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瀬里奈 [和食の店]

緊急事態宣言が解除され、食事中のお酒がOKになったので、六本木の「瀬里奈」へ行った。
昨年9月に、緊急事態宣言が解除された時以来の会食。
突き出しは、青菜(名前忘れ)を花かつおと出汁で合えたもの。薄味のお出汁にほっとする。
コースにしたけれど、カニの季節だから、カニコロッケを頼んだ。カニがたくさん入り、
ふんわりと美味しい。次はお造り。

瀬里奈先付け.jpg


秋の前菜盛り合わせ。
カニサラダ、飛竜頭のあんかけ、カニグラタンにウニのせ、松茸、栗、銀鱈味噌漬け
どれも日本酒が合う。紅葉の模様の皿が目に楽しい。

瀬里奈5品.jpg


牛肉のしゃぶしゃぶ
毎度、同じなので写真は昔のもので。
お肉モタレも美味しく満足。

serina_syabu.jpg


秋なのでデザートは栗のアイス。ねっとりと美味しい。
周りに、栗を洋酒で煮たマロングラッセのようなものが添えられていた。


瀬里奈アイス.jpg


「やっぱり瀬里奈は美味しいわね~」と満足して帰宅。
四季彩コース13200円、カニコロッケ、お酒、税とサービス料だから、安くはないが、
とても美味しいので、時々は行きたい。

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京都国立近代美術館 [日本の美術館]

前記事「泉屋博古館」のあと、京都国立近代美術館に行った。
京セラ美術館に行きたかったが、展示替え休館中だったので、ここにした。
写真を撮り忘れたので、美術館のサイトからお借りしました。


京都近代美術館たてものLsize.png


右側に見えるのが、平安神宮の赤い大きな鳥居。手前は琵琶湖疏水。
もともと明治時代に内国勧業博覧会の会場として整備された場所で今は岡崎公園と
なっている。公園の中にこの近代美術館と京セラ美術館、動物園、モダンなシアターも
あり、開放的な芝生部分では人々がゆっくりと足を延ばしていた。


建物は、鳥居より高くしてはいけないという制約のもと、建築家・槙文彦による設計で、
外壁はポルトガル産の花崗岩のグリッドでグレーだが、中は、白い大理石の空間。
階段の上はガラス張りで、光が入り、ロビーは明るい。
階段の手すりが、鉄とガラスの組み合わせという近代建築の素材で、階段室の柱が
朱色やグレーなのは、モンドリアンを意識し、近代美術館にふさわしいものにという
設計者のコンセプトとのことだ。


常設展示室から見た。
掛け軸が並んでいるのが、京都らしい。
写真撮影可の掛け軸は、左から
●竹内栖鳳「遅日」大正7年(1918年)籠の上にとまっているカラスの姿がくっきりと
描かれ、色違いの2つの籠が軽快な感じ。表装との釣り合いが美しい。
動物画が得意な栖鳳。「斑猫」が代表作で重要文化財になっている。
●浅井忠「雪中馬」明治39年(1906年)雪の中、尻尾ももも強い風にあおられ、立ち往生
しているかのような馬。墨の筆遣いだけで表された馬の毛並み、脚、目、鼻。地味な作品
だが、見入ってしまう。
●福田平八郎「兎」大正5年(1916年)
初期、写実の時代の作品。兎の配置がリズミカル。中央の兎の他は、眠ったような目で
描かれ、脇役に徹してるかのようだ。

掛け軸3枚そ.jpg




 

次に企画展「発見された日本の風景 美しかりし明治への旅を見た。
日本の風景展のちらし.png


幕末から明治にかけて大勢の外国人画家たちが日本を訪れ、日本の美しい風景や珍しい風俗を描き、それを故郷への土産にしました。日本人画家たちはその影響を受け、その画技を学びながら、外国人に見せたい日本の風景や風俗を描いてはそれを外国人に土産として販売し、あるいは留学先で販売して資金にしました。こうして明治の日本を表現した油彩画や水彩画は永らく海外で愛好されてきました。本展覧会では、そのような作品を海外で収集し、帰国させた個人蔵の明治絵画コレクションをごらんいただきます。(美術館のサイトより)

この説明書きとチラシの絵に惹かれて、こういう展覧会は京都ならでは、と思い、
見に行った。明治時代の東京・上野不忍池、堀切菖蒲園、江の島、横浜、日光東照宮、
富士山、伊豆な、清水寺など、知ってる場所に興味を感じて見た。作家もヘレン・ハント、
五姓田義松、川村清雄、吉田博、吉田ふじを、ジョルジュ・ビゴー、チャールズ・ワーグマン
など、横浜美術館の「開港展」などで知った人たちの名もあったが、作品数が多く、
似たようなものも多いので疲れた。個人蔵のコレクションなので、同じ画家の作品が
続くと飽きる。
どんな絵があったのかは、出品リストを参照。
河合寛次郎の陶芸コレクションもあったが、点数が思ったほど多くなかった。

見終わったら、ライトアップが始まっていて綺麗だった。
美術館のガラス越しに撮った写真なので写りが悪いが、こんな感じ。

京都近代美平安神宮.jpg
駆け足だったが、久しぶりの美術館行きで楽しかった。


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泉屋博古館で木島桜谷展 [日本の美術館]

ようやく緊急事態宣言が解除され、旅に出れるようになった。
以前から、京都で展覧会を2つ見る日帰り旅をしたいと思っていたので、早速出かけた。

駅を降りて向かったのは、泉屋博古館(せんおく・はくこかん)。
住友家が秘蔵のコレクションを公開するために、京都別邸を改築して美術館にした。
「鹿ケ谷」という万葉的な名前の住所なので、山の麓の谷を想像したが、
京都駅から市バスで20分ほど。閑静なお屋敷街。落ち着いた静かな佇まいは東京の
五島美術館を思い出す。


建物正面は西洋美術館に似た雰囲気。日建設計の設計。
芝生の庭にあるのは、水が湧く井戸。「住友」の江戸時代の屋号が「泉屋」センオク
だったことから、それを象徴している。11代小川治兵衛作による作庭で東山を借景
にしている。


泉屋博古館.jpg


企画展は、「木島桜谷 四季の金屏風」
木島桜谷は今までいくつか作品を見たが、東京の泉屋博古館で見た「燕子花の金屏風」
がシンプルながら堂々と立派だったのを覚えている。まさに現代の金屛風。

展覧会場入り口には、金屏風を仕舞っていた桐の箱が展示されていた。長い!
屏風収納箱.jpg


木島桜谷(コノシマ・オウコク 1877~1938)は、明治から昭和にかけての
京都画壇の重鎮。写生の技に秀でているが、屏風ではデザイン感覚も活きている。
今回は、春、夏、秋、冬、四季それぞれの金屏風が揃って展示されると、Web
の「泉屋博古館」のサイトで読み、それは魅力的!と、行きたくなった。
これらは、大正時代に住友家本邸新築に伴って制作された。従来の屏風より大きく、
金箔の分量も多いのだろうか、輝きに圧倒される。


季節柄、まず、秋の花、菊の金屏風が展示されていた。これは左隻。

《菊花図》左隻.jpg


冬:雪中梅花 右隻 
《雪中梅花》右隻.jpg


春:柳桜図 左隻

《柳桜図》左隻.jpg


夏:燕子花図 左隻

《燕子花図》左隻.jpg



若い頃の作品 猛禽波頭図 左隻
《猛鷲波濤図》左隻.jpg


屏風の他に、動物や風景の掛け軸の絵も展示されていた。
木島桜谷は、動物を描く名手として、近年、再評価されている。


「葡萄栗鼠」
真ん中にちょこんと栗鼠。葡萄をたらふく食べて満足顔なのが、近づいて見るとわかる。
葡萄の葉への光の当たり具合を葉の色を変えて美しく表現している。

《葡萄栗鼠》.jpg


10月23日~1月10日に京都「福田美術館」で、桜谷展「おうこくさん」が開かれ、
そちらには、動物の絵がたくさん出るようだ。



泉屋博古館のコレクションで価値あるものは、「中国の青銅器」で、常設。
世界でも名高いのだそう。

「き神鼓」きじんこ
今から3千年以上前、殷(商)の時代。
鰐皮を両面に張った太鼓の形をした器。上に奇怪な形をした2羽の鳥の飾りがつく。
内側が中空で厚み1~5ミリと非常に薄手の鋳造で、当時の高度な技術がわかる。
高さ82㎝。住友コレクションを代表する名品。

青銅器.jpg


「井仁ねい鐘」(せいじんねいしょう)。西周後期。
中国独特の漢字で「ねい」は「二」の下に「女」って書く漢字です。
(Inatimyさん、教えてくださってありがとう)

青銅器3.jpg


「鳥蓋こ壺」戦国時代前期・前5世紀 
瓢をかたどった器の上に、鳥の形の蓋がついている。器を傾けると鳥の嘴が開き、
なかのものを注ぐことができるいという趣向が凝らされている。出土数が少なく、
非常に貴重。

青銅器2.jpg


個人美術館で、それほど大きくないため、1時間半くらいで、企画展と
中国青銅器の両方が見れる。休憩室の前に、無料の飲み物提供マシンがある
ので、お茶を飲みながら、庭を眺め、静かな良い時間を過ごせた。




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