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駆け足でゴッホ展 [展覧会(西洋画)]

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 12月にしては温かかった日、赤坂アークヒルズの「オーバカナル」で、J嬢、yk2さん
とランチ。まずは、シャンパン「POMERY Winter time」、冬用にコクがあるように
作られている。初めて飲んだけど、しっかりとした濃い味は、がらんとした冬のテラス席
でも、華やかになり、さみしくない。

 「だいたい、きみたち2人が、好き嫌いありすぎだから、メニュー選ぶのに困るんだよな」
と、yk2さんがつぶやいても、「私たち、いつも、なーんにも困ってません。サラダ・ニソワーズ
でいいわよね」、、、、「えーっと、今日は、ワインは、『サンセール』にしようね。」  

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 食事のあとは、ゴッホ展に行く予定だったけど、「Jは、日本のいいもの見ておいた方が
いいよ。僕がチケット代出すから」、というyk2さんの提案で、徒歩5分の住友コレクション
「泉屋博古館」(せんおくはくこかん)の「幕末・明治の超絶技巧」展を見に行った。

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 幕末・明治の美術品の名品のうち、蒔絵、金属工芸、七宝、印籠は、海外に流出
したものがほとんど。それを買い戻したのが、京都の清水三年坂美術館コレクション。
今回は、そのコレクションを中心とした展覧会。
 明治になるまで長い歴史のあった幕府御用達の刀の細工の職人たちは、帯刀禁止
令以降、置物や煙草箱、硯箱、香炉などを作った。超絶技巧の名の通りの細かい
リアルな仕事の作品には、目を見張ってしまう。

 もう閉館時間になってしまうから、と、次の「ゴッホ展」へは、タクシーで行った。

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 「こうして私はゴッホになった」、という副題は、うまくできているなと、見終わってから
思う。展示は、年代順で、ゴッホが影響を受けた画家の作品も並んで展示されて
いるのが、今回の展覧会の特長だった。

 (上・右)ミレーの絵を何度もデッサンして出来た作品「種まく人」。
構図は同じようでも、色遣い、筆遣いの力強さは、ゴッホ独特のもの。

 初期の名作、「じゃがいもを食べる人々」もあった。
それらを、足早に通りすぎて、いよいよゴッホワールドのコーナーへ。
聞いていた通り、「アルルの寝室」が再現され、つくられていた。
「寝室にまで、自分の絵をかけるなんて、よっぽど自分が好きなんですねー」と、
J嬢が言う。
(下・右)「ゴーギャンの椅子」
椅子の上にキャンドル。ロウソクが2本、1本だけ火がついている。この絵は、ゴーギャン
がアルルを去った後に描かれたので、消えたロウソクはゴーギャン? 壁の緑の
色合い、絨毯の赤が、私には、ゴーギャンっぽく見える。ゴッホとゴーギャンの喧嘩別れ
を考えながら、この絵を見ると、悲しくなる。
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 ちょっといいなと思ったのは、「ブルターニュ」コーナー。
ベルナールの2人の少女がいる風景、ゴーギャンのポン・タヴェンの風景に続いて、
ゴッホの「玉ねぎ、、」や、「仰向けの蟹」は、ブルターニュでののどかな日々の暮らし
が、伝わってくるかのようだった。

 ファンタン=ラ・トゥールの花の絵の隣の隣にあったのは、ゴッホの花の絵。
中でも、この黄色い絵。「梨とレモンとぶどうとマルメロ」。ゴッホならではの色あい。
洋梨みたいのがマルメロ。 

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 最後のコーナーは、サン=レミの療養院にはいってからの作品ばかり。
ゴッホが訴えかけているような迫ってくるものがある。
(左)黄色いアイリス  (右)サン=レミ療養院の庭  

irisGogh.jpg  サンレミ療養院の庭.jpg

 「見たから、帰りましょ」と言うと、yk2さんは、「えーっ、30分しか見てないよ。
ま、いいや、僕は来週、友達と来る約束してるから」

 そのあとは、渋谷へ移動。東急bunkamuraの「ル・シネマ」で、映画「約束の葡萄畑」を
見ることにした。「ル・シネマ」は、予め次回のチケットを買っておく完全予約制。
チケットを買ったものの、始まるまで、1時間以上あったので、「ドゥ・マゴ」で、アペリティフ。

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 映画は、「約束の葡萄畑」~あるワイン醸造家の物語。
19世紀のフランス・ブルゴーニュが舞台。最高のヴィンテージワインを造ることを目標
生きた醸造家の波乱の30年間の生涯。ニュージーランドとフランスの合作映画だから、
フランスの景色なのに、英語だった。
 天使が出てくるので、一種のファンタジーかと思える作品だが、葡萄作りの厳しさ、
天候との戦い、害虫との戦い、家族の病気など、次々と難題が押し寄せ、片時も目を
離せない。が、公爵夫人が美しかったり、もしや愛、と思ったりと、退屈はしなかった。

 映画館を後にし、Bunkamuraの目の前の「VIRON」へ。
あいにく、カウンター席しかあいてなかったので、そこで、、、えーっと何、飲みましたっけ?
また、「サンセール」Sancerre?  チーズ盛り合わせ、ハムやソーセージの盛り合わせ
を頼んだ。VIRONなので、パンがおいしくて、「あまり、おなかすいていない」なんて言ってた
わりには、チーズ盛り合わせとパンをおかわり(苦笑)。

たくさん遊んで楽しい一日だった。次は、いつになるかわからないけど、また、会いましょうね。
サンセールは、フランスのロワール地方。

☆コメント欄はあけてありますが、年賀状をまだ書いてないので、お返事は、「なし」と
思ってください。