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ワーグナー・ガラ・コンサート [オペラ、コンサート、バレエ]

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 東急Bunkamuraオーチャードホールの「ワーグナー・ガラ・コンサート」に行った。
オーチャードは20年前の9月3日にワーグナーの「タンホイザー」の引越し公演で幕開けをした
ので、その記念コンサート。

 プログラムの第一部は『タンホイザー』序曲と、『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と愛の死。
第二部が『ワルキューレ』第3幕を演奏会形式で。

 20周年記念での招待客なのか、きちんと正装をしている人が多いなぁと見ていると、
目立つ金髪の長髪をなびかせた人が、前の方の席に座った。假屋崎省吾だった。
同行の友達「歌姫」が、「ワーグナーを聞きに来るなんて偉いじゃない」と言う。

 ワーグナー歌手で定評のある「アラン・タイトス」がヴォータン役だったが、急病のため
「ラルフ・ルーカスに変更」とのお知らせが入り口で配られた。ちょっとがっかりだったが、
オペラでは出演者の急な変更はよくあること。ブリュンヒルデ役はキャスリン・フォスター。

 「ワルキューレ」は、4月に新国立劇場で見た作品。演奏はそのときと同じ東フィル。
指揮者が違うと、こんなにやさしくなってしまうの、という感じ。メリハリとキレがない。
ワーグナーの勇壮さが感じられなかった。新国立劇場のときは、ダン・エッティンガー。
若いドイツ人だった。

  ワルキューレ(戦乙女)たち8人が登場。歌い始めたが、オーケストラに負けて聞こえない。
8人で歌っても、誰がソプラノで誰がアルトなのかわからないほど聞こえない。衣装の色あわせが
森の色できれい。そこにキャスリン・フォスター登場。堂々とした体格。声がバーンと響きわたる。
余裕で歌っているのがすごい。ジークリンデ役の日本人は体格も声も負けっぱなし。

 「日本人と外人、こんなに違うものなの?」と、歌姫にたづねたら、
「ピアノやバイオリンなどの器楽は日本も世界レベルだけど、歌はまだまだ。どうして
なんだろうって、考えちゃう。体の構造?特にドイツものは日本人に難しい。」 
歌姫は毎年、外国のマスタークラスに参加して研鑽を積んでいるので、きっと、自分の課題
でもあるのだろう。「この間、マリエッラ・デヴィーアの公開レッスンに行ったけど、もう声の
出し方が違うから」と、言っていた。

 7時開演だったので、6時に同じBunkamuraの「ドゥ・マゴ」で待ち合わせて、軽く食事。
「ベルギー幻想美術館」展にちなんだメニュー、地鶏のビール煮、野菜の煮込み添え(パンつき)
とコーヒー。2275円。同じものがランチタイムには1575円とお得。

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