和ガラスJapanese glass [展覧会(絵以外)]
東京・六本木のサントリー美術館へ、「和ガラス」の展覧会を見に行った。
軽く、楽しく見れる展覧会なので、どこかに行ったついでに寄るのも、いいと思う。
まず、江戸風鈴が500個、藤棚のような棚に吊られているインスタレーション。
ビルの中で、風がないから、なんの音もしない。見るだけ。
ところが、私たちが通りすぎた途端、「チリリ~ン、チリリ~ン」
振り返って見ると、女の子が2人笑い転げてる。
友達が、「吹いたの?」ときくと、「そう」
はいるとすぐ、見えるのが、上のポスター、ちらしに使われている「藍色ちろり」と杯。
「ちろり」は酒器のこと。色・形が美しく、繊細で涼しげな器。
1
1は、唐草模様の六角三段重。2は、八角皿揃い。江戸時代のもの。
こんな食器で、夏の宴をしていたとは、江戸時代の人たちは風流。
緑色、藍色の唐草模様のさまざまな大きさ、形の鉢のどれもが美しい。
薄暗い会場では、照明が効果的に使われ、ガラス器の美しさをいっそう
引き立てていた。さらに、すっきりとした空間で、粋な和のイメージが
演出されていた。
ガラス棒入りの鳥かご。割れないかと心配。 小さな虫かごもあった。
ビーズ工芸品の精巧さ、美しさにも目を奪われる。
これは、ビーズ飾りの硯箱。 ビーズのずらっとついた風鈴も豪華で華麗。
他に、櫛、笄(こうがい)などの装飾品、印籠もあり、とにかく、きれ~いだった。
これは、ひとりで見るより、友達と、ああだ、こうだ、言いながら、見るほうが楽しい
展覧会。「こんなものもガラスで!」というアイディアの面白さ、日本のガラス工芸品の
質の高さを実感します。
★追記
これは、招待券で行きました。「メンバーズ・クラブ」で、お茶が飲めると
書いてあったので、行ってみました。眺めがよく、ゆったりとしたラウンジです。
ネスカフェの家庭用コーヒーマシンが置いてあり、セルフサービス。
「しまった!」と思ったのは、以前、友達が使いかたを説明してるとき、全く聞いて
なかったので、マシンの使い方がわからない。ちょっと試してみたら、カセットが
下に落ちてムダに。。しかたなくティーバッグの紅茶を飲みました。
レンピッカ展 [展覧会(西洋画)]
オペラ友Mは、洋服が大好きな人。時々ふたりで、ショッピング。
「これ、taekoさんに似合いますよー」と、おすすめしてくれた服に私は大笑い。
数日前、それと全く同じのをデパートで買ったばかりだったんですもの。
そのMが、「名前忘れたんですけど、とっても見たい展覧会があって。。モード雑誌の
表紙のような緑の服の、、Bunkamuraなんですよ。」
あ~タマラ・ド・レンピッカだったのね。ドローネーやマレーヴィチに似てて、私も
好きよ。(レジェのほうが似てましたね)
① ピンクの服を着たキゼット ②タデウシュ・ド・レンピッキの肖像
③カラーの花束 ④シュジー・ソリドールの肖像
①②④、3人とも首を傾げ、射るような目でこちらを見ている人物画。
写真ではイラストのような絵に見えるけど、実際に見ると、とても立体感があった。
背景がキュビズム的な建物なのは、現代文明を背に当時(1930年)の「今を生きる」
人物を描こうとしたのだろうか。斬新でいい。④の身体はロボット的。腕の付け根が、
おやっ、という位置だが、多くのパーツが左斜め方向に走る線や影で統一されている。
レンピッカの絵では、服のドレープ表現がすばらしい!
花の絵はあまりないが、③のカラーのうねった造形、背景や横のプレゼントのグレー
と花の配色がモダン。
レンピッカは、1898年ポーランドの裕福な家庭に生まれ、18歳で②の伯爵と結婚。
①とチケットの緑の服の女性は娘。弁護士だけどあまり働かない夫だったので、
生活のために肖像画を描き始め、モード雑誌の表紙や、ポスターも手がけた。
1920年から30年は女性の社会進出が目だった時代。スポーツカーに乗る女性や、
スキーをする女性の絵が、モード雑誌の表紙となり、注目された。
本人も美しい人で、↓は、有名な写真家に撮らせた写真。
Bunkamura なので、目の前の店、「VIRON」で、コーヒーとケーキ。
ぶんじんさんも、レンピッカ展の記事を書いてらっしゃいます。もっと詳しいので、
参考になると思います。
mamiさんのレンピッカ展の記事は、こちら。注目なさってる絵が私と同じ。
すてき!って思うのは、だいたい同じものなんでしょうね。
渋谷を出て、自由が丘へ。
「今年、まだ白いアスパラ、食べてないんですよ。昨年のあそこに行きましょ。」
「ル・シャポン」に行った。
2種のソースで。オランデーズソースとフレンチドレッシングベースのソース。
最初は前菜。たんぽぽのサラダとモッツァレラ・トマト。ワインはシャブリ。
これを食べてるうちに、アスパラが茹で上がる。
メインは、かりっと焼いた鯛にバジルソース。ブロッコリーときのこ添え。
白身の鯛とソースが絡み合っておいしかった。春らしい緑色。
デザートは、
パリの3つ星レストランで誕生祝い [☆彡Paris レストラン・カフェ]
セーヌ川の橋を渡るとき、タクシーの中から見えるエッフェル塔。
あわてて撮ったので、霞んでます。行く先は、「ジョルジュサンク」、ホテルの中の
レストラン。土日は、高級レストランは全部お休みだけど、ここはホテル内なので、
無休。5名なので予約をいれておいた。
ドアを開けて中に入ると、きれいなお花のインテリア。白い壁面に調和して美しい!
紫と濃いピンクがスターチスで、茎の長いのがカラー。入れ方がおしゃれ。
はいってすぐが、ディナールーム。絵がかけられたクラシックな宮殿風の内装。
まず、シャンパンを1本頼む。
「シャンパンといっしょに、召し上がってください」と、鱈の一口フライ。
ブランデーグラスに赤いバラの花びらが入ってテーブルを飾っていた。
「大勢のときは、同じスピードで料理が出るようにコースがいいですよ。
嫌いなもののある人は、その部分を取り替えますから」と、日本語の達者な
サービスの人が説明してくれた。奥さんが日本人なんですって。
アミューズ(突き出し)
長方形のお皿にのった今、流行のスタイル。中央は抹茶のムースのような。。
前菜1. マテ貝(細長い刀のような形の貝)と黒トリュフ。
海草、バター風味。レモンヴィネガーソース。
前菜2. 根菜とフォアグラ、黒トリュフ。玉ねぎのコンフィ(煮たもの)のパイふう仕立て。
左上にある棒状のものが、パン。ブリオッシュっぽい生地。
魚料理: 新鮮な鱈。右の小皿がお刺身。フォアグラのせ。
左の大皿が、鱈を赤ピーマンとローティ(焼く)いたもの。バジルとオリーブのせ。
ライムの香りのソースピルピル。ソースピルピルって?見ての通りの軽いクリームソース
がベース。
この日は、ちょうどMMの誕生日だった。そう言うと、食卓にバラの花びらを、さ、さっと
敷き、「お誕生日おめでとう」と、サービスの人たちが言ってくれた。
肉料理:ハトのフォアグラ包み。かぶのコンフィ・黒オリーブ汁がつけあわせ。
胡麻を表面にまぶしてあった。右が切り口。
きょうのお料理は、フォアグラの登場回数が多い。歌姫はフォアグラが嫌いなので、
前菜のフォアグラは、私がもらった。で、このお料理は、スズキに変えてもらった。
合わせたワインは、ソムリエ氏おすすめの「バローロ」
デザート1.チョコレートケーキ、レモンシャーベット添え
デザート2.プティフール(小菓子)
デザート2は、ワゴンサーヴィス。カヌレを前に、どうしようかなっていうM子ちゃん。(左)
私がとったのは、チョコレートケーキ、オペラ、ヌガー、マカロン(右)
帰り、トイレの前にもこんな花のインテリア。
幸せな気分で帰った。
☆コメントは、前記事のところにお願いします。お返事が遅くなるかもしれません。
神々の黄昏(ワーグナー) [オペラ、コンサート、バレエ]
2週間くらい前になるが、新国立劇場で、ワーグナーのオペラ「神々の黄昏」を見た。
「ラインの黄金」、「ワルキューレ」、「ジークフリード」、「神々の黄昏」と全4部作の
「ニーベルンゲンの指輪」最終章。
今回は一番長い上演時間で6時間20分。間に45分の休憩が2回。
終わって、劇場を出るとき、同行のオペラ友Mが、「6時間20分!、これでどんな長い
仕事もできる気がします」と、胸を張って言っていた。
観客は、お年を召した方が多く、男性が多いのは、ワーグナーならでは、だが、
70歳位の女性二人組を数組見かけたのが意外だった。たくさんのオペラを見てくると、
ワーグナーは究極のオペラになるのだろうか。
1回目の休憩にサンドイッチの夕食、2回目の休憩のときは、コーヒーの後、
演出家のE先生のお席をたづね、いろいろお話を伺った。
キース・ウォーナーの演出は、メルヘンっぽいけれど、アイディア満載。
「大がかりなセットはいらない、小道具と歌と演技があれば、オペラは成立する
んですよ」と言われ、なるほどね、と思った。
「指輪物語はね、3層になってるんですよ。ラインの川底の地下の世界、人々のいる地上、
神々のいる天上、それらが交わり、絡み合うことで話ができてますね」
前回の主人公「ジークフリート」は、あっけなく殺されてしまう。殺される前に自分の人生を
回想。背景が自分が通ってきた道、場所が示されている大きな大きな地図。
これを見て、彼の人生は、すべて仕組まれていたのねと、見てる私も気付いた。
葬送行進曲にあわせて、ゆっくり、ゆっくりと舞台の奥によろめきながら、歩いていく
傷を負ったジークフリートが可哀そうで、涙がでた。
最後の映写室の場面は、歴史は繰り返すっていう意味なのだろう。
どの場面にも、いろいろな解釈が考えられる謎を含んだ演出だった。
今回もブリュンヒルデ&ジークフリートはよかった。
悪役のハーゲンのダニエル・スメギが歌のみならず、演技も上手い。
グートルーネ役の横山恵子が豊かな声量で、表現力もすばらしかった。
3人のノルンは、愛嬌があって、コーラスがうまかった。
指揮:ダン・エッティンガー
ジークフリート:クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン
アルベリヒ:島村武男
グンター:アレクサンダー・マルコ=ブルメスター
ハーゲン:ダニエル・スメギ
グートルーネ:横山恵子
ヴァルトラウテ:カティア・リッティング
ヴォークリンデ:平井香織
ヴェルグンデ:池田香織
フロスヒルデ:大林智子
第一のノルン:竹本節子
第二のノルン:清水華澄
第三のノルン:緑川まり
合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
演出:キース・ウォーナー
装置・衣裳:デヴィッド・フィールディング
照明:ヴォルフガング・ゲッベル
振付:クレア・グラスキン
今年は、桜が咲いてから寒い日が多いので、花もちがいいですね。
うちの近所の桜。
パリでオペラ [オペラ、コンサート、バレエ]
ポルトガルの帰りは、パリに3泊した。
まず、全員で、バスティーユ・オペラ座へ「ドン・カルロ」を見に行った。
チケットは、ネットで予約をしたら、パリから航空便で自宅に送られてきた。
ひとり4枚までしか予約できないので、座席は、3か所に分かれた。
バスティーユのオペラ座は、1989年に完成。オペラの公演は、ここで行われ、
昔からの「オペラ座」(オペラ・ガルニエ)では、バレエの公演が行われている。
ロビーで、記念撮影。飾ってある青いオブジェ、頭のない翼を広げたNIKEのような
のは、私の好きな「ニキ・ド・サンファル」の作品。 (拡大写真)
きょうの「ドン・カルロ」は3幕。2回休憩があって、4時間の舞台。
私が今まで見た「ドン・カルロ」の舞台は、重々しいものだったけど、今回は明るい舞台。
大道具が少なく、シンプル。
荘厳な管楽器の響きが鳴り終わると、修道士の合唱が聞こえてくる。
ドン・カルロは実在の16世紀のスペイン王子(テノール)。父フェリペ2世(バス)は、無敵
艦隊を率いて領土を広げた権力ある王。フェリペ2世は、カルロが結婚を誓ったフランス
王女のエリザベートと、再婚する。驚くカルロだが、父王には逆らえず、親友ロドリーゴに
相談をする。一方、カルロに想いを寄せるエボリ皇女は、、。
<出演者>
Giacomo Prestia Filippo II
Stefano Secco Don Carlo
Ludovic Tézier Rodrigo, marchese di Posa
Victor Von Halem Il Grande Inquisitore
Balint Szabo Un Frate
Sondra Radvanovsky Elisabetta di Valois
Luciana D’Intino La Principessa Eboli
Jason Bridges Il Conte di Lerma
アリア、二重唱がたくさんあって、ドラマティックですばらしい。
私が特に好きなのは、ドン・カルロとロドリーゴの二重唱「Dio che nell'alma,,」
ドン・カルロを取り巻く人々は、絵画にもよく出てくる。以前に「パルマ展」で見た
「アレッサンドロ・ファルネーゼを祝福するパルマ」の絵を思い出した。
終演は11時過ぎ。外へ出て、隣の建物のカフェにはいった。
広い店内。オペラ帰りだけでなく、いろいろな人たちが、食べたり、飲んだり、
していた。
忙しいので、今回のコメント欄は閉じておきます。
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