シグネチャー、その後、京蒔絵展 [レストラン(フレンチ)]
日曜日、三井記念美術館の「華麗なる京蒔絵、象彦漆器展」に誘われたので、
同じビルにあるマンダリンホテルのフランス料理「シグネチャー」で、ランチをした。
ミシュランの星ひとつの店。
シャンパンは、「クリコの上級キュベのマグナムサイズを開けたところなので、
おすすめです。グラス3000円ですがそれだけの価値があると思います。」
おすすめに従った。ハチミツ系の香りで、飲み口は柔らかいが深い味わい。
ここのシャンパングラスは、背が高い。
アミューズ。私はウニやイクラが苦手だけど、「苦手な食材は?」と、きかれても
「ありません」と答える。友達の好物だし、そんなにたくさん出てこないから、2人分
すっと食べられるそうだ。
前菜は、蒸した丹波の鶏肉に根セロリとりんご、ドレッシングはピーナッツ入り。
スープはとってもおいしかった。ズワイガニとパルメザンチーズの上にセップ茸の
スープを注いだもの。香りがよく、底にある具のチーズ味ズワイガニと相まって美味。
肉か魚のコースにしたので、魚を選んだ。
ホウボウのポワレ(蒸したもの)にレモンとケッパーがのっている。
下には、アーティチョークとさつまいものピューレ。
デザートとプティフール(小さい焼き菓子)
本来の目的は、この展覧会。
象彦の菓子鉢とお盆は、うちに昔からあったので、変わった名前と思っていた。
さらに引き出物などで小さい丸盆は何枚いただいたことか。
でも、そういう日用品の漆器とは違う芸術品、蒔絵のすばらしい工芸品の数々。
上のちらしに使われているのは経箱で、正倉院宝物を模した形に、螺鈿や金貝
を貼ったもの。見る角度によって輝きが変わる豪華な箱。
下の違い棚は、昭和天皇の即位を祝して三井家から皇室に献上された品。
源氏物語の、青海波を舞う場面が描かれている。細かく精密な蒔絵。贅を尽くし
雅やか。三の丸尚蔵館からの出品。
三井家が「象彦」の大パトロンであったことが手に取るようにわかった。
昭和天皇に皇女が生まれるたびに、象彦の品を献上していたが、第一皇女に
比べると、第三皇女のお品が小さかったりするのが面白い。
綱町三井別邸(現三井倶楽部)の衝立も象彦に特注したもので、葵祭の蒔絵。
京都の三井家だから京都のお祭の絵なんですね。
日本の工芸品は、すばらしいと、こういう品々を見るたびに思う。