SSブログ

シャルダン展 [展覧会(西洋画)]

sinnenのコピー.jpg

今年もよろしくお願いいたします。

おすすめの展覧会「シャルダン展」は、丸の内三菱一号館で1月6日まで開催中です。
2013年1月2日(水) 10:00~18:00
2013年1月3日(木)~5日(金)10:00~20:00
2013年1月6日(日)10:00~18:00

シャルダン(1699~1779)は、初めて名前を聞く人も多いと思う。
フランスを代表する静物・風俗画家。印象派より前、ロココの時代の人。
今回のポスターになっていたのが、「木苺の籠」(個人蔵)
静けさが漂う穏やかな絵。個人蔵の絵は見る機会が少ないので貴重。

chardinBerry.jpg

シャルダンの静物画は、台所の食材や鍋、水差しなどがモチーフであることが多い。
ルーヴルにある有名な「赤エイ」(魚)は来ていない。
左)銀のゴブレットとりんご(1768)
右)肉のある料理(1771)
この絵の横には、「肉のない料理」という暗い色の魚の絵が展示されていた。
肉のない=魚はなぜ?と思ったら、復活祭の前、40日間は断食をする=肉を食べないと
説明が書いてあった。なるほど~納得。改めて肉の色は鮮やかであると思った。

chardinPeach.jpgchardinNiku.jpg

花の絵は少なく、現存するのはこれ1点だけ。「カーネーションの花瓶」(1750頃)
デルフト焼きの花瓶に、さまざまな種類の花がはいっている。

chardinFlower.jpg

ルイ15世が気に入って、宮殿の部屋にかけていたのが、「食前の祈り」(1740年頃)
国王が気に入ったとわかると、他の王候貴族たちもこぞって注文したため、同じタイプ
のものが現在4点ある。ロシアのエカテリーナ2世所蔵だったものが並べて展示されて
いたのが興味深かった。「違うとこ、見つかった?」「エルミタージュの方は床にお鍋が
転がっている」
右の絵「買い物帰りの女中」も有名な絵。

chardinInori.jpgchardin3.jpg

最晩年の絵、「セリネット(鳥風琴)」は、フェルメールの絵を思い出した。

chardin1.jpg

対になっているという絵が数点あり、説明もあったが、何で対なのかが私には
わからないものがいくつかあった。

個人蔵の「木苺のある籠」の他は、どれも額にガラスのない展示。
300年近く前の絵を、ごく間近にガラスなしで見れるとは、すばらしいと思った。

会場の三菱一号館は東京駅丸の内側。明治の三菱ビルを復元した赤レンガの建物。
コンドル設計で英国風、天井が高く重厚。扉や柱には、こげ茶色の渋い木材が使われ、
各部屋にはマントルピースが置かれていた。
吹き抜けのカフェもレトロでおすすめです。


nice!(36)  コメント(23)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート