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パリ観光・ルーヴル美術館(15c~16cイタリア絵画) [外国の美術館、博物館]

 ショッピングが大好きな友達だけど、パリのデパートは日曜日が休みなので、
美術館へ行くことにした。

まず、ルーヴルへ。

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友達が「見たいのはモナリザ」、というので、モナリザをめざす。
ありました!特設モナリザコーナーができていて、その前で皆さん順番に記念撮影。
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というわけで、モナリザのまわりにある絵から見始めた。
今回は、聖母を中心に。

ラファエロの師ともいわれるペルジーノ「玉座の聖母子と2聖人、2天使」
甘く優雅な顔立ちの聖母。左右対称の円形画。
左はバラの花を持っているので聖ローザ、右はシュロを持っているので聖カタリナ。
人目をひく色彩のきれいな絵だった。

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ボッティチェリ
「5人の天使に囲まれる聖母子」
こちらも色がきれいで、目につく絵。

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ボッティチェリ「聖母子と少年聖ヨハネ」
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ルーヴルには、ボッティチェリの聖母子が3枚あるが、残りの1枚と
ダ・ヴィンチの「聖アンナと聖マリア」は、Lensにできた新ルーヴル美術館に
展示中と掲示してあった。


ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
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ダ・ヴィンチ「ラ・ベル・フェロニエール」 (1495~99ミラノにて)
前回、コメントで話題に出たフェロニエールとは、絵の女性が額にしている宝石
(髪飾り)のこと。この女性は、ミラノ公イルモーロの2人の愛人ルクレツィア・クリヴェッリ
またはチェチリア・ガッレラーニ、あるいはイルモーロの妻ベアトリーチェ・デステ
と3つの説がある。

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ティツィアーノ「兎の聖母」(1530頃)
美しい風景に囲まれた聖母子。

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カルパッチョ「エルサレムにおける聖ステパノの説教」(1514)
聖ステパノの生涯を描いた5点の連作のひとつ。他の3点はベルリン、ミラノ、シュットガルト
にある。背景が綺麗な石造りの建物なのは、ステパノは石打ちで殉教したことにより、
聖ステパノ会は、石工の会員が多かったからである。
カルパッチョの「若い騎士の肖像」は、マドリッドのティッセン・ボルサミッサ美術館で見て
好きになった絵。牛肉のカルパッチョは、彼の名にちなんだ料理。

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もちろんルーヴルには彫刻もある。石造りの元宮殿の広い場所には彫刻がよく似合う。
ボルゲーゼの剣闘士(紀元前1世紀)

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有名な勝利の神「ニケ」Nike。これは横から見たところ。

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ルーヴルは天井が高いので、1階、2階と移動するときの階段の数が多い。
エレベーターの前に南米系のおばさんが2人。「ちょうどよかった。私たちも
乗りましょ」と、待ったが、なかなか来なかったので、歩きはじめた。すると、
後ろから、「エレベーターが来た」と、若い人たちが手を振って呼んでくれた。
乗ったものの、「センサーが反応しない」と若い男の子が言って、「閉」ボタンを
連打。突然、友達が「スリよ。スリ。何やってるの」と大声で叫ぶ。「え、スリ?」と
下を見ると、白い指の手がすっと動いたのが見えた。かわいい顔をした
18歳くらいの女の子は、「私じゃないわよ」とばかりのジェスチャーをして、
仲間2人とさっと逃げた。友達のお腹の前のバッグは、半分チャックが
あいていた。
被害はなかったけど、あんなかわいい顔の子が、、とショック
だった。「閉」ボタンに注意を向けてその間に。。
帰る日、ホテルに迎えに来た添乗員の人に、この話をすると、「その子、
有名なルーマニアから来たスリなんですよ。3人組でね。でも、もっと、怖いのは、
3人くらいに取り囲まれて、お財布とられちゃうケース。逃げられないから」
たしかに~私たち女2人で、3人に囲まれたら、絶体絶命。

帰国後、「スリが多いのに監視員が少ない」とルーヴルの職員が怒ってストライキ、
目下、ルーヴル美術館は休館と、新聞に出ていた。
わかる、わかる。私たちだって、「今、スリにあって、、」と係の人に訴えたもの。
でも、「何もとられなくてよかったわね」と、さらりと流されたのは、数が多かった
からなのね。
ルーヴルは、広い建物で死角が多いから、スリには好漁場。
美術館でも安心してられないなんて、、用心、用心。

 ↓ 前に行ったときの記事。


ルーヴル美術館(15~18世紀フランス絵画)

ルーヴル美術館(19世紀フランス絵画)


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ノイエ・ギャラリー in NewYork [外国の美術館、博物館]

 ノイエ・ギャラリーは、ニューヨーク、セントラルパークのそばの5番街にある邸宅美術館。
20世紀初頭のドイツ・オーストラリアの作品を集めたヨーロッパ風の建物。
玄関を入った受付横のアール・ヌーヴォー調のらせん階段で、2階の展示室へ向かう。
(館内撮影禁止ですが、これは断って撮らせてもらいました)

NeueReception.jpg

 ここの目玉は、クリムトの「アデーレ・ブロッホバウアーの肖像」。金の時代の代表作。
この美術館のオーナーが、2006年に当時の最高額で落札し、話題になった。
オーナーは、化粧品会社エスティ・ローダーの経営者ロナルド・ローダー氏で、元駐オーストリア大使。
売主はアデーレさんの姪。この絵は、ナチに接収され、オーストリアの美術館にあったのだが、
2006年になって、元の持ち主のアデーレさんの遺族に返却されたのだった。

美術館のパンフレットには、この絵(部分)が使われ、受付の机の上にも、この絵の写真が見える。

NEUEKlimtAdeur.jpg   AdeleBloch-Bauer.jpg

 2階の展示室には、コルマン・モザーのソファーを始め、ヨーゼフ・ホフマン、オットー・ヴァーグナー
などウィーン分離派デザイナーの家具、調度品が品よくおかれ、斬新なデザインの時計や食器、
装身具も飾られていた。
すべてが20世紀初頭のイメージで作られた部屋の壁にクリムトやエゴン・シーレの絵がかかっている。
なんという贅沢な空間!

これはパンフレット。
左:クリムトのダンサー(1918) 右上:クリムトの黒い羽毛の帽子をかぶる女(1910)
右下:エゴン・シーレ       右下:ヨーゼフ・ホフマンの椅子

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シーレ:「古い街Ⅲ、緑の中の街」(1917)
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ドイツの20世紀初頭は、「ドイツ表現派」の時代。フォーヴっぽい荒々しさがある。
左:マックス・ベックマン「ホルンを持った自画像」(1938)
右:エミール・ノルデ?

NEUEBeckman.jpg   NEUENorde.jpg

キルヒナー「街シリーズ?」(1913頃)
     デカダンス的な都会を描いた街

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地下にあるウィーンの雰囲気のカフェで、ゆったりとお茶をした。
生クリームがたくさん添えられるザッハトルテがおいしそうだったが、ビュッフェの朝ごはん
を食べたばかりだったので断念。

カフェの前には、当時のポスターコレクションがあった。NeueCafe.jpg

☆クリムトやエゴン・シーレについては、2010年のウィーン世紀末展(高島屋)
        2005年パリで見た「ウィーン1900クリムト、シーレ、ココシュカ展(1)
                     ウィーン1900クリムト、シーレ、モーザー、ココシュカ展(2)


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ニューヨーク近代美術館 [外国の美術館、博物館]

ニューヨーク近代美術館は、MoMA(The Museum Of Modern Art NewYork)、
モマと呼ばれている。五番街からすぐ、街の中心部にある。
入場料は25ドルと高いが、20世紀の芸術作品を一堂に集めた質の高い美術館。

今、国立新美術館で回顧展開催中のジャクソン・ポロックの作品に目が行く。
左手前にあるのは、アルバート・ジャコメッティのThe Chariot(1950).
古代エジプトの戦車のような2輪車の上に表情のない細長い人物。(小さくて見えないですね)
ジャコメッティの彫刻の人物は、細く長い。筋肉はない。

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壁面を飾るのは、マーク・ロスコの作品No10(1950)。(左)
今までロスコは、赤い色のばかり見ていたので、青が清々しく感じる。

右は、デ・クーニングの「WomanⅠ」、女シリーズのNo1(1950)
初めて見たときは驚いた絵も、なじみになってくると、愛嬌があるように見える。
とはいえど、荒々しい筆致。

3Rosco.jpg  2DeCuning1.jpg


(下左) コミックの一部を拡大するという新しいスタイルを築いたリキテンシュタインの
「溺れる女」(1963)。上にあるセリフは「BRADに助けを求めるくらいなら溺れた方が
いいわ」。彼女の目には涙。ここでの波は北斎の波のようでもある。

           アンディウォーホルの「金色のマリリンモンロー」(1962)
マリリンを金色に封じ込めた。[右斜め下]

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ジャスパー・ジョーンズのアメリカの国旗を使ったアート(1961)
これは、美術でなく、旗そのものという論議を巻き起こした。

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日本ではあまり知られてないロバート・ラウシェンバーグ。
パリのポンピドゥ・センター(近代美術館)で、彼の展覧会を見たが、う~ん、、
全くわからなかった。異種を組み合わせて、、で、何を表現?
そのうち、わかる日がくるかもしれない。
以上、ジャコメッティを除き、全部、アメリカ人の作品。

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これも、ポンピドゥで見ているイタリアの未来派ボッチョーニのブロンズの彫刻
「空間におけるユニークな連続的形態」 のっしのっしと歩く四角く変形させた
鋼鉄ジーグという印象。
右うしろの壁の絵は、レジェの「The Exit of the Russian Ballet」(1914)

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さて、次は絵画。
セザンヌの「The Bather」(1885)。従来の逞しい肉体の男性ではなく、現実味
のある体型で、うつむく男。輪郭線が際立ち、色彩表現もすばらしいので、発表時、
注目された。

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ゴーギャンの「運河で洗濯する女たち」(1888)
ゴーギャンが住んだポン=タヴェン地方の伝統、白い頭巾をかぶっている女たち。

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左:「ルーラン氏の肖像」(1889)
ボストン美術館の「ルーラン夫人の肖像」と、背景が同じ。
右は、「星月夜」(1889)サンレミの精神病院から見た夜空。

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アンリ・ルソー「眠るジプシー女」(1907) 詩的な光の月。遠くの山並み。
ライオンは眠る女のそばにいるが、食いつくようすはない。楽器が抒情的な雰囲気。
私は、ルソーの中で一番好きな作品。

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クリムト「希望Ⅱ」(1908)

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ピカソ「アヴィニオンの娘たち」(1907) 有名な大作。キュビズムを編み出した作品。
アフリカ彫刻に影響を受けた。横にある小さい絵は、「眠る女の頭」(1907)

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ピカソとくれば、次はマティスでしょう。赤いスタジオ(1911)
かなり大きな絵。絵の中に絵がたくさんピンアップされている。

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 ブランクーシの彫刻。
右端は、Socrates。頭が大きいからソクラテス?オーク材の木彫。
中央の金色は、Malle.Pogny(ピオニー嬢)Ver1 女の人の顔になっている。
左奥は、The Cock(1924) 木彫。
右奥は、Maiastra(1910) 3つのパーツに分かれた人間。積み上げ型が美しい。

シャガールやロートレック、モディリアーニ、ミロ、クレー、さらに、ダリ、ムンク、
カンディンスキー、、、、20世紀の画家の作品が全部ある、といっても過言でないと思う。
庭には数々の彫刻が配置され、すばらしい美術館だが、混むので、入場するために
並ぶことが多い。


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フリック・コレクション(2) [外国の美術館、博物館]

 2月19日のNHK「日曜美術館」で、ニューヨークのフリック美術館がとりあげられていた。
紹介されていたのは、私が前回、フリック・コレクションの記事でのせなかったものばかり。
力強い作品が中心。

 まずは、レンブラントの「自画像」(1658年)が紹介された。
王侯貴族の衣装をまとったレンブラント52歳。表情は寂しげ。
財産、家を失い、苦難を耐え忍びながらも威厳を失うまいという表情、と解説
されていたが、私には、「しかたないんだよ」というあきらめ顔に見える。

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 次は、ヴェラスケスの「フェリペ4世」。1644年
フランスとの戦いに勝利した時の記念の肖像画。戦いに同行したヴェラスケスは、
戦地に作った仮設スタジオで、王にポーズをとってもらって描いた。豪華な軍服の
描写に比べて、袖の描き方は、のちの印象派に影響を与えるざくっとした描き方。
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 客間のマントルピースの上にかかっているのが、エル・グレコの「聖ヒエロニムス」1600年
ヒエロニムス(英語Jerome)は、ギリシア語聖書をラテン語に翻訳した人なので、聖書を
広げ指さしているポーズ。枢機卿の赤い衣装をまとっている。知性と威厳にみちた表情。

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 マントルピースの左にかかってるのは、ヘンリー8世の宮廷画家ホルバインの
「Sir トマス・モア」1527年。
右は同じくホルバインの「トマス・クロムウェル」制作年不詳。
トマス・モアは、「ユートピア」の著作で有名な思想家だが、ヘンリー8世の離婚に
反対し、処刑された。一方のクロムウェルは権力志向で狡猾。ヘンリー8世が離婚し再婚
できるよう英国国教会を作る宗教改革を推し進めた。
敵対する二人のトマスの肖像画をマントルピースの左右に置き、中央に聖ヒエロニムスを
配置するとは、なんとも心憎い。  

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 ゴヤの「鍛冶屋」1820年。
暗い背景でダイナミックな構図。素早く的確な表現。
迫力ある仕事ぶりに目をひかれる。職人の背中、腕、足も力強いが、火の赤も
大きなアクセントになっている。

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 フリック氏は、製鉄に使うコークス業で財をなし、30歳で絵画蒐集を始めた。
風景画、肖像画など、見て落ち着く絵を好んで買った。普段、感情を露わにしないフリック氏
が、購入の知らせを聞いて、Enchanted (魅了された)と、返信をしたのは、この作品、
レンブラントの「ポーランドの旗手」1655年
騎馬姿の若者。背景が幻想的で見る者にいろいろな想像をさせる。

RembrandtThePolishRider.JPG


以上、力強い絵が続いたが、フェルメールが3点、さらに印象派の絵もある。
ルノアール「母と娘たち」1876年
衣装がすばらしいので、特に優雅な雰囲気がでている。

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 以上が、TV番組で紹介された絵。

フリック美術館は撮影禁止だが、売店で、ハンドブックを売っていた。
表紙を飾るのは、アングルの「ドーソンヴィル伯爵夫人」1845年
気品ある美しい人。名門の出身。18歳で結婚。「詩人バイロンの生涯」という本も
書いたほどの才女。この絵の時は24歳。

Engrret.JPG     

他には、マネの「闘牛士」1864年
異様に細長い絵。下に死んだ牛が少しだけ見えている。
実は、この絵は、最初、この下に、死んだ闘牛士が描かれていた。
しかし、サロン(官展)で、「死人を描くなんて」と、不評だったことから、マネは、
下半分を切り取ってしまった。その下半分に手を加え、「死せる闘牛士」とした。
「死せる闘牛士」は、ワシントンのナショナル・ギャラリーの所蔵。三菱一号館の
「マネ展」に来たので、ご覧になったかたもいらっしゃるでしょう。

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ターナー、コンスタブルなど英国風景画の良いものが多く、魅了された。
特に気に入ったのが、コンスタブル「司教邸の庭から見たソールズベリー大聖堂」
雲のようす、大聖堂、大きな木。手前にいる人物で、絵が生き生きとする。
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ふと、目に留まったのが、日本画風の作品。
ホイッスラーの「The Ocean」1866年。ジャポニズムの影響を受けている。
各々シンフォニー、ハーモニー、アレンジメントというタイトルの肖像画を見ながら、
ホイッスラーはアメリカ出身であったことを思い出した。

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どの絵も見応えのあるものばかり。
ニューヨークにいらっしゃるかたには、ぜひ!とおすすめしたい美術館です。

疲れたら、こんな素敵な中庭で休めます。
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ボストン美術館(2008年) [外国の美術館、博物館]

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 これは、ボストン美術館の円形の天井画。アメリカを代表する画家、サージェントの作品。
ブルーが美しいウェッジウッドのレリーフのような絵。ギリシア・ローマの神話を
題材としていて、端正で優雅。

 ボストンは、英国からの移民を基礎として、早くから発展した町なので、クラシックな
英国趣味で落ち着いた雰囲気。昔から金融業の中心地であり、先端医療の病院が
数多くあることでも有名だ。ハーヴァード大学のある付近、ケンブリッジは静かで緑が
多いので、私は街中よりも、その辺りのホテルが気に入っている。

 アメリカの3大美術館は、ニューヨーク、シカゴ、ボストンと言われている。
たしかに、どの美術館も見応えがあり、一日では見きれない。

[右斜め下] 英国18世紀の人気肖像画家、ゲインズバラの作品。
エレガントで美徳を持ち合わせた女性の肖像画。
花を手に持つポーズは、17世紀のファンダイクの手法だが、レースのある
衣装は18世紀のファッション。

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 世界中、どこの美術館でもお目にかかるコローの作品。
ヴィル・ダブレーの森とは、ちょっと違うような気もするけれど、コローが得意とする
大きな木々と女の人たちが描かれている。
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 左は、マティスの「Carmelina」 1903年
女性の体の形は丸く、背後にある鏡、絵の額などは、どれも四角。
女性の体に光が当たり、太ももの辺りでは光とのコントラストが強調されている。
優雅さに欠けた裸のモデルの作品は、フォービズムのはしり、と言われている。

右は、ドイツ表現主義の画家マックス・ベックマンの「2つのポートレイト」1946年。
輪郭線の太い強烈な絵で、インパクトが強い。
(*マックス・ベックマンの絵画に関しては、オランダで展覧会をご覧になったInatimyさんの記事がとてもわかりやすいです。)

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 陶器類も廊下に展示されていた。
英国のものが中心で、今も使われているようなものが多い。

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 2008年当時、ボストン・レッドソックスには日本からの松坂と岡島が在籍していた。
しかも前年、2人の活躍もあって、レッドソックスは、ワールドシリーズ制覇。
背番号37岡島のユニフォーム(腕にWorld Series 2007の文字入り)、松坂の
スパイク(ナイキですね)、日本での開幕戦のおみやげのうちわ(RICOH Opening
SeriesJapan 2008 B - A'sと書いてあった) 
美術館に日本の野球選手関係の品物が展示されていることに驚いたが、松坂、岡島
のふたりは、熱烈レッドソックスファンで日本びいきの町ボストンに歓迎されていたの
だろう。(二人ともまだボストンにいますが、戦力外なのは残念です)

ボストン松坂.JPG


 ボストンにも中華街があるので、「ここは、雰囲気もいいし、おいしい」という飲茶の店
に友達が連れて行ってくれた。
いろいろな点心の皿をのせたワゴンが数台、店の中を動き回っている。
ボストンは魚介がおいしいので、揚げワンタン、蟹爪フライ、海老の蒸し餃子を頼んだ。
各テーブルには、しょうゆ、豆板醤、酢が置かれていた。

ボストン飲茶.JPG 

Fried Rice(炒飯)も頼みましょと、友達が言った。
うわっ、これ、日本の炒飯と盛り付け方が違う。細長い外米だし。
でも、味はよかった。

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Sweetsは、おなかいっぱいで、食べられなくなったので、パックに入れて
もらって持ち帰った。

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ボストン美術館の印象派(2008年) [外国の美術館、博物館]

 国立新美術館にワシントンナショナルギャラリー展を見に行った。
ワシントンのナショナルギャラリーに行ったのは10年以上前。作品をあまり覚えていない。
印象派以外の絵が多く、フェルメールもあったし、ラファエロの聖母子が美しかった。
そして、「メアリー・カサットに注目」、と、特集されていた。アメリカ人だけど、パリに学び、
女性や子供を描いていた。印象派ふうの親しみやすく上品な絵で、好きになった。
今回の日本での展覧会にも、メアリー・カサットの「青い肘掛椅子の少女」、と他2点、
子供を描いた絵が来ている。瞬間をとらえた表情が忘れられない絵だ。

 メアリー・カサットといえば、2008年に行ったボストン美術館のことを記事にして
いなかったので、今回、遅まきながら。。
(同じくボストンで2006年に「青い肘掛椅子の少女」を見たときの記事はこちら

 印象派の部屋にはいってすぐ目に留まる位置に展示されていたのが、メアリー・
カサットの「5時のお茶」と「オペラ座のバルコニー」
2007年に見たときの記事はこちら

 CassattTea2.jpg

CasatteOpera.JPG

「オペラ座のバルコニー」は、服の黒が、手に持つ扇がマネの絵を思いおこす。


(左)マネの「Street Singer」 ギターを抱え、鳩笛を鳴らす少女。大きな絵。
(右)「モンテジェシー公爵夫人と2人の娘」 3人とも黒のドレス。

ManetStreerSinger.JPG  Manet3women.JPG


 モネの明るい色彩の風景画。
光がいっぱいの南仏アンティーブを描いた作品2つ。
(左)Antibes Seen from the Plateau Notre-Dame 1888年
(右)Antibes Afternoon Effect 1888年

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「ジベルニー近くの野原のポピー」 1890年。
ジベルニーはパリ郊外。モネはそこに住み、睡蓮の池のある庭を作った。

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 ルノアールの「ブージバルの踊り」。
オルセー美術館の「都会の踊り」「田舎の踊り」と共に3部作と言われている。
(右)は、「野原で花をつむ少女」1890年。
セザンヌを訪ねた時、マルセイユ郊外で描いた作品。

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 ゴッホ「郵便配達夫」 1897年
元は、ペンとインクで描かれたやさしい絵だったと、X線の照射でわかったそうだ。

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 カイユボット 「Fruits Displayed on a Stand」 1882年
露店のスタンドの上に並んだ果物たち。カイユボットにしては珍しい静物画。
果物をクローズアップ的にとらえている構図がおもしろい。

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左はシニャック 「Port of Saint-Cost」 1890年 
右はレイセルベルヘ 「レガッタ」 1892年
2点とも、光あふれる入江を描いた点描。

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泊ったホテルの部屋からの眺め。
Charales River には、いつも船やヨットが行き交っていた。  

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ルームサービスで果物をとって、部屋で朝ごはん。
前日に買っておいた、スタバのブルーベリーマフィンとコーヒーのあとに果物。
これは、色がきれいと写真に撮った。

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次回は、ボストン美術館の印象派以外の絵について書きます。
  ☆メアリー・カサットに関しては、yk2さんの記事が、おすすめです


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