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ダン・タイ・ソン ピアノリサイタル [オペラ、コンサート、バレエ]

8月30日(火)四谷の紀尾井ホールで「ダン・タイ・ソン ピアノリサイタル」
を聴いた。
ダン・タイ・ソンは、ショパンコンクールで、アジア人で初めて優勝した人。
さらに昨年のショパンコンクールで、弟子の中国系カナダ人ブルース・リウが
優勝。自分も優勝、弟子も優勝という偉業を成し遂げた。6位入賞のJJジュン・リ・ブイ
も弟子である。このコンクールでは、反田恭平さんが2位、小林愛美さんが4位
と日本人もかつてない好成績で素晴らしかった。ショパンコンクールは5年に1度
の開催なので、次回挑戦はハードルが高い。
ダンタイソン.jpg


ダン・タイ・ソンはベトナム・ハノイの出身。ハノイ音楽院のピアノ科教授の
母からピアノを学び、モスクワ音楽院に留学。ベトナム戦争の最中は、ピアノが
使えなかったので、紙の鍵盤を使って練習をしたというエピソードが有名である。
現在はカナダ在住で、モントリオール大学で教えている。


この日のプログラムは、バッハ→ モーツァルト→ ベートーヴェン→ ショパン
最後にアンコールでドビュッシーと次々、異なる作曲家の作品を異なる表現で弾く。
ダン・タイ・ソンのピアノは、とにかく音色が美しい。玉を転がすような音色。
そしてフォルテはピアノが壊れるのでは、と思うほどの音を出していた。
会場中が聞き惚れている感じだったが、コロナ禍ゆえ、「ぶらぼー」が聞こえない
のは残念だった。


<プログラム>
J.S.バッハ/フェインベルク編
オルガン・ソナタ ハ長調 BWV529より ラルゴ イ短調

モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 KV331「トルコ行進曲付き」
第1楽章 主題と変奏:アンダンテ・グラッツィオーソ
第2楽章 メヌエット 第3楽章 トルコ風

ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調 op.109   第1楽章 ホ長調 
第2楽章 ホ短調 第3楽章 主題と変奏:ホ長調

~休憩~

ショパン:
  • ポロネーズ 第4番 ハ短調 op.40-2
  • 4つのマズルカ op.24
  • 3つのワルツ ヘ短調 op.70-2 /イ短調(遺作)/変イ長調 op.34-1「華麗なる円舞曲」 
  • 3つのエコセーズ op.72-3
  • タランテラ 変イ長調 op.43
  • 英雄ポロネーズ 第6番 変イ長調  op.53
~アンコール~
ドビュッシー
  • 「パックの踊り」前奏曲第一集より
  • 「風変わりなラヴィーヌ将軍」前奏曲第二集より。
 追記:ドビュッシーの「パックの踊り」、初めて聞いた曲だが、妖精パックがぴょんぴょん
 跳ねて踊っているかのようで楽しい。気まぐれで軽快な踊り。
 ダン・タイ・ソンのコンサートへ2017年に行った時の記事。

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