ノイエ・ギャラリー in NewYork [外国の美術館、博物館]
ノイエ・ギャラリーは、ニューヨーク、セントラルパークのそばの5番街にある邸宅美術館。
20世紀初頭のドイツ・オーストラリアの作品を集めたヨーロッパ風の建物。
玄関を入った受付横のアール・ヌーヴォー調のらせん階段で、2階の展示室へ向かう。
(館内撮影禁止ですが、これは断って撮らせてもらいました)
ここの目玉は、クリムトの「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」。金の時代の代表作。
この美術館のオーナーが、2006年に当時の最高額で落札し、話題になった。
オーナーは、化粧品会社エスティ・ローダーの経営者ロナルド・ローダー氏で、元駐オーストリア大使。
売主はアデーレさんの姪。この絵は、ナチに接収され、オーストリアの美術館にあったのだが、
2006年になって、元の持ち主のアデーレさんの遺族に返却されたのだった。
美術館のパンフレットには、この絵(部分)が使われ、受付の机の上にも、この絵の写真が見える。
2階の展示室には、コルマン・モザーのソファーを始め、ヨーゼフ・ホフマン、オットー・ヴァーグナー
などウィーン分離派デザイナーの家具、調度品が品よくおかれ、斬新なデザインの時計や食器、
装身具も飾られていた。
すべてが20世紀初頭のイメージで作られた部屋の壁にクリムトやエゴン・シーレの絵がかかっている。
なんという贅沢な空間!
これはパンフレット。
左:クリムトのダンサー(1918) 右上:クリムトの黒い羽毛の帽子をかぶる女(1910)
右下:エゴン・シーレ 右下:ヨーゼフ・ホフマンの椅子
シーレ:「古い街Ⅲ、緑の中の街」(1917)
ドイツの20世紀初頭は、「ドイツ表現派」の時代。フォーヴっぽい荒々しさがある。
左:マックス・ベックマン「ホルンを持った自画像」(1938)
右:エミール・ノルデ?
キルヒナー「街シリーズ?」(1913頃)
デカダンス的な都会を描いた街
地下にあるウィーンの雰囲気のカフェで、ゆったりとお茶をした。
生クリームがたくさん添えられるザッハトルテがおいしそうだったが、ビュッフェの朝ごはん
を食べたばかりだったので断念。
カフェの前には、当時のポスターコレクションがあった。
☆クリムトやエゴン・シーレについては、2010年のウィーン世紀末展(高島屋)
2005年パリで見た「ウィーン1900クリムト、シーレ、ココシュカ展(1)
ウィーン1900クリムト、シーレ、モーザー、ココシュカ展(2)