戸栗美術館 [日本の美術館]
戸栗美術館は、前記事の「シェ松尾」のまん前にあり、元鍋島家の江戸屋敷跡地。
実業家の戸栗氏が買い取って、伊万里、古九谷などのコレクションの美術館を作った。
N嬢がこの近所のマンションに住んでいたとき、「うちの近所に、知る人ぞ知るっていう
陶磁器専門のいい美術館があるのよ。いつもすいてて静かでなかなかー」 とほめて
いたので、行ったことがあった。もう10年以上前のこと。今回は2度目。
「柿右衛門展」を開催中。
鍋島藩の屋敷跡地で、藩窯の柿右衛門展とは、歴史が偲ばれる。
陶器を輸出し、オランダから軍事技術を学んだらしく、庭には、鍋島藩が
日本で初めて造った大砲が置いてあった。かなり重そう。
約100点の展示なので、見ごたえがあり、解説もていねいに読めた。
柿右衛門様式は、白磁の美しさが特徴。
美しい白磁に、余白を生かした日本画のような色絵が描かれていることから、
遠いヨーロッパで、人気をよんだ。江戸時代、17世紀後半のこと。
白磁で世界的に有名な「マイセン」も、18世紀には、柿右衛門の写しで作品を
作っていたことが、写真で展示されていた。大皿にしているので、模様も大きく
描くことになり、松竹梅が、どことなく、欧風になっているのがおもしろかった。
初代・柿右衛門は有田の陶工。
有田焼が、伊万里港から輸出されたので、伊万里の名でよばれるようになった。
伊万里は、柿右衛門以前に中国景徳鎮の製品に倣って色絵の磁器を日本で
初めて完成させていた。
① 色絵 竹虎文 八角鉢 (虎の尻尾が長いのが躍動感を出している)
口縁(ふちどり)が金。
② 色絵 瓢唐子 水注 (瓢箪に唐子がのっているとは?!)
③色絵 花鳥文 輪花皿
④色絵 花唐草文 瓜形 水注
水注は、輸出を意識した形、模様に思えた。
当時、オランダの東インド会社が、東洋貿易の覇権を握っていたが、中国が
明から清への混乱期だったため、代わりに日本のものが買われたそうだ。
需要に応えた形なのね、と納得。
花瓶や壷に、茶せんの形からとったたものがいくつかあり、いいなと思った。
☆鍋島。。MrsのNeへ
ずっと前にもらった、オランダのチューリップの球根、ほっといても毎年咲いています。
でも、これ、チューリップとは思えないんだけど。。水仙のような。。
(先週撮影)
☆Inatimyさん、この花、チューリップですか?
2年前のInatimyさんの記事の「八重の水仙」に似てるけど。