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9月、10月歌舞伎

久しぶりに歌舞伎座へ行った。
コロナのため、一演目ずつ、一日4回興行。
今までは、3演目で一等席が18000円だったが、一演目で8000円。
初めて見る人には、いい機会かもしれない。
演目は、「梶原平三誉石切」で、十月の初日。夕方の部。
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ソーシャル・ディスタンスで、1人置きにすわる。桟敷席は使わない。
係の人が「マスク着用、掛け声なし、拍手のみ」の看板を掲げている。
「松嶋屋~」とか「いよっ、御両人」の掛け声は、聞けない。
(主役が仁左衛門なので、屋号が松嶋屋)


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さて、話の筋書きは、

梶原平三景時(片岡仁左衛門)は、智勇そなえた平家方の武将。
鎌倉・八幡様の梅を見ながら酒盛りをしている大庭兄弟と梶原氏らの前に、青貝師の六郎太夫
(中村歌六)
と娘(片岡孝太郎)が訪ねて来て、大庭に家宝の刀を買ってほしいと言う
大庭は梶原に刀の目利きを頼む。
梶原は一目見て「稀代の名剣」と賞賛する。ならば、試し斬り
をと、囚人と六郎太夫の2つ胴斬りを命ぜ
られた梶原だが、囚人斬りのみで失敗。大庭兄弟は、
嘲けり立ち去る。梶原は父娘が刀を売るのは、源頼朝再挙の軍資金調達のためと見抜き、
二人にわざと試し斬りに失敗したこと、自分の本心は源氏方にあることを明かす。そして刀が
名剣である証拠に、神前の手水鉢を一刀両断にして見せる。
喜ぶ父娘に刀を買い上げる約束をして、連れだって屋敷へ帰って行くのだった


仁左衛門が堂々と役になりきって好演。もう少し、声が大きかったら文句なしなのだが。
歌六も上手く、彦こまれる舞台だった。

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1時間以上ある長いものはよいが、45分で終わるものも同じ料金なのは、いかがなものか、と思う。
あっという間に、終わってしまったのが、9月午前の部。
「寿曽我対面」(ことぶきそがたいめん)

曽我五郎に松緑
曽我十郎に錦之助
工藤左衛門に梅玉


話は、
源頼朝の信任が厚い工藤左衛門の屋敷での祝宴の場、大勢の大名が集まっている場で、
曽我五郎・十郎の兄弟が、左衛門に対面を願い出る。兄弟の父の命を奪ったのが左衛門
だったからだ。兄弟の面差しから曽我の縁者と気づいた左衛門。父の仇を討とうとする
兄弟に、左衛門は「今ではない。来たるべき時が来たら討たれよう」と諭される。


曽我兄弟の仇討の話は、日本三大仇討の一つと言われ、有名だが、歌舞伎の筋書きは、
実話とは違うとのこと。
私は、松緑の父、辰之助を贔屓にしていたが、40歳で亡くなってしまったので、
息子の松緑が気になる。松緑は父亡き後、数年後に、祖父(先代の松緑)
も亡くなり、芸を指導してくれる人をなくし、苦労したが立派に一人前になり、
今や堂々たる風格もついてきたと思う。

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一幕だけだと、気軽に見れるので、初めて歌舞伎を見るには、良い機会かも
しれない。(一等席8000円、二等席5000円、三等席3000円)


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