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ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン(洞爺湖ウィンザーホテル) [レストラン(フレンチ)]

前の記事「マッカリーナ」でのランチの後、洞爺湖ウィンザーホテルへ向かった。
程なくして、正面の山の上に建物が見えてきた。山の上といっても切り立った崖の上に立っている
孤高の建物。「あんな所まで登る?雪道だったら大変」とまた心配になるが、ホテルだから道は除雪
されているだろうと、安心することにした。

部屋の窓から眼下に見える洞爺湖。
雲がかかっているが冴え冴えとした冬景色。すばらしい!

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「ランチが2時なので、ディナーは8時に予約しました」ときいて安心。
今晩のディナーは、ミシェル・ブラスが来日しての期間限定特別メニュー「ライオール」
ライオール(英語ではラギオール)はフランス南部、ミディ・ピレネーの自然豊かな小さな村。
ブラスはそこに世界一と言われる三ツ星レストラン&リゾートホテルを開いている。
レストランは冬場は休業のため、毎年11月にスタッフ共々日本に来て料理フェアを開催している。

ブラスは、「自然から料理を創造する」と言われるように、新鮮な素材にこだわり、ハーブを
上手に用い、盛り付けが美しい。
テーブルセッティングは、ライヨールの自然を意識したもの。
中央にある木の幹のようなものは薄く焼いたパン。適当に取ってばりばりっと食べる。
手前のバターは北海道産。ワインはボトルでサントーバンを選んだ。

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アミューズは、ブラスが子供の頃によく食べたという「半熟卵」、とろっとして濃厚でおいしい。
セップ茸入り蕎麦粉のパイと一緒に食べる。セップ茸(ボルチーニ)のソテーは一人一枚。
自然がテーマなので、お皿にはシンボルマークの葉っぱが描かれ、セップの下にはモミジの葉。

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アミューズの2皿目。溶岩のような黒い石の上には、、、何だったか、もう忘れてる。

前菜、これがブラスの名前を一気に有名にした80種の素材からなるサラダ。
上にのってる花だけでも4種類、ロマネスコ、ブロッコリー、アスパラ、インゲン、はす、カブ、発芽豆
などをそれぞれを丁度よい加減に茹でてある。手前左側、ハムのように見えるのはビーツの一種。
ハーブ野菜がふんだんに使われ、ソースが絵のように配置され、胡麻がかかっていた。
ドレッシングは野菜の味を引き出すようにやさしい胡麻風味。彩が鮮やかで実に美しい。
野菜はあまり得意でない私でも美味しいと思うのだから、すばらしい。

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魚料理は、鉄板で焼いた帆立貝。北海道の素材。立派で大きな帆立。
真ん中がほんのりピンク色で焼き加減がうまい。チコリを使ったソース。付け合せは根菜。

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シャラント産鴨のフォアグラのポワレ。マルメロのピューレ(手前の黄色)
フォアグラはフルーツソースに合う。けれども、これは量が多かった。厚さが普通の2倍。
3人共、3分の2しか食べられなかった。

そば粉のビスキュイ。間に挟まれてるのは、トリュフと生ハムで味をつけたクリーム。

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ヘーゼルナッツバターでポワレした牛肉。付け合せはホワイトアスパラ、瓜の種類、リベーシュ。
アリゴ(マッシュポテト+チーズ+にんにく)をテーブルで別皿に取り分けてくれた。

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チーズはワゴンで運ばれてきた。フランス産と北海道産。
もちろん、好きなものを好きなだけ。3種のジャムも希望で添えてもらえる。
「写真を撮っていいですか?」「はい、どうぞ」
サービスの人は黒服の人と、紺色の作務衣の人がいた。

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チーズワゴンの次は、アイスクリームワゴンがやって来た。
小さなコーンにアイスまたはシャーベットを盛り付けてくれる。

デザートは「クーラン」。これも81年からのブラスのオリジナル料理。
クーランは流れるという意味。外側のビスキュイにナイフを入れると中から温かいチョコが
流れ出て、上に載っている冷たい胡麻のアイス、洋梨のコンポートと絡まり、美味しい。

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まだデザートは続く。十勝産の小豆の上にアイス、小豆のそぼろ仕立て。
囲んでいたクリスピーチップを倒して中を見たところ。
小豆は目新しいが、作りがクーランに似ているので、少々飽きてくる。

最後に牛乳のリキュール。小さい器の中は小豆の上に抹茶パウダーだったと思う。

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デザートがチョコとアイスの組み合わせが多く、重いので、苺があったらよかったのに。。
やはり一番美味しかったのは、評判どおり、「ガルグイユー」(80種類のサラダ)で、
2番目は帆立。

私たちは3人テーブルなので、サービスはいつも3人が揃ってお皿を持ってやってくる。
ライオールの本店からサービス担当のフランス人も来ているので、賑やかで儀式っぽくて
良いなと思った。パリの星つきレストランでも昔はこういうサービスの店があったが、最近、
人件費の関係か見かけなくなった。
来日フェアなので、ミシェル・ブラスが通訳付きで各テーブルをまわって挨拶をしていた。
私達には、料理に満足したか?どこから来たのか?ときいてきた。少し疲れたようすだった
のは、70才だからだろうか。

このコースは料理だけで、35640円(税込)。ワインを頼むから4万円以上になる。
これに宿泊費4万円と交通費、高いけれど、非日常の経験で、楽しかった。
ロビーにはクリスマスツリーが飾られ、華やかな雰囲気だった。

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