今年もおわり ボジョレー・ヌーヴォー2009 [シャンパン・ワイン・ビール]
今年もあとわずかになってしまいましたね。
展覧会、行って、よかったけど、記事にする余裕のなかったのものは、
皇室の名宝展(1)(国立博物館)、開港展(横浜美)
まぁまぁだったのは、
速水御舟展(ヤマタネ美術館)、 エッシャー展(そごう美術館)
もの足りなかったのは、、これは省略。
コンサートでは、小山実稚恵の12年間24回リサイタルシリーズの第8回。
毎回テーマの色で、曲を選ぶというおもしろい手法。今回は明るい水色。
舞台の上の花も小山さんのドレスも水色だった。
11月末には、ボジョレー・ヌーヴォーを飲んでないと、私のヌーヴォー記事のコメントで
つぶやいたyk2さんにつきあって、自由が丘の「ル・シャポン」に行った。
カジュアルなフレンチ。しっかりした味、気安さ、フランス素材で気に入っている店。
さくらんぼの絵があると、暗示に弱い私は、さくらんぼ味がするような気がしてしまう。
まず、「樽のヌーヴォーが最後だけど、残ってるから飲む?」と言われグラスでもらった。
ヌーヴォーとは思えない濃さ。樽の最後だから、らしい。
ヌーヴォーと同じく、秋~冬季節限定のチーズ「モン・ドール」。(写真左)
やわらかく、とろ~っとしてるので、ゆでたじゃがいもに載せて食べた。
じゃがいもが大好きなので、うれしい食べ方。
「このヌーヴォーにあうお料理は?」と、オーナーにきいたら、「フォアグラのオムレツ」
(写真右)。
「わぁ、こんなおいしいの初めて」と言ったら、「前にも食べてるじゃないですか」と、
飲んでも記憶のおとろえないyk2さんに、つっこまれた。
メインは、ハトのソテー。ソースがおいしかった。れんず豆とマッシュポテト<注:参照>添え。
トーストしたフランスパンもついてますね。
<注>yk2さんからコメントで、付け合せは、マッシュポテトでなく、「セルフィーユの根」
と言われました。写真も撮ったというのに、「これ何だろう?」だったんですよ。
セルフィーユは、普通、ふわふわした葉の部分を香草として使うけど、根も使えるんですね。
ボルドーの5大シャトーのひとつ「シャトー・オー・ブリオン」のセカンド、
「バーン・オー・ブリオン」を開け、牛肉の赤ワイン煮といっしょに。
当然のことながら、ヌーボーとは全然違う!熟成感。ベリー系の酸味。
もう、ここでおなかいっぱい。デザートまで行き着かなかった。このボリュームじゃ、
そうでしょ、と今、写真を見ながら、思う。
食べたり、飲んだり、見たり、聴いたり、ブログを読んだり、楽しい一年でした。
みなさまとのおつきあいに感謝しつつ、来年が景気回復の良い年でありますように。
☆コメント欄へのお返事は年末なので、省略です。
シャンパンとチーズ、チョコ [シャンパン・ワイン・ビール]
「taekoさんのお誕生会しましょ」と言ってもらってたのに、私が忙しくて、クリスマス
になってしまった。J嬢が用意してくれた私の好きなもの。
1、95年のヴィンテージ・シャンパーニュ 「Grongnet」グロンニェ
20世紀最高の年が95年。蔵出しもの。
美人で有名な女性醸造家セシル・グロンニュのセラーのもの。
すとんと喉から落ちてしまう飲み心地にびっくり。まろやかで、何よりも香りが
すばらしい。「わっ、すごい!、これ」
2、メゾン・ド・ショコラのチョコ
NYのスノッブな人たちにも評判、世界一おいしいチョコといわれてる。
中が、かりっとしたプラリネタイプのダークチョコは、べたつかないので、シャンパーニュ
にぴったり。
3、チーズ
イタリアワインのバローロを作ったあとの酒粕ぶどうで覆った羊乳(シェーブル)チーズ。
覆ってあるブドウ部分をはがして、別添えにし、適宜つまみながら食べる。
べたつかず、ぽろぽろっとした感触。濃厚でゆたか。クラッカーとシャンパーニュにあう。
このチーズは日本酒にも合うとcdmさんがおっしゃっていたので、試してみた。
3種類の日本酒。冷酒、にごり酒、もうひとつは?
その翌日、クリスマスの日、有楽町の国際フォーラムで開催中の
「ストラスブール・クリスマスマーケット」に行った。大混雑。でも商品の種類は
少なく、サンドイッチやキッシュのテイクアウトコーナーが混んでいた。
フェルベールのジャムよりおいしいというジャムを買って帰った。
20日(日)に、バレエ界の女王シルヴィー・ギエムとインド人ダンサー、アクラム・カーンの
コラボ「聖なる怪物たち」を見に行った。
ギエムはフランス人。100人に1人といわれるバレエの逸材。
12歳の時体操のオリンピック国内予選を突破。パリオペラ座バレエ団にスカウトされ、
19歳でエトワールになる。23歳でオペラ座バレエ団を突然退団、英国ロイヤルバレエ団の
ゲスト・プリンシパルとして活躍。以後フリーダンサーとなっている。
しなやかな体、弓のようなアーチを描く足の甲、200度の開脚。
インドの単調な歌に合わせて踊る姿は巫女のようだった。
共演のアクラム・カーンと自分のことについて語るセリフもはいるので、単調にならずに、
惹きつけられた。
「ボレロ」も見たいな。
ロートレック・コネクション [展覧会(西洋画)]
「ロートレック、嫌いですよね?」と同僚Mに言われ、「好きだけど~」
「あーよかった。あんなフザケタのって言われるかと思って。展覧会もう終わっちゃうから
いっしょに、、で、ランチも」
なんでロートレックがふざけてるんだろうと思って、きいたら、「だってあのポスター。
ひんしゅくじゃありません?」 あ~、そういうことね。
チケットにも使われている絵(ポスター)は、"Reine de Joie par Victor Jose" と
書いてあるように、ヴィクトール・ジョセの小説「歓楽の女王」の広告。
高級娼婦が、銀行家のパトロンにレストランの食卓でキスをしているところ。
この絵は、ロートレックの料理本「L'Art de la Cusine」の表紙にもなっている。(上の写真:右)
この展覧会は、渋谷の東急Bunkamura。
すぐ上の階には、パリの老舗カフェ「ドゥ・マゴ」と提携をしているレストランがある。
ロートレックが好きだった料理と書いてあったおすすめランチは
1、ミネストローネスープ(携帯写真だったけど、携帯が壊れたのでなし)
2、牛頬肉のワイン煮。やわらかく味がしみていておいしかった。
3、桃のゼリー、生クリーム添え
4、パン、コーヒー 以上で、1980円だったと思うけど。。
以下に展覧会のことを。
「ロートレック・コネクション」というタイトルだから、ロートレックの絵は約半分。
時代順に、ロートレックと交友のあった人たちの絵が展示され、19世紀末パリのようすが
見て取れ、おもしろかった。お金持ち貴族のロートレックなので、華やかな交友関係。
(1)画学生時代
ロートレックは、11歳のとき、椅子から落ちて左大腿骨を骨折、翌年右大腿骨も骨折。
先天的に骨が弱かったので脚の成長が止まり、異常に低い身長になってしまう。
体の障害を心配した両親は、絵が好きだった17歳のロートレックを当時、動物画家で
有名だったプランストーのアトリエに通わせるため、パリに居を定めた。
貴族のロートレックは、幼い頃から馬を間近に見ているので、上手に馬を描く。
プランストーに習う前の馬の絵、習ってからの馬の絵、師プランストーの馬の絵を比較して
見れたのが、興味深かった。
プランストーのアトリエの近くに、風刺画家ジャン・ルイ・フォランのアトリエがあり、
ロートレックは、風刺の技法やテーマに大きな影響を受けた。後のモンマルトルを舞台に
したポスターの数々に風刺的な要素がはいっているのは、フォランの影響だろう。
ロートレック18歳は、歴史画家として名を馳せていたコルモンの画塾にはいった。
← コルモン「海を見る少女」
画塾仲間には、エミール・ベルナールがいた。
ロートレックはモデルを務めていたシュザンヌ・ヴァラドンと親しくなり、絵を描くよう
すすめた。この時期、ゴッホも画塾に入ってきて、短い期間だがロートレックと親しくつきあった。
若さあふれるゴッホの絵
ロートレックは印象派には興味がなく、ゴーギャンを中心とするポン=タヴェン派にも属さず、
独自の道を歩んでいた。マネを尊敬し、ドガのアトリエの近くに居を移し、ドガに倣い、競馬場、
見世物小屋など鋭いデッサン力を必要とするものを追求した。
(2)モンマルトル時代
モンマルトルは歓楽街で、にぎわっていた。
人気歌手アリスティッド・ブリュアンに頼まれたポスターは大好評(下の写真、右)。
「ムーラン・ルージュ」や「ディヴァン・ジャポネ」(下の写真、左)のポスターを制作した。
日本の浮世絵をとりいれた趣向。
昨年2月にサントリー美術館で見た「ロートレック展」と同じ絵が多いので、余裕。
色鮮やかなポスターが、たくさんあって、この場所は華やいでいた。
(3)モダニズム(前衛)の画家たち
1900年前後に活躍していた画家たちの作品が展示されていた。
ボナール(右)とドガ(左)の似たような主題の絵が並んでいて、比較ができる。
遠くから見て、ドガの作品を、ボナールと思ってしまうほどだった。
ロートレックの「マルセル」(左)。率直な人柄のわかる肖像画。茶色の厚紙に油彩だが薄塗り。
ロートレックの「アンリ・ディオー氏」。横向きに立つ肖像画は珍しいそうだ。
ディオー氏は、ロートレックの遠縁。
私が好きな「モーリス・ドニ」は、「ランソン夫人と猫」(下の右)と、「なでしこ」の2点。
「ランソン夫人、、」実物は、茶色の木枠の額にはいってるので、もっと立体的に見えるんだけど。。
「なでしこ」は、昨年6月、都美術館の「日本の美術館名品展」に出品されていた絵。
ナビ派の画家フェリックス・ヴァロットン、 版画に混じって、こんな絵もあった。
←ヴァロットン
よく見かける絵、ミュシャの有名な「ジスモンダ」もあった。
いろいろな画家の絵があるこのコーナーが、一番、好きだった。
パイレート・クイーン [演劇、ミュージカル、Jazz]
「ミス・サイゴン」、「レ・ミザラブル」という大ヒットミュージカルの作者による新作。
16世紀のアイルランドに実在した海賊の女王の物語。
(4つ折にしてあったチラシなので、折皺がついてる)
海賊の女王は、イギリスの属国として悪政に苦しむアイルランドの窮状をエリザベス女王に
直訴し、自立への道を開いた勇敢で正義に燃える女性。
詳しくは、こちらをご覧ください。
ブログ友pistaさんは、もう3回ご覧になっています。 pistaさん一回目
アイリッシュダンスがすばらしい!ミュージカルだから歌をほめるべき、なんだけど、
このダンスには圧倒されてしまう。
アイリッシュダンスは、上半身を動かさずに、足を高く上げたり、タップダンスのように
リズムをとったりと、エネルギッシュ。アイルランドからの遠征4名を含めた32名で踊っていた。
目だっていたのは、遠征チームとタカ・ハヤシ。彼は日本人アイリッシュダンス第一人者。
女王の恋人役の山口祐一郎にファンが多いので、彼が歌う場面の拍手は特別。
実際、深みのある声がすばらしいのだ。
エリザベス女王役の涼風真世が堂々とした態度で、セリフの歯切れがいい。
「white、、、」と、かなり高音の歌も難なくこなしていた。
海賊の女王役の保坂知寿は、剣さばきなどアクションがみごとだった。
歌も声もしっかりと。保坂さんの「マンマミーア」を見たのは、もう7年も前。
舞台は、どんどんスピーディに展開していくので、眠くならない、わくわく楽しい。
「聖なる神よ。わが船を守れ」という合唱が、重厚さを添え、海賊らしさを出していた。
6時15分の開演ぎりぎりだったので、幕間にサンドイッチと缶コーヒーという
簡単な夕食。
今週は忘年会続き。男の人が幹事だから「飲み放題プラン」ばかり。
エレガントではないけど、楽しいから。。
パリのおみやげ。
「ダ・ローザ」という有名な高級食料品店のソーテルヌチョコ。
ソーテルヌという甘い白ワインに漬け込んだ干しぶどうをチョコでコーティングしたもの。
袋を開けると、お酒の香りが、、うっとり。一粒食べると元気になる気がする。
THE ハプスブルグ [展覧会(西洋画)]
昨日金曜日、夜8時まで開館の国立新美術館へ「ハプスブルグ展」を見に行った。
「14日で終了だから、がんばって行きましょ!」と、同僚Kから言われ、前日は遅くまで仕事。
http://www.habsburgs.jp/highlight.html
会場に入ると、いきなり目に飛び込んでくるのが、正面の壁の青。
鮮やかなブルーの壁紙に「ルドルフ2世」の肖像画。
「だまし絵展」で見たアルチンボルドに果物で顔を飾られた肖像画と同じ王様。
同行の友Kが「恐るべし、ハプスブルグの遺伝子、長い顔にしゃくれ顎」と指摘。
穏やかな表情から、戦争よりも絵など文化が好きで、宮廷好きだった王様と伺えた。
まず、家系図が展示してあった。「これ、覚えたほうが、肖像画はわかるわね」
ルドルフ2世の祖父の兄弟が初代スペイン王。フェリペ2世はその息子だからいとこ?
マリア・テレジアは、ルドルフ2世より200年後。
上の右の絵は、マリア・テレジアが11歳のとき。
男の兄弟がいなかったため、長女マリア・テレジアは、この絵が描かれた11才のとき、既に
皇位継承が詔書で定まっていた。
チケットの絵、ベラスケスの「王女マルガリータ」は、マリア・テレジアの祖父に嫁いだ。
マリア・テレジアより100年後が、フランツ・ヨーゼフ1世の王妃エリザベート。
ドラマティックな人生は、昨年、ミュージカルで上演された。
有名なこの大きい絵。衣装の豪華なこと!
(下左)スペインのフェリペ2世は、肖像画でなく甲冑を着た肖像彫刻。
(下右)レオポルド1世は、薄い真珠貝を使った肖像。
たしかに、ふたりとも顔がハプスブルグ家のDNA。
この展覧会は、肖像画よりも、ハプスブルグ家所蔵だった絵画のほうがずっと点数も多く、
名品揃い。絵の前で、わくわくした。
イタリア絵画では、ティントレットの「オンファレの寝台からファウヌスを追い出すヘラクレス」
構図がおもしろい。遠くから見たほうが際立つ絵だった。
ドイツ絵画では、デューラーの「若いヴェネツィア女性の肖像」(左下)
クラナッハ「ヨハネの首を持つサロメ」。オペラでのサロメは薄いヴェールだけなのに
このサロメは豪華な衣装。冷たい表情に美しさも漂う不思議な絵。
スペイン絵画では、グレコの「受胎告知」(左)
背景のブルーグレーに思わず「あ、グレコ」。細長い人間が幻想的ですっきり見えた。
ムリーリョの「悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル」(右)
オランダ絵画は、レンブラントの「読書する画家の息子」(自分の息子がモデル)
レンブラントの自画像にも似た雰囲気。レンブラント作品はたくさんあった。
工芸品で、特にきれいだったのは、上右の「ラピスラズリの鉢」
この展覧会で、一番人が集まっていたのは、明治天皇から、フランツ・ヨーゼフ1世に
おくられた画帳。当時の日本の風景や生活がわかるのでおもしろい。
保存がよくきれい。ウィーンの美術館は、大切にしまっておいてくれたのですね。
この日は雨だったので、外に出るのが面倒ということで、美術館の中の
「ブラッスリー・ポール・ボキューズ」で夜ごはん。
「お疲れ様。明日、土曜だけど出勤ね。」と、ラズベリーのはいったシャンパン。
前菜に「カモのテリーヌ」 メインは「真鯛のクリームソース」
デザートは「りんごのコンポートとアイスクリーム」
いい展覧会と、楽しい食事で、ちょっと息抜き。土、日出勤なんですもの。
オペラ「トスカ」 [オペラ、コンサート、バレエ]
オペラ「トスカ」を見に行った。
1800年、政情不安定のローマを舞台に、歌姫トスカと画家カヴァラドッシの悲恋物語。
「歌に生き恋に生き」や「星は光りぬ」のアリアは有名で、聞いたことがある人も多いと思う。
教会内、ナポレオン軍に勝利した祝賀会の場面。
荘厳華麗な舞台。
http://www.atre.jp/preview/09tosca/index.html (予告編が見れる)
指揮:フレデリック・シャスラン 演出:アントネロ・マダウ・ディアツ
トスカ:イアーノ・タマ― カヴァラドッシ:カルロ・ヴェントレ スカルピア:ジョン・ルンドグレン
(全員新国初出演)
2時からの公演で、5時の終了時には、もう外が暗くなっていた。
ロビーのツリーや電飾動物たちが、外からも見えた。
オペラシティへの外階段。
オペラシティの中庭のクリスマスツリー。
週末は、某教会を借りて高校の友達中心のコーラスの発表会。
「メサイア」を歌った。ソプラノ、アルト、テナーのソロがついたので、本格的になった。
私は、4月入部で、皆についていくのが精一杯。
「ごくろうだったわね、あんな難しい曲」と、友達からのプレゼントがうれしかった。
Aからの「シェ・リュイ」のシュトーレンは、パンっぽくなくて、ドライフルーツがいっぱいで、
パウンドケーキよりおいしかった。
N嬢からは、「こけしや」のゴマクッキー。バターの多いサブレタイプ。少し塩味でさくさく。
Zからは、「これが一番好きなはず」とGODIVAのクリスマス仕様。
クリスマスまでに、街のライトアップを見に行きたい。原宿、汐留、丸の内、銀座。