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メトロポリタン美術館のエジプトコーナー [外国の美術館、博物館]

 19日から東京都美術館で、「女王と女神」というメトロポリタン美術館の
古代エジプト展が始まります。
ニューヨーク、メトロポリタン美術館のエジプトコーナーは、見やすく、わかりやすい
展示だったので、2012年春に行った時の写真をご紹介。

今回、都美の展覧会でテーマとなっているのが、ハトシェプスト女王。紀元前1470年
頃のファラオ。在位中、数々の功績を残した。代々ファラオは男性なので、王の立場
を示すために、公の場では髭をつけたり頭巾をかぶり、男装をしていた。

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ところが、メトのエジプトコーナーで目立って美しかった像がこれ、「ハトシェプスト女王」。
優美な女性像。2mあるので実物より大きい。
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エジプトコーナーには、いくつも部屋がある。
もちろん撮影自由。奥に見えているのは人形型棺。

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これはファラオのスフィンクスの壊れたもの。うしろの壁にファラオの頭部がずらっと
展示されていた。

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金色に輝く胸像だが、あごひげがないので、ファラオでなく書記官だろうか。
下には、柄鏡や青いファイアンス製のボールや皿が置かれている。

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金のサンダルと足指サック。実際に履くことはなく、王家の女性が亡くなった時の
副葬品と説明があった。このネックレスは実際につけていたかもしれない。

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これも青が目をひく美しいファイアンス。「アメンヘテプ3世のスフィンクス」
小品だが無傷で、なめらかで美しい。スフィンクスは人間の顔でライオンのからだ。
壺を2つ持っているのは、神々へ捧げものをしているからである。

MetEgyptAmenhop3.jpg


エジプトの青いファイアンス最も有名なのは、「青カバ」。
青カバが生息してした場所を示す植物が黒い線で胴体に描かれている。
ルーヴルにある青カバと比べると、こちらは足に模様がない。

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メトのエジプトコーナーの極めつけは、「デンドゥールの神殿」である。
ローマ時代初期、皇帝アウグストゥスがエジプトからヌビアに至るまでを
支配していた時代に建設された。
神殿は、アスワンハイダムの建設で水没するはずだったが、古代ヌビア遺跡保存
運動が国際的に起こり、運動の中心であったアメリカに寄贈された。
光あふれるガラスの天井のホールに、約40mの高さの石の門があり、後方に高さ
25mの神殿がある。手前にあるのは、ファラオの像。

MetEgyptSemect.jpg

こちらが門のうしろの神殿入口。中に入れる。

MetEgyptDendur.jpg

アメリカはエジプト発掘にたくさんのお金を投じたので、持ち帰り品も多く、
エジプトコーナーが充実している。
エジプト展は、夏休みに開催されることが多い。私も中学生の頃、初めてエジプト展
に行き、5000年も前の歴史の世界が目の前にあることに感動したのだった。
いつかピラミッドやスフィンクスを実際に見に行きたい。

Inatimyさんがいらしたオランダ・ライデンの考古学博物館のエジプト記事です。


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