「ブノワ」のランチ、トーク・コンサート [レストラン(フレンチ)]
「ブノワって、有名だから行ってみたい」という3名と、日曜日のランチに行った。
ブノワ(BENOIT)は、フランス料理の巨匠アラン・デュカスが経営する店。
デュカスは、33歳で「3つ星」をとり、一躍有名人。今では世界各地でレストランを
展開している。
以前に行ったときの記事は、こちら
オードブル2品+メイン+デザート+コーヒー =4500円のコースにした。
オードブル2品は、お盆にのって、同時に運ばれてくる。
左)牛肉の手刻みタルタル、うずらの卵添え 右)小エビとアーティショーの、、、。
友達が頼んだのは、
左)パテ? 右)魚介のサラダ
以下、写真はきれいさっぱり撮り忘れ。
行ってみたかった2名の感想は、「もっと豪華な店内かと思ったら、ずいぶんカジュアルで
拍子ぬけ」と、「隣のテーブルとくっつきすぎ。でも、おいしかったからいいわ」
サービス料なしなので、ひとり6000円ちょい。
「この値段なら、また来てもいい」とのこと。
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きょうの午後は、高校の友達がピアノを弾く「トーク・コンサート」に行った。
トーク・コンサートといっても、くだけたものではなく、高尚だった。
Aが会うなり、「私、寝ちゃうんじゃないか、心配なの」と言ったわけがわかった。
トーク担当は、ドイツ文学の大学教授。女性。
シューマンの「謝肉祭(カーニバル)、作品9」についての講義。
シューマンが「カーニバル」を作曲したのは、クララと結婚する前、24歳のとき。
Asch(地方の名)出身の女性に恋をしたシューマンは、AschとSchumannの綴り字に
共通なA、S,C,H(SはEsなので、Eにする)を基本の音にして、21の楽曲を作った。
つまり、「カーニバル」は、A,E,C,H(ラ、ミ、ド、シ)の4音符の組み合わせで作られた
21の楽曲から構成されている。
説明だけでなく、楽譜の抜粋がわたされ、実際に各フレーズを友達Hが弾いてくれる。
休憩時間には、ドイツワインがでた。
J子1が、「こういうの大学の講義以来だから、疲れたー」と言うと、
Aが「J子さん、ちゃんとメモしてたじゃない」
「だって、ここは大事だから覚えててください、なんて言われたから。。」
ふと気づけば、J子2が、素早くワインコーナーにいる(笑)
最後に、Hさんが、「カーニバル」全曲を弾いた。
メリハリと迫力の目の覚めるような演奏で、吸い込まれた。
「カーニバル」のYouTubeをつけておきます。
http://jp.youtube.com/watch?v=dC0JAWQsZwM&feature=email
パリの100年展 [展覧会(西洋画)]
日曜日は父の命日だったので、上野の「うさぎや」のどら焼きを弟が買いに行った。
上野といえば、、科学博物館の「ダーウィン展」のチケットがあったと思い出し、出かけた。
ダーウィンは、「進化論」で有名な人。
ビーグル号で、ガラパゴス諸島に旅し、そこに生息している動物たちを観察した。
「同じ気候でも海に近い所にいるゾウガメと、乾燥した草原にいるゾウガメは、
なんで甲羅の形が違うのだろう? 草原のゾウガメは、高い所のサボテンを取って
食べるから、首がのびやすいよう、甲羅の前がめくれている。。 つまり、動物は
環境に順応して進化する」という「進化論」をダーウィンは発表し、脚光を浴びた。
はいってすぐ、上野動物園から来ているゾウガメが、ノッシノッシと檻(?)の中を歩いていた。
「すごい、歩いてる!」と、檻の前に集まってきた子供たちが、大はしゃぎ。
私も、「わ、ほんとにゾウ足。しっぽもあるし、、」と、観察。
この展覧会に関しては、りゅうさんの記事をご参照ください。くわしく書かれています。
日曜日だったので、ダーウィン展は家族連れやデートの人で、にぎわっていた。
説明をとばし読みしたので、さっと終わってしまったが、ゾウガメと、シーラカンスを見たから、
ま、いっか、、と、同じ公園内の都美術館に「パリの100年展」を見に行った。
日本とフランスの間に友好条約が締結されて、今年で150周年。
それを記念し、1830年から1930年まで、パリが一番華やかだった時代の芸術作品を
ポンピドゥセンターなどの美術館から借りて、展示しているとのこと。
最初の部屋には、セーヌ川にかかる橋の絵がいろいろ。
色合いのきれいな、シニャックの「ポン・デ・ザール」(芸術橋)に目をひかれた。
8連アーチの橋。後ろに見えるのは、同じくアーチ型のポン・ヌフ?
パリの風景画といえば、ユトリロ(下の左の絵)が思い浮かぶ。
ユトリロの父に関しては、たくさんの憶測があるが誰かわかっていない。
母は、ルノアールやロートレックのモデルをしながら、独学で絵を学んだ
シュザンヌ・ヴァラドン。彼女の「自画像」を発見。
本で、何回も見ている絵だが、本物を見たのは、初めて。うれしかった。
この絵はポンピドゥセンターから借りてきている。ポンピドゥはたくさんの絵を持って
いるので、何かの絵を目的に出向いても、見れる可能性が少ない。
私も、ポンピドゥで、このヴァラドンの自画像に出会ったことがなかった。
さらに、もう一枚、興味ある絵に会えた。ヴァラドンの作品「ユッテルの家族」
ユッテルはユトリロの友人で、ヴァラドンの恋人となり、結婚した。
44歳のとき会った23歳の息子の友人を、恋人にしてしまう情熱的なヴァラドン。
右端が、ユッテルであろうか?
今回、出展されていないが、ナンシー美術館所蔵のヴァラドンの代表作、「網を打つ」
の右2人のモデルがユッテル。似ていますよね。
ヴァラドンは、女性ながら、輪郭線のはっきりしたゴーギャン風の絵を描いた。
ヴァラドンに興味のある方は、yk2さんのロートレック展の記事をどうぞ。
さて、他にどんな作品が展示されていたのかというと、
モネの「テュイルリー」 パリのテュイルリー公園
ルノアール ギュスターヴ・モローの「レダ」
この季節は、あじさいの色でもあるブルーに目が行く。
デュフィの「家と庭」
アンドレ・ボーシャンの「花束」
この不思議な大きさにひかれる。
庭師の家に生まれ、自分も庭師だったボーシャンは、花の絵を主に描いた。
「パリの100年」という企画展なので、パリの模型や、エッフェル塔の工事のようす
の写真も展示してあったが、ほとんどが絵画の展示であり、楽しかった。
<東京都美術館にて7月6日まで開催中>
オーグードゥジュール(新丸ビル) [閉店した店]
この店は閉店しました。
「ちょっと疲れちゃったから、おいしいものでも食べに行きましょ」と、
仕事の上では接点がないけれど、気の合う同僚Kが言う。
「ちょどよかったです。私、行きたいお店があるんですよ」
東京駅、新丸ビルの5Fにある「オーグードゥジュールNouvelle Ere」。
ミシュラン1つ星のフレンチ。 友達からもすすめられた店。
夏至が近いので、6時半でも、こんなに明るい。
はっきり東京駅の全貌が見渡せる。
ビルに灯りが所々、つき始め、忙しい一週間が終わった金曜の夕方気分を
盛り上げてくれる。
「まだ、残って仕事してる人たくさんいるわね。うふ、さぼってる気分でうれしい」
と、シャンパンで乾杯。アンリオ(HENRIOT)。 梅の香り、さわやかで軽い。
黒い皿の上は、シャンパンに合うように用意されたチーズのフラン、抹茶味。
和菓子のふんいき。
7500円のコースにする。
前菜は、なすの冷製。
蒸したなすをなすのムースが囲む。みょうがが散らしてあるので、ムースを
白味噌仕立て?と間違える和風のふんいき。かすかにゴマの味。
一口、食べて、「ん、おいしい!」と、ふたりで顔を見合わせ、にっこり。
お魚料理は、スモークドサーモン。
かなり分厚い切り身。まわりだけ、よく火が通っていて中はレアっぽくおいしい。
上には、ゴマがまぶしてある。手前の白いのがわさび入りソース。
付け合せの野菜は、キャベツ、赤ピーマンなどがしんなりと、しっかり味つき。
選んでもらったワインは、ブルゴーニュの白。サンヴェラン。
花の香りで、ちょっと熟成した感じのしっかりした味。
ソムリエ氏は、気さくで、にこにこ。とても感じがよく、こちらまで楽しくなる。
あわ立てたクリームスープ。
あわびとほっき貝の下のオレンジ色のぶつぶつは、クスクス。
肉料理は、牛ほほ肉の赤ワイン煮を選んだ。
友達は、リードボウ(仔牛の胸腺肉)。甘いソースで、レバーの焼き鳥のような味。
デザートは、8種類くらいあって、どれにしようか迷う。
パイナップル入りクリームブリュレ&ココナツアイスクリームにした。
写真は、撮り忘れ。
友達は、明日、人間ドックとのことで、9時過ぎは飲食禁止。
「資本論、読んだことある?」ときかれ、「マルクスのですか?ないです」
「私、今、読んでるんだけど、おもしろいのよ。第一章が大変だけど、ここを
読破すれば大丈夫って、本人が書いているの。商品から始まるの。
リネン(麻の布)と麻の上着の商品価値は同じか?上着の方が縫ってあるから
価値があるのよ。つまりね、商品の価値は、どれだけ手がかかってるか、
労働時間で決まるの。じゃ、個人の労働時間は何で変化するかっていうと、
労働者の熟練度、、、、」
難しい話も、彼女が話してくれると、わかるような気がした。