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ル・グラン・ヴェフール(Le Grand Vefour) [Paris レストラン・カフェ]

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高級レストランの「ル・グラン・ヴェフール」は、ナポレオン、バルザック、コレット、
ジャン・コクトー、ジョルジュ・サンド、サルトルなど多くの政界、文化人が
食事をした有名な店。ルーヴルのすぐそば、パレ=ロワイヤル内にある。
内装はクラシックで壮麗。壁にはめ込まれたアールヌーヴォーのミュシャ調のタイルが
美しい。内装は、フランスの歴史建造物指定になっている。
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数年前までは、3つ星レストランだったが、 オーナーシェフのギィ・マルタンは、
コロナ後の一昨年、レストランを再開するにあたって、星を返上、高級ビストロと
いう新しい形を打ち出した。もちろん価格も値ごろになった。
パレ=ロワイヤルの回廊にテラス席を設け、週替わりメニューを取り入れ、敷居を
低くした。

とはいえ、一歩、足を踏み入れると、やはり品格を感じる。

アペリティフ(食前酒)のベリー二(桃を入れたシャンパンカクテル)から始める。
週替わりメニュー、前菜+主菜+デザートを頼んだ。
1,前菜
鶏肉のテリーヌ、左横にある大粒の昔ふうマスタードに砕いたクルミを混ぜ込んだ
ものをつけて食べる。塩味の薄い鶏肉のテリーヌが俄然美味しくなる。
手前にある付け合わせはしめじとイタリアン・パセリ。
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2,主菜
皮に焦げ目をつけて焼いた(ポワレ)鮭にトマト、みじん切り生姜、野菜の
ヴィネグレットソース。
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3,チーズ 
「メニューに含まれないけれど、いかがなさいますか?」「いただきます」
いつも食べているスーパーのチーズと大違い。どれもとても美味しかった。
シェーブル(羊)やブル―も美味しい。
次に来たときも、チーズは頼もうと思った。

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4,デザート
ルバーブとバーベナのアイスクリーム
上にのってる赤いのは、ルバーブのジャム。
周囲に散らされてる赤い小花はバーベナ、黒はブルーベリー、白はポップコーン。
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5,最後のプティフルール(小さい焼き菓子)
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珈琲カップは、内側に「illy chef collection」と書いてあります。
つまり、イリイのコーヒーを使ってるんでしょうね。

ル・グラン・ヴェフール内から見たパレ=ロワイヤルの中庭。
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パレ=ロワイヤルは、「王の宮殿」の意味。ルイ14世はヴェルサイユ宮殿に
移るまでここに住んでいた。王宮なので、中庭がある立派な建物で回廊が美しい。
写真の中央にある球体群は、最近おかれたオブジェ。
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広い中庭には、池があり、人々が休んでいる。7月なのに長袖。気温19度。
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花壇は、バラの季節は美しいのだが、今は白い花だけでさみしい。

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王宮は、国王の親戚オルレアン家の手に渡っていたが、財政難で一部を手放した。
18世紀後半、お店やカフェが開業、一番良い場所にあったカフェを1820年に
ジャン・ヴェフール氏が買い取りレストラン「ル・グラン・ヴェフール」を始めた。

400年続いている由緒あるレストラン。貴族の力が弱まると仕えていたシェフたちが、
館を離れ、高級料理とサーヴィスを商品として提供するようになったのがレストラン
である。長い歴史のなか大戦などもあり、一時衰退したが、1948年にレーモン・オリヴェ
がオーナーシェフに就任すると再び人気を取り戻し、1953年にミシュラン3つ星を獲得した。
レーモン・オリヴェ亡き後、1991年にギー・マルタンが34歳の若さでシェフに就任、
2000年にはこのレストランに再び3つ星をもたらした。


パレ=ロワイヤルは、政府機関が使ってる部分の他に住居用に貸している所がある。
19世紀末から20世紀に
活躍した女性作家のコレット、画家で詩人のジャン・コクトーも
ここに住み、
「ル・グラン・ヴェフール」に足繫く通い、決まった席があった。今も
「コクトーの席に」と予約する人がいるそうだ。2階のトイレに上がる階段の壁に
コクトーの絵がかけてあり、
トイレには、コレットの写真が飾ってあった。
コレットは進歩的な女性として時代の有名人だったので、代表作「青い麦」は複数回、
映画化され、キーラ・ナイトレイ主演の「コレット」という映画もあった。
写真:左は
「ル・グラン・ヴェフール」でのコレットとコクトー
右は料理界の巨匠だったレイモン・オリヴィエの名著「フランス料理全書」
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[ハートたち(複数ハート)]世田谷区奥沢にあるyk2さん行きつけの店「Chez Shimizu」(シェ・シミズ)。
お料理は、基本がしっかりのフレンチに、少しだけ和風テイストを加えていて、
優しく豊かな味。口に入れると幸せが広がるという、まさにそれ。丁寧な
調理が伝わってくる。シェフのシミズさんは、元BLUE NOTE 東京の総料理長。
「ル・グラン・ヴェフール」で修行なさったんですって。お料理のレベルが高いのも
当たり前ですね。  シェ・シミズ → ここをクリック


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コメント 7

angie17

わぁ、ほんとうにチーズが美味しそう。
ワインが進みそうで怖い、笑。
by angie17 (2023-09-10 21:02) 

おと

それぞれの器も素敵ですね~!
マスタードに砕いたクルミ、それをつけながらのテリーヌ、あぁとっても美味しそう♪チーズもおいしそうだし、デザートの後に焼き菓子もついて。
緊張しそうだけれど、足を踏み入れてみたいです^^
by おと (2023-09-11 20:34) 

yk2

taekoねーさんが今回のパリ滞在中にスマホから送って来て下さった、このエントリの1枚目の写真。貰ってすぐにLINEで清水シェフに転送して「現在パリに滞在中のtaekoねーさんからの写真です。このお店はどーこだ?」ってクイズ(^^にしてみましたが、今一つピンと来なかったらしくて、「ル・グラン・ヴェフールですって。」って伝えたら「マジですか!?」ってビックリされてましたよ~(笑)。

まぁ、ここのお店で清水さんがパリ時代修行されたんですって、って紹介されてるサイトのURL送ったら、「面白いかも!」って、実際サクッと訪問してしまうtaekoねーさんのフットワークの軽さには僕もすごいな~って毎々感心させられますけどね(^^;。
by yk2 (2023-09-12 00:37) 

ナツパパ

立派なそして堂々としたレストランですね。
料理だけじゃなく、室内すべてを味わえるような気がします。
多種類のチーズにとても惹かれました。
by ナツパパ (2023-09-12 10:07) 

Inatimy

このレストラン、我が家がパレ=ロワイヤルに行くたびに横を通るんですが、
なぜか、いつも閉店してる期間のタイミング・・・
窓に映った風景とか撮ったり、店内にちらっと見える装飾にドキドキしたりでした^^;。
今はこんなお料理が食べられるんだ。お皿もおしゃれ。
ルバーブとバーベナのアイスクリーム、いいなぁ。
ポップコーンというのも、ゆるって感じで緊張ほぐれます。
by Inatimy (2023-09-12 17:52) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます。
▲angieさん、そうでしょ。どれもとってもマイルドで、チーズが嫌いな人でも食べられるかも、と思えるほどでした。やっはり、いいものは違いますね。
ワインとパンとチーズ、この3つはもう最高の組み合わせ。

▲おとさん、お皿、それぞれ、どれも個性があって、すてきでした。ジアンGien のかしら? もっといろいろなお料理を食べてみたい、そういう気持ちになりました。敷居が高くないように、テラス席も設け、簡単に食べられるようにしてるので、観光客っぽい人たちも結構いました。夜と違って、ランチはどこもカジュアルだし、値段も安いし、今度から、ランチを活用しようと思いました。

▲yk2さん、シミズさんにそんなクイズ、しかけちゃったんですか。2枚目なら、すぐわかるでしょうけど、1枚目では、難しいわね。(一枚目しか送ってなかった) 私の好みを(たぶん)知ってるyk2さんが送ってくださったレストラン情報記事だったので、友達と一緒に読んだら、「ル・グラン・ヴェフール」なら、昔、何度か行ったから、よくわかるわ。行ってみましょ。と即決。もう一軒、「これ、メトロの駅のそばよ。近いからここも行きましょ」。それは次の記事で紹介します。


by TaekoLovesParis (2023-09-14 23:33) 

TaekoLovesParis

nice&コメントありがとうございます。
▲ナツパパさん、昨晩、コメントを書いていたのですが、力尽きて。。
やはり由緒あるレストランはインテリアも見どころが多く、楽しかったです。
風格があります。コレット、ジャン・コクトー、一時代前のフランスでは知らない人がいないほどの有名人でした。そんな彼らが足繫く通ったレストラン、文化の香りも伺い知れました。
チーズがワゴン・サーヴィスで出てくるレストランもあるんですよ。さらに、それに合わせたお酒を小さなグラスですすめられたりします。

▲Inatimyさん、あいにく閉まってる時ばかりとは運が悪かったですね。パレ・ロワイヤル側からは何となくお店の様子が見えますね。
方針転換をして、カジュアルなランチを提供し始めたようです。
友達は、年配のサーヴィスの人と昔話。「大昔、何回か来たのよ。帰りにレイモン・オリヴィエの家に行ったことがあるのよ。奥さんが日本人だったから」「私も行ったことあります。彼、すぐそこに住んでましたからね。」
バーベナって香りだけかと思ったら、赤くてきれいな花は食べられるんですって。だからこうやってお皿に散らして飾りに使うのね。ブルーベリーの横にある小さい花です。
by TaekoLovesParis (2023-09-16 00:05) 

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