ルーヴル美術館(15~18世紀フランス絵画) [☆彡Paris 美術館]
だいぶ以前に、ルーヴル美術館で好きな作品(1)という記事を載せた。
今、見たら、写真が4枚しかない。。そういえば、カメラを持って行かなかった、と思い出した。
今回は、持って行ったけど、ピントがあってないのが多数。ま、記録ということで。
中庭、こんなにたくさんの彫刻。
3階の15世紀~のフランス美術を重点的に見た。
まずは、17世紀を代表する風景画の第一人者、ニコラ・プッサンの連作「四季」
聖書に基づいた「春」、「夏」、「秋」、「冬」 の絵が各々、四方の壁にあるコーナー。
これは「秋」 収穫した葡萄をカナンに運んでいる絵。(カナンは聖書での約束の地)
棒に葡萄を蔓ごとまきつけて運んでたんですね。これで1房。葡萄の実が大きい!
誇張してるんでしょう。
プッサンの風景画はドラマティックではなく、静かで調和がとれているので、やすらぐ。
古典的な風景画のクロード・ロラン
ローマ時代を思わせる建物を巡る詩的な海の風景と陽光。上陸の場面だろうか。
この頃の絵の主流はイタリアだったので、プッサンもクロード・ロランもイタリアで学ぶ。
ちょっと時代が戻って、15世紀後半のフランドルの画家メムリンクの作品。
宗教画と肖像画が多い。左:「St.Jaquesと St.Dominiqueに囲まれた聖母子」
右:オリーヴの枝を持つ聖母子、ポートレイトのような小さい作品だが美しい。
初めて名前をきく画家、Jean Moillonの「さくらんぼ、プラム、メロン」
吸い寄せられて、じっと見てしまうほど、みごとな写実。
「おや?」と足を止めてしまう! 浴槽の中という構図。
「ガブリエル・デストレとその妹○○侯爵夫人」 作者は不詳。
ガブリエル・デストレ(右側)はアンリ4世の寵妃。懐妊を祝っての絵で、初乳が
よく出るようにと乳房をつまんでいるのだそう。後方に小さく見える女性が産着を縫っている。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「いかさま師」 (1635年)
中央のいかさま師の表情がよく見れるようにか、この絵は、中央に配置され、
ライトアップされていた。赤がきれい。
左:「聖トマス」 西洋美術館が数年前、購入した作品と同じ主題のもの。
右:「ろうそくの前のマリア」(1642年)
タイトル不明→ Education of Virgin (Inatimyさんに教えていただきました)
「大工とその息子」は、2009年2月27日から東京の国立の美術館の展覧会に貸出し
と書いてあった。 西洋美術館の「ルーヴル展」ですね。
ラ・トゥールは、聖書に基づいた主題を実生活の場面として描いている。
ろうそくの灯りに代表されるように、明暗に独特の強烈な効果を醸し出している。
18世紀はロココの時代。絵の主題に日常生活、風俗が取り上げられる。
ヴァトーの「ピエロ」 (1718年)
大きな絵なので、表情がよくわかる。ピエロの悲しげな表情に胸つまる思いがしてしまう。
ヴァトーの有名な作品は、「シテ島への巡礼」(1717年)
この絵が、風俗画のはじまりといわれている。
ルイ15世の主席画家をつとめたフランソワ・ブーシェの大きな絵
「les forges de Valcain」 神話画
ブーシェはヴェネティアの画家から絵を学んだ。流麗な構図と明るい色彩。
フラゴナールは、ブーシェよりもっと流麗、華麗な世界。
「かんぬき」
「マリー・マドレーヌ・ギマールの肖像」
このポーズが、もうフラゴナール流。額縁も流麗。
長くなったので、続きは次回に。
★同じ頃、ルーヴルにいらしたdukeさんが、ちゃんとまとめた記事を書いているので、
そちらもどうぞ。
★ブーシェがお好きな方は、こちらもどうぞ。NYのフリックコレクション、実に豪華でした。
今 夫が一緒に見ていて・・・
大昔(37~8年前) 社内研修でヨーロッパを廻ったときのことを
思い出したようです。
ルーブルも広いからなぁ~!!と。
by ララアント (2009-02-05 23:42)
タイトル不明ってのは、またまたInatimy調査員に調査依頼ってことですか?(笑)。
by yk2 (2009-02-06 00:01)
このタイトルは、英語でしか分からないのですが、
「Education of the Virgin」です♪
↑なんか、期待されてるようで、さっそく調べちゃいました~。
by Inatimy (2009-02-06 07:50)
メムリンクの作品は好きです。というか、あのあたりの素朴な宗教画にひかれますね、なぜか。
by katsura (2009-02-06 11:42)
ルーブル、一度はぜひ訪ねたい。
by mwainfo (2009-02-06 16:17)
お久しぶりです♪
ルーヴル、行ってみたくなりました。
写真でも素晴らしいのに実物を目の前にしたら感動の渦です。
きっと興奮するでしょうね。
じっくり観る . . . 最近のわたしに欠けてることです。(^^;)
by berry (2009-02-06 21:24)
nice&コメントありがとうございます
▲ララアントさん、まぁ、ご主人様もいっしょにご覧になってくださって、
30年前だと、今のピラミッドができる前ですね。その頃のほうが、建物内部が宮殿跡という感じがしました。
名作ぞろいで、広いから、見落としてしまうものがたくさん、という状態です。
▲yk2さん、<Inatimy調査員に調査依頼>って、書いてくださったので、速達便でお返事が来ました。アリガト。Inatimyさんって、すごい調査網をお持ちですね。
▲Inatimyさん、いつも、調べてくださって、ありがとうございます。
私もLouvreのサイトで探したのですが、主要作品しか載っていなくて
見つけられなかったんですよ。
▲katsuraさん、ペルジーノ展もパロマ展もいらしたkatsuraさんでしたものね。素朴なのがお好きなんですね。だから大げさな衣装には、楽しいコメントがはいっちゃう(笑)
▲mwainfoさん、ルーヴルは足を運ぶ価値があると思います。建物もすばらしいですから。
▲berryさん、<じっくり観る . . . 最近のわたしに欠けてること>
→あ、いたっ。。です。私は、じっくり観たつもりでも、抜けが多くて。。
berryさんの上海もそうだと思うけど、非日常空間は、安らぎますね。
by TaekoLovesParis (2009-02-07 00:37)
Taekoさん、ヘタなレポをリンクしてくださって^^;ありがとうございます!m(_ _)m こちらで見せて頂いて、また色々と思いだしてきました。初乳がうまく出るように、なのですか!?その割にはずいぶんと余裕で風呂につかってますね笑 「つまみますわよ♪」っていう変な遊びかと思っていました。
by duke (2009-02-07 00:54)
dukeちゃん、「つまみますわよ♪」って(爆)。k-20のヨウコサマを思い出しちゃいました。
フラゴナールの「かんぬき」は、言葉のいらない火遊びだけど感動的。
by TaekoLovesParis (2009-02-07 14:44)
一昨年のクリスマスにパリに行った時、時間が無く、オルセーとルーブルで議論して、結局オルセーに行きました。オランジェリーはどうしても行きたかったので(前回行った時に確か改修の為クローズしていたので)。こうして写真を拝見できて嬉しい。。ルーブルは、ダビンチコードで有名になってからは行ってないです。。
ところで。先週日本に戻った時に、ルーブルの宣伝をやたら見たのですが、日本で展示やるのですか?ご存知でしたら。。。
by Zunko (2009-02-07 17:38)
PS. 今、その1 に飛んで行って。 サモトラケのニケ、見ました♪
私も大好きです~♪ ラスベガスのなんちゃってニケはお馴染みですが。久しぶりにそのお姿を見て感動♪ 有難うございます。
by Zunko (2009-02-07 17:42)
最後の方の「les forges de Valcain」と「かんぬき」が動きが有って好きですね。ルーブルも沢山所蔵しているんですね。
この中で知っている名画はひとつも無かったです。これだけ見て歩いてもくたくたですね。これが3階の一部ですか?!
寒い中本当にご苦労様でした。
by 匁 (2009-02-07 20:30)
懐かしくもあり、この記事で苦い思いをしたルーブル。私はベタですが、「モナリザ」と「岩陰の聖母」に吸い込まれそうになる思いをしながら、見入ってしまいました。
あの建物そのものに圧倒されて、あまりに広くて十分に見られなかったことを後悔しています。次回は、冷湿布持参で朝からじっくり見たいと思っています。
by 好(ハオ)くん (2009-02-07 21:45)
ため息とともに、上から下へ、下から上へ何度も画面をスクロールしてしまいました。
典雅なTaekoワールドだわぁ♡♡
気になる絵がたくさん。
大きな葡萄でしょ、イタリアの港に天使、さくらんぼも初乳(!)もトランプもろうそくもピエロもかんぬきも♪♪
そして、最後の肖像画がTaekoさんのイメージにぴったりですね^^
by てんとうむし (2009-02-07 22:36)
nice&コメントありがとうございました
▲Zunkoさん、LOUVREの文字のポスターがやたら目にとびこんできたでしょ。「ルーヴル美術館展」が2月28日から、上野の西洋美術館で開催されます。ルーヴルの所蔵品は多いので、今回は、「17世紀のヨーロッパ絵画」に限定。2005年に「19世紀ヨーロッパ絵画」、2007年に「彫刻」と、分けての企画です。
昨年、フェルメール展が人気をよんだので、今回のルーヴル展でも、
フェルメールの「レースを編む少女」がポスターに使われています。
時間がない時は、オルセーの方が簡単に見れていいですよ。ルーヴルは広いから、自分の見たい場所に行くのに時間がかかりますもの。
私もZunkoさんのラスベガス記事で、エッフェル塔と凱旋門の写真を見た時は、びっくりしました。よくぞ、ここまで似せて、、(笑)。だから、ちょっとラスベガスも行ってみたいな、と思っているんですよ。
▲匁さん、les forges de ValcainのValcainは、ウルカヌスという神話の神さまだそうです。匁さんの「匁の女」も天から降りてきたんですよね。いつも躍動感ある場面を描いていらっしゃるから(野球でも、ね)、やはり、動きに注目なさるんですね。
▲好くん、そういえば、、いろんな意見が、、でしたね。
モナリザは描かれた年代を考えると、さらに感動ですよね。こんなに長い年月、人々に感動を与え続けるって本当の不朽の名作。
ルーヴルは広いから、帰ろうと思ったのに、中世のルーヴル遺跡の所でぐるぐるまわって、出口になかなか辿りつかなかったのを思い出します。
▲てんちゃん、そういえば、てんちゃんの好きそうな絵ばかりでしたね。
大きな葡萄の絵、葡萄と手の大きさが同じなんですよ。ありえないでしょ。それくらい昔から葡萄は大切だったんですね。感謝してワインを飲まないと。。リキュールにつかったさくらんぼのはいってるチョコ、おいしいですよね!(さっき、てんちゃんの記事を読んだので、チョコがうかんでしまう)肖像画のギマール嬢は華奢だから、私より、てんちゃんのイメージですよ。
by TaekoLovesParis (2009-02-08 12:39)
Taekoさま^^
タテルヨシノと、天地人の記事を書きましたm(_ _)m
by duke (2009-02-08 22:58)
この中では僕はジョルジュ・ド・ラ・トゥール「いかさま師」ほかラ・トゥール作品が好き。イギリスにはほとんどないのが残念ですが、やはりフランスに一番多い。「いかさま師」も、「ろうそくの前のマリア」も同じような構図で何枚も描いていますね。「いかさま師」は額に合わせるためか、絵の右側一部が切られている印象を受けます。
by いっぷく (2009-02-11 10:01)
ヴァトー「シテ島への巡礼」観たいです!!(^_^)/
ジョルジュ・ド・ラ・トゥールいいですよね~
ルーヴル展が楽しみだ~♪((o(^-^)o))ワクワク
ところで、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールって早口で10回言えます?
私は言えません!(キッパリ!!)(≧▽≦)b
by りゅう (2009-02-17 23:58)
りゅうさん、10回、多すぎ~。5回でもダメでした。かなり緊張感のある発音です。実は書くのも大変でした(笑)
ルーヴル展、私も一覧リストの小さい絵(パンフ)を見ながら楽しみにしています。知ってる絵でも違う場所で見るとまた印象が違うので。
「シテ島への巡礼」、色合いがぼんやりしているのですが、ひとりひとりまでじっくり見るとおもしろいです。
by TaekoLovesParis (2009-02-18 01:20)
いっぷくさん、ラ・トゥールは作品数が少ないから作品がフランスに集中しているんですね。印象派作品は英国にもたくさんありますよね。
いかさま師の構図、言われてみると確かに右にもう少しあったほうがバランスがいいですね。さすがいっぷくさん、です。
by TaekoLovesParis (2009-02-18 01:24)