フレンチキッチン(ハイアット六本木) [レストラン(フレンチ)]
「フレンチキッチン」は、六本木のハイアットホテルのコーヒーハウス。
明るく広いモダンな空間。おしゃれな感じがするのは場所柄だろうか。
ゆったりとランチをした。
上は前菜。さんまとじゃがいものテリーヌ。
下左は真鯛のポワレ、右は豚ばら肉のコンフィ。
お料理はどれも正統派で美味しい。
最近、よく見かけるのは、取っ手のついたグラタン皿タイプの白い器。
前々記事のアニヴェルセルでも使われていた。
デザートは、洋ナシのキャラメリーゼしたコンポートとアイスクリーム。
フレンチのランチの後だから、渋谷Bunkamuraミュージアムの「レオナール・フジタ展」
を見たいと友達が言うので、そちらに廻った。
年代順の展示。フジタは今から100年前の1913年に渡仏。アンリ・ルソー、パスキン、
モディリアーニらの作品が実際に展示してあり、彼らの影響を受けながら、画風を確立
していったことがわかるようになっていた。
第一次世界大戦が勃発し、日本からの送金が途絶え、貧困生活をしながら、パリに
とどまり、独特の乳白色の下地の裸婦にたどり着き、画壇の寵児になった。
フジタの裸婦は、面相筆(日本画の極細筆)を使い墨で輪郭をとっているのも特長
だが、こういう絵が間近に見れる展覧会だとそれがはっきり見て取れた。
猫の描写がすばらしい。こんなにリアルだなんて。。
タピスリーの裸婦1923年 京都国立近代美術館
第二次世界大戦時にパリで描かれた「ピアノと娘」は、個人蔵で今回初披露。
黒塗りのピアノを背景に黒い服の金髪の少女。何を見ているのか顔は真横を向いて
いる。大戦中だからか、暗い色合い。
もうひとつ印象に残ったのは、2枚の対の大きな絵「植物の中の裸婦」。
もとはGHQで来日した人のために描いた屏風だったそう。鮮やかなブルーの背景に
シダ、ソテツ、バナナなど熱帯系の緑濃き植物が額縁のように周囲を囲み、中央に
金髪の裸婦。アールヌーボーの系譜?
今回の展覧会は、子供をモチーフにした絵が半分を占めている。
実際にパリの住居に飾っていた15センチ四方のタイル絵。当時のパリのいろいろな
職業をこどもたちで表している。床屋、煙突掃除屋、パン屋など。。。
フジタの描く子供は真ん丸の顔で額が広い。かわいいというより、何かメッセージ性
がある気がする。
それは人生の後半でフジタが洗礼を受け、レオナールという洗礼名をもらい、子供の
顔をはめ込んだ十字架(展示されていた)を作ったりするほど深く宗教に入っていった
ことと関連があるのかはわからない。
大回顧展ではないものの良い展覧会だった。
以前に見た「レオナール・フジタ展」 横浜そごう美術館
(私は、これの方が今回のより良かった)