左:ジャコメッティ 右:アフリカ、ワジャ族
マティスの「ジャズ、ナイフ投げ」の横には、アフリカの部族のナイフ投げ用の
ナイフが3種類展示されていた。
この美術館の建物は、スケールが大きく、入り口をはいると大きなエスカレーター。
七色の照明で、先の見えない上へ上へと上がっていくと、さながら宇宙基地のようなホール。
ここでUFOの修理をしたのでは?と想像してしまうほどの異次元空間。
さらにエスカレーターは続いて、ようやく展示室入り口へ到着。
MOA美術館の呼び物は、秀吉の「金の茶室」を復元したもの。
15年前にここに来たのは、これを見たいという友達につきあってのことだった。
そのとき、「金色に輝く茶室」の派手さに度肝をぬかれた。
壁と天井が金色、たたみと障子が赤。金と赤という色彩。
これを作ったのは、利休。京都にある国宝「待庵」のわびさびの情緒たっぷりの茶室と、
何と言う違い!
広大な敷地には、お茶室もある。
徳川家のものを移築したという山門。
尾形光琳の家を復元したもの。数奇屋づくりで、絵を描く部屋もあった。
光琳の「紅白梅図屏風」(国宝)を所蔵しているが、公開は毎年2月だけ。
この美術館は、所蔵品がすばらしいものばかり。お金のかけかたが違う。
これも国宝 野々村仁清 「色絵藤花文茶壷」
モネの「睡蓮」、「ジュヴェルニーのポプラ並木」もあった。
シェ・トモ(港区白金) [レストラン(フレンチ)]
この店は銀座に移転しました。
数日前、人気の店、シェ・トモに3人で行った。恵比寿から徒歩10分ほど。
ミシュランの星を獲得しているが、お店の雰囲気はカジュアルで、値段もさほど高くない。
こだわりの野菜料理が名物。
季節のおすすめの、ベリーニ(シャンパンを桃のジュースで割ったもの)で始めた。
しぼりたての桃の香りが、すがすがしく、梅雨の曇空を忘れさせる。
シャンパングラスの向こうにちらっとしか見えない「アレジ」のナプキンはさみがかわいい。
「これ、最近よくある有名なぶんよね」「そ、イタリアの、名前何だっけ?」
友達MとFは、最近ものの名前が出てこないとぼやく。
Mにいたっては、「この店、来たことあったわ!前はね、表の生垣がなかったのよ。」
メニューは、突き出し、前菜1、前菜2、スープ、お魚またはお肉から一品、デザート、コーヒー
で、5780円+サービス料
突き出しは、「ウニの貴婦人風」。
ウニを海老のスープで合え殻ごと蒸しているので、生ウニの磯くささが苦手な私でも、うっとり。
前菜1は4種類から選ぶ。私は、「ブーダン・ノワール」(写真左)、友達は「岩牡蠣」
ブーダン・ノワールは、この店の一押し。血のソーセージだからレバーの色。
くるみがのったチョコレートケーキのような姿。横にあるリンゴのソースをつけて食べる。
りんごの甘みと合って、あっさりしていておいしい。
右の岩牡蠣、スープのゼリーのせ。かなり大きい牡蠣なので切り分けてあった。
次の前菜2は、「有機野菜30種もりあわせ」
きれい!30種、ひとつ、ひとつに素材にあった味付け。
左手前いちばん端はごぼう、酢の味。次のかぼちゃは甘い味。
左:かぼちゃの冷たいポタージュ
右:いとより鯛のグリル、メレンゲのようなソースのせ。バジルのソース。夏仕立て。
「特別な日でもないから、あまり高くないので」と、選んでもらったワインは、アルザス。
デザートは、チョコレートケーキ、チョコアイスのせ、チョコレートソースがけ。
友達はスイカのシャーベット、アイスクリームのせ(右の写真)
野菜30種のお皿のときは、こんなだった店内も8時には満席。テラス席も一杯。
30人くらいのお客様。皆楽しそうで、あちこちで笑い声。とても活気があった。
「ウニ」の皿のスプーンもおもしろい形だったけど、デザートのときはハートスプーン。
魚の形のナイフも登場。品を落とさず遊び心いっぱいのテーブルセッティングが楽しい。
以上、ご報告終わり。
Kumちゃん、北九州からは遠くて来れなかったけど、会食のようすがわかったでしょ。
今度は4人で行きましょう。4人なら、2人H高、私達F高で釣りあいとれるから。
☆dukeさんも、このお店のことを書いているので、ご覧になってください。
匁さんが最近、ひょうたんに絵を書いていらっしゃるので、これを見つけて、ニヤリ。
梅雨にシャンパン(2) [シャンパン・ワイン・ビール]
第二弾は、家で飲んだもの。
第一弾 → *
家といっても、弟一家が住んでいる実家。
ブログをはじめた頃は、私もここに住んでいたので、行くと、犬が玄関に走って出てきて、
「わんわん、キャンキャン」大歓迎モードをしてくれるのがうれしい。
この前、弟の奥さんが「シャンパンって、ひとつひとつずいぶん味が違いますねー」
と、言っていたので、きょうは2本を飲み較べることにする。
わかりやすいように、飲む機会の多い「MOET」と、私のお気に入りの「クシュ」のスタンダード。
まずは、「MOET」から。「冷えてておいしい」くらいで黙々と飲む。
次、「クシュ」。「わ、これ、全然違う!」 「こっちの方が濃い」とか「パンチがある」
いろいろな感想が飛び交う。
「田崎真也がTVで、この季節は、シャンパンに鰻の白焼きが合う、って言ってたから、
鰻の白焼きを用意したんですよ。ゆずみそ、ちょっとのせてあります。そっちはいつもの
海老フライ。ホタテのフライも貝がらつきの外して作ったんですよ」
と、いつも私の好きなものが、食卓に並んでいる。
母が作ってくれてたものを、今では弟の奥さんが作ってくれる。
左:夏野菜(なす、ごぼうの揚げたぶん&いんげん)と鶏のから揚げの甘酢。
お刺身
手前:甘海老としその葉を餃子の皮で包んで揚げたもの(弟の制作)。
ゆで卵は、海老フライ用のタルタルソース。
右:ゴーヤとお豆腐
だんだん、ものの言い方が父に似てくる弟。弟の若い頃に似ている甥。
母に似ている姪。弟の奥さんに似ているもう一人の姪。
こうやって家族は伝わっていくのね、と、遺伝子の影響の大きさを知る。
別の日、
雨で寒い日。買ったばかりの若いアルザスワインが飲みたかった。
値段は高くないけれど、アルザスワインでは有名な「MARCES DEISS」(マルセルダイス)
ポトフにあわせるつもりが、前菜のスモークドサーモンやハムでなくなってしまった。
香りも強すぎず、お料理に合わせるのに、ちょうどいい。また買いたい。
★ これは第二弾なので、コメントのあるかたは、第一弾にお願いします。
まだ、第一弾のお返事が全部終わってないのですが。。
梅雨にシャンパン(1) [レストラン(イタリアン、スペイン)]
私のシャンパン&ワインの先生、c-d-mさんが、「この季節こそシャンパン!」と思える記事を
書いていらした。c-d-m門下の私、さっそく実践第一弾:
6月某日(金)
都心のビルの3階の小さな店に3人集合。
テラス席を予約していたけど、「雨だから外はムリでしょう」と、普通の席に案内された。
きょうは、Aのお誕生祝い。
GrandCruの「Jeaunaux Robin Les Grands Notes」(ジョノー・ロバン レグランノーツ)
お誕生日だから、リボンつきの豪華シャンパン。
エレガントな形に、「写真!」と、珍しく飲む前に一枚。
芳醇という言葉が浮かぶ。ふくよかなのにすっきり。泡が細かいエレガントな造り。
こういうシャンパンは、何か食べ物と合わせるより、これだけ飲み続けたい。
瓶がからになり、2本目を開けようとした頃、「はいれる?」と常連さんが一組来たので、
「雨、小降りだから、テラスに行きましょう」。と席を譲った。
シェイドをおろしてもらって、テラスへ。
開けた2本目の写真が一番上。
「COUCHE Pere et Fils」(クシュ) スタンダード。私のお気に入り。
いつ飲んでもおいしい。
![[ハートたち(複数ハート)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/139.gif)
「Domaine Loew」
透明感のあるきれいなルビー色。
サイドバーでいつも見ていて、買おうと探したけれど、見つからなかった1本。
「これ、以前に探したけど、みつからなかったのよ」と言うと、
![[ひらめき]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/151.gif)
選んでくださったJさん、ありがとう。
昼間ふっていた雨も夕方にはあがり、とはいえ、どんよりとした夕方の空。
渋谷、新しいビルの9F、イタリアン「Sumile」、スミレと読むんだそう。
ずら~っとガーデンチェアーが並んだ屋上はテラス席。でも6時には、私たちだけ。
遠くに見える横長のビルは渋谷駅そばの、エクセル東急ホテル。
写真に入ってないけれど、右側には、すぐそばの東急本店の看板が見える。
イタリアンだから、泡はシャンパンでなく「スプマンテ」が総称。
暮れてゆく都会のビル群を眺めながらの泡の一杯が格別。
まだ続けて、泡が飲みたかったので、お料理はアラカルトにした。
オードブル盛り合わせ。
軽い燻製のホタテやマグロが、私には食べやすい。
向こうに見えてる小皿は、パンにつけるバルサミコ入りオリーブオイル。
イカにみたてた「カラマリ」というパスタ。北海道産の大粒あさりと海老から旨みがぎゅっと
出てるソースが濃厚でおいしい。
牛肉の網焼き、パルメザンチーズとルッコラのせ。
これは、やはり赤ワイン。この頃には、ビルに灯りがともり始めた。
デザートは、dukeさんの記事で見てください。
この店は、NYスタイルの都会派カジュアルイタリアン。しっかりとした味つけでおいしかった。
dukeさんが、「渋谷でごはんに困ったら」と、おすすめしているけど、その通り!
☆c-d-mさんは、それぞれの景色に溶け込む音に思いを寄せていらしたけど、この
シチュエーションに似合う音はなんだったんだろう? イタリアのカンツォーネでは
なかったし、チェロでもなく、ジャズでもなかった。。波の音が聞こえる気がしたのは、
早く夏になってほしい、夏休み♪ という気持ちからなのだろう。